入ってたー
ばぁちゃんやタチバナさんが固まり、僕がぽかーーんとしてるなかで、オロシさんは続ける。
「いやぁ、ココまでくると、ぼっちゃんは斥候とかの方が向いてると思います。
むしろ、工作員になったら成功率高そうですわ」
って、工作は、ばぁちゃんの方がスゴいのよ?
「うん、ユズリハを違う方向へ導くの止めとくれ。
ユズリハ、工作員ってのは彫刻やモノ作りが得意な人間をいってるんじゃないからね、目指さないどくれ。
つまり、危険察知能力が高くて、逃げ足が早いってことかい?」
「もう、抜群に。逃げ切るだけならダントツだと思います。
ただ、ダンジョンで魔獣と対峙して、素材を取るとなると、攻撃力は必要になるんですが…
ぼっちゃんのこの勘の良さ、瞬発力を殴る力に変換出来たら、普通にダンジョンでも、むしろセンバの魔の森でも通用するんですがねぇ。
ぼっちゃん、センバの血なんて入ってないですよね、アッハッハ!」
オロシさんが笑いながら、冗談冗談、なんて言ってるけど、ばぁちゃんの口元がひくひくいってるのに気づいたタチバナさん。
「え?ぼっちゃんは、センバ出身で?いやでも瞳は緑ですし、髪も白と黒のメッシュですし?」
僕の顔をまじまじと見つめる。
そう、僕の髪色。黒になったんだけどさ、両サイド一束つづ白が残ってるの。
ばぁちゃんは「これ、将来的にアホ毛になるのか?立て、立つんだじょー!」って、色の違う一束を持ち上げるし。
そんで「うん、ハネないな?アニメ的には絶対立つんだがなー。現実は無理か。いやでもここは魔法が現実だし?あと5年もしたら立つのか?ユズリハ、髪の毛伸ばしてみようか!」って、僕の髪の毛で遊ぼうとするの止めて?
こてん、と首をかしげる僕と、僕の髪の毛を編み込もうとし始めるばぁちゃんに、タチバナさんが
「されるがままのユズリハぼっちゃんものんきというか、器がデカイというか。
えっと、ユズリハぼっちゃんの出生は秘密な感じで?」
タチバナさんがばぁちゃんに確認を取る。
「んー、別に秘密じゃないが、アタシの死んだ夫がセンバの人間だよ。
そんでアタシの娘がユズリハの母親だが、死んじまった。ユズリハの父親にはアタシも会った事がないし、生死も不明だ」
ばぁちゃんが僕の髪の毛をいじりながら答える。
「「おおぅ、センバの血、本当に入ってたぁー…」」
若干引き気味のタチバナさんとオロシさんだったけど
「でしたら、センバの総力をあげて、ユズリハぼっちゃんの父親を探しますか?」
直ぐに立ち直ったタチバナさんが聞いてくる。
「んーー、アタシは別にユズリハが居てくれればいいし、大体の目処はついている。
ユズリハが知りたいと思った時に、実力をつけて、自分で探しに行きな。で、助けて欲しい事があったら無理する前に、アタシだろうと、センバ商会だろうと頼りな。
なんでもかんでも人任せで甘えちゃダメだよ。ってタチバナ、髪を止めるもんないかい?」
僕の髪を編んでたばぁちゃん。直ぐにタチバナさんを頼ったね?
「あ、はい。ユズリハぼっちゃん出生は保留で。あ、仮留めで良ければこちらをどうぞ」
直ぐにピンが出てくるタチバナさん、スゴいね!
「センバの血が入ってるなら、ダンジョンでも生き残れる気がしますねー。
むしろ、お宝拾ってくるんじゃないですか?俺も着いて行きたいぐらいですよー」
オロシさんがうんうん頷きながらアゴを擦ってる。
ああーー、かえでとか、もみじとか、なんかすごいの見つけそう!
オロシ このぼっちゃん、鍛えたら凄そうなんだけどなぁ。もったいないなぁ…
カヤ 才能があっても、向き不向きが有りますので。
ブル そうそう、mat○みたいな。
ユズ ばぁちゃん、誰のこと?
タチ とにもかくにも、ユズリハぼっちゃんはセンバの一員という嬉しい事実です!
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