↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もふもふ至上主義ですが、なにか?  作者: 犬丸 大福
道中、ばぁちゃん無双。いや、孫もです

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/76

負の感情

「カワウソさん?!水の精霊なら、わびすけ、なんで弱ってるかわかる?

しゃべれなさそうなら、ムク!もぐらさんに聞ける?」


2匹がとってもいじらしいんですけど?!


わびすけとムクが、2匹に寄り添ってくれる。


「わん!」『魔力切れ!』

「メェ~…」『自分を責めてるし、魔力を受け取れ(・)ないんだって…』


「「は?!」」

僕とばぁちゃんで顔を見合わせる。


「アンタ達は、精霊と会話出来るのかい…?」

ベルクさんがびっくりして僕達に聞いてくるけど、


「会話出来ないの?!どうやって意思疎通するの?!一生のパートナーだよ?!!」

そっちの方がびっくりだよ?!


「ああーー、精霊と契約出来る種族でも、言葉としてきちんと会話出来るのは、精霊と親和性が高いほんの一部なのさ。

契約してる精霊にお願いする、精霊が聞いてくれる、気に入らなければ聞いてくれない、なだめすかして聞いて貰うか、諦める、だね。


精霊はこっちの要望を理解してる。

けど、

精霊は言(・)う(・)こ(・)と(・)を(・)聞(・)い(・)て(・)く(・)れ(・)る(・)便(・)利(・)な(・)ヤ(・)ツ(・)って考えちまって、

精霊の気(・)持(・)ち(・)を(・)理(・)解(・)し(・)よ(・)う(・)と(・)し(・)な(・)い(・)ヤ(・)ツ(・)は、昔も一定数いたなぁ。


アンタもそのタイプだったか…」


「いや、だって、契約したんだから言うこと聞いてくれるのが当たり前で、俺の精霊で…」


「なんだい、精霊との契約は一方的な主従関係じゃないよ。

こっちがお(・)願(・)い(・)し(・)て(・)力を貸して貰うんだ。


言うなれば、好(・)意(・)に(・)基(・)づ(・)く(・)契(・)約(・)みたいなもんだろう?


気に入った者に力を貸してやる、借りたものは魔力を払い、感謝を伝える。

普通の人間関係でも当たり前のことだろう?

一方的に借りっぱなしのヤツなんか、見限って当然だろう?」


ばぁちゃんが呆れたように話す。


「ってか、魔力を受け取れないってなに?自分を責めてるってなに?カワウソさんが悪いことなんて一つもなくない?」

早く元気になって欲しいんだけど!


「メェ…」『水属性の自分がいるから、この人は村を追い出されたなら、自分が居なくなればいいって…』


「ダメだよ!なら、僕の所においで!!」

「おいおいおいおい、自己犠牲極まれり、じゃないか…」

「なんだなんだ?なにがどうなってる?!」

僕が握り拳で勧誘する隣で、ばぁちゃんが額に手を当て天を仰ぎ、ベルクさんはムクと僕達を交互に見ながらオロオロしてる。


「アンタ、この子に憎しみをぶつけたことないかい?

水属性がなけりゃ、お前がいなけりゃ、自分が嫌われるのはお前のせい、とか。

直接言わなくても、感情が、その目が語ってたんじゃないのかい?

でも、ここで暮らすにゃ、この子の水の力は必要なんだろ?水がなけりゃ、生物は生きていけないし、川から汲んで来たりするのはとにかく大変だ。


負の感情の乗った魔力は、精霊には凶器だよ。


だって、好きでその人の所に来たのに、好きな人から良いように使われてるのに、報酬は、嫌いだという気持ちの魔力。

好きって気持ちが原動力の精霊に、嫌いって魔力は受け取れないわな。

その魔力はこの子自体を蝕む。

でも、力は使われる。

だから、魔力切れを起こして自分が居なくなれば、アンタが村に戻れると、そう言ってるんだよ。


こんなに弱る前に、こんなにヤツ見限って、離れちまえば良かったのに」


ばぁちゃんが悲しげにカワウソさんを見つめる。


「あ、え、こいつ、消えるのか…そしたら、俺は村に戻れると…?戻る…受け入れられる…」


ベルクさんの瞳が揺れている。


いやちょっと!僕的には、ナシなんだけど!!

なんで精霊さんの犠牲をヨシとするかな?!


ぷちん、とキレた僕。


「カワウソさん、離れちゃいなよ!!君の事が大好きな人を新たに探しなよ!!

あ!僕の魔力はお気に召さない感じ?なら、ここで眠ったらいいんじゃないかな!!」


僕は、どん!と精霊樹の苗木を出した。


「え?どっから出た?」

ってベルクさんがなんか言ってるけど、無視無視!


ずっと背中を擦ってたもぐらさんが、カワウソさんの頭を撫でてなんか言い聞かせてる。

うつ伏せだったカワウソさんの首がこっちを向いて苗木を見て、目を見開いた。


おおぅ、カワウソさんも目を見開くのね。


カワウソさんは、もぐらさんの手を握ってから、お互いうなずいて、もぐらさんは、カワウソさんから離れた。


カワウソさんは、シュルンって消えて、苗木に小さな実が1つ増えた。


「まぁね、アンタが一人、村で寂しかったのもわからんでもない。

村人に嫌悪の感情を向けられて、どうしようもなかったんだろうさ。

でもなぁ、自分を好いてくれて、嫌な事があった時も側にいた、一生のパートナーになる約束をした精霊に八つ当たりせんでも。いや、側にいたから八つ当たりしたのか?

アンタがあの村をもっと早くに見限ってれば、なぁ。

だって、ドワーフ達と交流はあったんだろう?炭はドワーフ達も必要不可欠なもんだから、炭焼きを選んだんだろう?


…まぁ、もう遅いけどな」


ベルクさんは、今までカワウソさんが居たテーブルと苗木を交互にみて、苗木に手を伸ばそうとして、ばぁちゃんにバシっと手を叩き落とされた。



「あ…あ……」

両手で顔を覆って泣き始め、



もぐらさんは、そんなベルクさんの肩に乗って、ずっと頬擦りしてた。

ブル 何をしたって離れて行かない、そんな便利な存在なんて有るわけないだろうにさ!

ユズ うちの子達ぃぃ!!大好きだよぉぉぉ!!

もふ集団 僕達も、アタクシも、ユズリハ大好きよ!!

ブル うんうん、これが正常な関係性さね。松雪達も、いつもありがとうよ。

松栗桜 わっふん♪


**********


お読み頂きありがとうございます!

良かったら、星をポチっとな★

評価やブックマーク、リアクションなどなど頂けると、泣いて喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。