意外な才能
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結論から言うと、僕は戦うのは苦手だった。
5歳の時からわびすけ達と走り回ったり、カクさん達と訓練したり、最近もずっと森を歩いてきたりしてたせいか、体力は合格点を貰えたし、ちょこまかとも動ける。
けど。
殴るって、痛いよ!
切るとか刺すとかの方が、ベーコンを思えばいけなくない?と思ったんだけど、「ぼっちゃんは小さいので上半身を狙うよりは足を狙ってください!すねは骨にすぐ当たるんで、狙うは太もも、ふくらはぎ!」って、ココを狙え、って、指示されて、実際動く護衛さんめがけて向かって行ったんだけど、今は木刀を持ってるけど、これ、刃があったら血が出るんだな、と思ったら出来なくなっちゃたよ!
結果、木刀を持ったまま逃げ回ってた。
「ユズリハ、訓練はどうだい?」
ばぁちゃんがタチバナさんと一緒にやってきた。
「ばぁちゃんどうしよう!僕、戦うの向いてない!」
猛ダッシュしてばぁちゃんに抱きついた。
「おやおやおやおや、1日で音を上げたかい?ダンジョン、諦めるかい?」
ばぁちゃんが優しく抱き締め返す。
「ううううー、ダンジョンには行ってみたい!!」
ばぁちゃんに頭をぐりぐりすり付ける。
「実際、ユズリハはどうないんだい?」
ばぁちゃんが護衛さんに話しかけた。
「は!まず適正をみるのに体術からと思いまして、まず、グローブをしている自分の手を殴って貰いましたが、〝殴るって痛い!〞とビックリして固まりまして。自分の痛みに躊躇して思いっきりいけないのは余計に危ないので、木刀に切り替えましたが、どうにも、人に当てる、人を怪我させるという行為自体に嫌悪感があるようでして。
戦う、という行為自体、向いてないかと思われます。
ですので、弓、最近、銃も開発されてましたが、まだお高いですよねー。
まずは的当てをしてみようかと思ってました」
「おおぅ、ユズリハ。まずは的当て、やってみようか」
「うん!」
と、用意されてた板を木の枝に吊るす護衛さん。
「はい、ぼっちゃん。これに向かって石を投げてみてください!思いっきりやって良いですよ!」
「うん!」
よーし、石を投げるなら得意よ!
「いっきまーす!うりゃぁ!」
僕が思いっきり投げると
ビュッ!ドガッ!!
「「は??」」
ばぁちゃんとタチバナさんが固まったけど、僕も投げた状態のまま固まった。
1メートルぐらい先の地面に穴が空いた。
「うーん、なんとなく気づいてた事はあるんですけどね、もう一回いってみましょうか。
ぼっちゃん、今投げた時、顔も下がっちゃったんで、ちゃんと的を見たまま狙って投げてください!」
護衛さんが腕を組んで、アゴを擦りながら僕に指導する。
「う、うん。もう一回いってみるよ!とぉりゃ!!」
ビュンッ!!バキッ!!
今度は木に穴が空いた。
「え??」
「ちょいと指導してくれてるアンタ、あ、すまない名前はなんだい?イロイロ説明しておくれ!!」
ばぁちゃんが焦ったように説明を求める。
「あ、はい、自己紹介が遅れました。自分はオロシと申します。しがないセンバの騎士爵です!
先ほど、ぼっちゃんと木刀で打ち合いをしようかと思ったんですが、ぼっちゃんは逃げ回るんですよ。
もう、それがすばしっこいのなんのって!!
センバの子供と同等です!
ほら、地面に所々穴が、というか、ちょっと抉れてるでしょ?
俺もですけど、ぼっちゃんも捕まりそうになると瞬間的に早くなって地面がちょっと抉れるんです。
しかも、今投げた石は地面にも木にも刺さる。
つまり、
ぼっちゃんってば無意識に、身体強化、してる気がします!」
えっと、身体強化って、ナニ??
タチ センバの子供と同じなら普通に大丈夫ですね!
カヤ えぇ、一般的な騎士団程度なら捕まらないでしょう!
ブル 普通の基準が変だよ!まず騎士団を一般扱いするんじゃないよ?!
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