世紀末覇者?
そして出てきた料理の数々。
「美味しぃーーー!!」
「米だ、米!!茄子の蒲焼き丼?!ってことは、醤油じゃないかい?!」
「ガーッハッハッハ!旨いだろう!どんどん食え!チビすけには豚丼だ!!豪快にかっこめ!」
おじさんは僕の前に、どーん!と大きめ深めの器を出してきた。
茶色でテカテカのお肉が器の上に山盛り。
香ばしくて、ちょっと甘い香りがすっごく美味しそう!!
「いっただっきまぁーす!!」
スプーンを差し込んだら、中から白い粒々が出てきた。
「チビすけ、米は初めてか?それと肉を一緒に食うんだ。旨いぞ」
「わかった!!」
僕はこれ以上ないくらい大きなお口を開けて頬張る。
お口に入れた瞬間、しょっぱくて、甘くて、濃い味付けだけど、この米がパンとちがう、にゅるん?うーん、違うな、とにかく美味しい!!!
僕は目を見開いて器の中を凝視して、そのままもぐもぐしながらおじさんを見る。
「旨いか?旨いだろう!!」
お口に入ったまま、僕は激しくうなずく。
「ガーッハッハッハ!よしよし、じゃんじゃん食え!さぁ、次行くぞ!」
おじさんは上機嫌で腕をぐるぐる回しながら厨房に戻っていく。
「ちょっと待っとくれ!ありがたいんだが、食べきれないよ!持ち帰りは可能かい?あと、宿屋や、ちょっとイロイロ教えておくれ!」
ばぁちゃんが引き留める。
うん、美味しいけど、お残しはもったいない!
「おおぅ、アンタらドワーフじゃねぇもんな、ナイフでも買いに来たか?」
「うん、まぁ、武器っていうより、この子の包丁やら、鍋やらも欲しいね。そうか、武器ね、考えた事なかったな。
ユズリハ、武器欲しいかい?」
「………」
「うん。ユズリハは、たんとお上がり。
とりあえず、宿屋と、あと、ポーションってのは、買い取ってくれる所あるかい?」
「アンタら、旅の薬師かい?紹介がなけりゃ、買い叩かれるぞ?」
「あーーー、昔馴染みにイグニスってのがいたんだが、生きてるかねぇ…」
「…は?」
「まぁなぁ、200年以上前だもんなぁ、でも、ドワーフの寿命だって、5~600年じゃなかったか?
ギリ生きてねぇか?」
「…アンタ、何歳なんだよ?」
「レディに歳を聞くなんざ、躾がなってないようだねぇ?」
ばぁちゃんが凶悪な顔をしている。
「おおぅ、悪かったよ。ってか、俺の爺ぃがイグニスって名前だが、10年も前に死んだぞ。
もしかして、アンタが、爺ぃの言ってたエルフ、本人かい?」
「は??」
「昔、爺ぃが何を思ったか海が見たいと、旅に出たは良いが、水が足りなくて死にかけた時に助けて貰ったエルフがこれまた凶悪で、爺ぃより喧嘩っぱやくて、行く先々で自分が調停役をするとは思わなかった、と言っていたエルフが、アンタかい?」
「…ごっくん。ばぁちゃん、このおじさんのおじいちゃんに迷惑かけたの?」
「本当にイグニスの孫かい?
いやだって、仕方ないだろう?
出会った奴らが善人ばかりじゃないんだから。馬鹿な輩は、どこにでも居たんだよ。
エルフが珍しいってちょっかいかけて、美人で細くて弱そうだ、ってちょっと酌をしろだの、家に来いだの、ポーションあるだけ寄越せだの!そういう奴には力を見せつけて舐められないようにしてたんだよ!」
「うん、実力は十分だったみてぇだな?
行く町行く町、制圧しながら進んだ恐怖の大王ブルーメ、が、アンタかい?」
「なんだい、その物騒な2つ名は?!売られた喧嘩しか買ってないよ?!」
「いやぁ、爺ぃが言ってたんだよ。
だいたいの町で一番の組織力を持つ犯罪集団を壊滅しながら進んだんで裏組織からタブー扱いされたエルフ、って。
恐怖の大王ブルーメなら、買い叩かれる事もないかも?でもなぁ、眉唾モノの伝説扱いになってるからなぁ、どうだろうな?」
…ばぁちゃん、一体どんな旅してたの?
ユズ 眉唾モノの伝説扱い…
ブル ドワーフでさえ200年も経ってちゃ、昔語りになるのかぁ…人間の大陸じゃ神話扱いか?
ドワーフ 夜道で突然現れる、馬より早く走る女性に会ったら命取られる!みたいな?
ブル 都市伝説かよ?!
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