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もふもふ至上主義ですが、なにか?  作者: 犬丸 大福
道中、ばぁちゃん無双。いや、孫もです

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幕間 ばぁばの昔語り 4

怒涛のプロポーズから落ち着いて聞いた所によると


センバ一族には〝唯一〞と呼ばれる、まぁ、センバにしかわからない番(つがい)のような人物がいて、ロックオンされたら、そりゃもう、しつこいらしい。

でも、きっぱり振られたらちゃんと諦めて、ストーカーにはならないらしい。


で。


エミリオ様の側付きのハジカミというおじぃちゃんの唯一がアタシなんだと。


んまぁ、甲斐甲斐しく世話を焼こうとするわ、野菜しか食えない、旨い野菜料理とデザートが食いたいと言えば、毎日というか、毎食何かを作ってきては蕩けるような笑顔でアタシの食ってる姿を眺めるわ、ちゃんと仕事しな!って言えば、そもそも引退の時期だったから仕事を引き継いで料理研究のために辞めて来た、今までお金なんてたいして使ってなかったから、死ぬまでぐらいの蓄えはある、とか言うし。


まぁ、アタシも見た目は20代だが150年は生きてるからね、人間の65歳なんてヒヨッコっちゃヒヨッコだし?人間の寿命なんて70歳生きれば良い方、なんて言われるし?

しかも飛んで移動するほどの鍛え上げられた筋肉は健在だし?

エミリオ様の従者なんてしてたから、身なりは良いわ、姿勢も態度も紳士的だし?


結局絆されて、一緒に暮らしはじめて。


センバの暮らしに馴染んで、いや驚かなく、いや、そうでもないか?


イチイ様やユーディリア様の旦那さんのシラヌイ様と試合したり、一緒に魔の森行って暴れてみたり、

桜子!イチイ様を竜巻にのせて遊ばないどくれ!


魔の森に居る一角ウサギが妙に懐いて、シルク・ドゥ・ソ○イユばりの芸を披露してきたり、

栗之助!ウサギはボールじゃない!咥えて持ってこなくていいんだよ!アタシは投げないからね!って、シラヌイ様、投げないどくれ!!


本来、センバ一族は魔法が使えなくて、身体強化だけで戦って来たんだけど、魔法の使える貴族を伴侶にすると、その魔法が子供に受け継がれる事があって、それの発現方法が、かめ○め波だったり、

松雪!対抗して氷柱出すんじゃないよ!イチイ様も対抗しな…え、先端に亀を作るのがミソ?ディテールにこだわれ?って、見えてない松雪と会話してるのおかしいからね?!



そんなこんなで、3年。



アタシに子供が、ケルネが生まれた。


夫のハジカミは大号泣。

エミリオ様とユーディリア様はもちろんのこと、イチイ様シラヌイ様だけじゃなくセンバの領地をあげての祭りが開催された。

そこで紹介されたのが〝主様〞という、なんと、魔の森の主。


なんで魔の森の主と領民が仲良しなんじゃい?!

センバだから、って、センバ、めっちゃ都合の良い言葉だな、おい!


でも実際の所、主様とは、世界樹の管理者だった。


うぉーーーい?!センバ、おかしいからね?!!


エミリオ様にめっちゃツッコミを入れてたら、いやだって、イチイ様やシラヌイ様にツッコんでも「センバだし?」で終わるんだよ!ユーディリア様は「んー、そうかしら?」だけだし!エミリオ様が一番話が通じたんだよ!


そしたら、主様に大笑いされ、えらい気に入られた。


そして、あのペンダントロケットが。

ユーディリア様の「ブルーメ様使って?主様いいでしょ?」の一言で簡単にアタシに託されちまった。


呆然としてたら、主様に


「その子供、早めにエルフの森に連れて行った方がいい。

遅くとも3年以内に。

あまりに長いことここで暮らすと、精霊と契約出来なくなるぞ。子連れの旅は大変だ。そのロケットをいいように使うと良い」


余計に何も考えられなくなった。


でも、ケルネは弱くて。

今、考えたら、夫は人間の寿命を迎えてて、それでも無理して魔の森から薬草を摘んできてて。


ある日。


「私はエミリオ様に一生お仕えするのが幸せだと思っていました。

でも、ブルーメ。

私は貴女に会えて、ケルネが生まれて、今が一番の幸せです」


にっこり笑って言うんだ。


「なんだい、これからもっと幸せ者にしてやるよ。ケルネはどんどん可愛くなるよ!」


「もちろんわかっていますよ。ただ、伝えたかっただけなんです。今日もとても良い日でした。ああ、幸せです。おやすみなさい」



そう言って部屋に入って行った夫は、翌朝、起きて来なかった。



ケルネを背負って、夫の葬儀を終えたアタシは、エミリオ様達に別れを告げてエルフの森へ帰った。


ケルネを言い訳に、センバから逃げた。




人間は簡単に死んじまうのを目の当たりにしたアタシは、




エミリオ様達の最後を知らない。


ブル 墓参りして、大きくなったケルネを見せてやりたかったんだがね…


**********


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