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魔法少女のお姉ちゃんは変質者-SER.とりあえず殺しておくか。  作者: モコ田モコ助
第4章 マーゾック

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3.最凶の獣


 マーゾック出現「済み」。町で暴れていつつある(過去進行形)。

 その報を聞き、われらマジカルキューティ'Sはどたばたと急いだ。


「’S(笑)なんていつ付いたかニュぶきゅる!」

 足元をウロチョロしたUMAを踏みつぶして――

「マジカルキューティ’S、出撃!」

 大声で叫ぶお姉ちゃんであった。

 

 町は、大変なことになっていた。

 ――いつも通りと言えばいつも通りの見慣れた破壊っぷりだが――。

 中心で暴れているネクライマーは……一言で言い表すなら、哲人28号をネコ耳熟女にしてバニーガールをドラム缶で茹でた?

 ガンダムクラスの巨体で暴れまくっている。


「派手にやっとるな!」

「前回とタイプが違うわね? 戻ったの?」

「町が!」

 でもって、テンプレの中間管理職は、と?

 いたいた、ビルの屋上に!

 鍛えたであろう細マッチョ。シルクハットとタキシードとマント。目にはマスク。……タキシードな仮面様!


 ……で、鼻の下に立派なカイゼル髭とケツ顎の油っぽい中年。


「窓際のタキシード中年!」

「みんな! 変身だニュ!」

 あたしのツッコミを無視してUMAの指示が飛ぶ!


「いくでぇ! みんな!」

 レッドが血のように赤い水晶球を掲げて叫ぶ。

「キューティ! マジカル・エクストリームリー!」


 ブルーが、深淵の者達が棲む海面の色に似た青い水晶球を掲げて叫ぶ。

「キューティ! マジカル・プリティー!」


 妹がブリリアントな高島屋で売ってそうな最高級高純度の水晶球を掲げて歌うように絶唱する!

「キューティ! マジカル・スイートリー!」

 

「あわわわわ!」

 光とリボンの洪水に押し流されるお姉ちゃん。


「やれ、ネクライマー!」

 毎回アレだが、マジカルキューティ最大の弱点は火力ではなく、変身シークエンスの長さではなかろうか?


「キューティ! マジカル・マッハ・コーン!」

「久しぶりだから油断してたニュ!」

 重力の影響を受け付けない速度で一直線でタキシード中年に特攻を掛けるUMA。お前の勇姿は忘れない。


「はっ!」

 鼻で笑いながら、手刀でソレを払いのけた!

 所詮は軽量弾か!

 中年タキシード仮面はニヒルに笑う。悔しいが、これがよく似合う男だ!


「ほう、貴女が――」

「レッドキューティ! 過激に登場!」

 挨拶の途中ですが、マジカルプリティ、変身完了です。ここから長い口上が始まります。

「ブルーキューティ! 華麗に登場!」

「ピンクキューティ! 可愛く登場!」

 3人がザシュッと足音を揃え、整列する。

「「「マジカルキューティ! 変身完了! 悪い子は、お尻ペンペンよ!」」」


「……フッ!」

 間の悪さをフッって笑うことで誤魔化した。ホッペがピンク色してるぞ。

「私の名はブッコワース。以後よしなに。そしてさようならです」

 貴族の礼ってヤツ? っぽいのをかますブッコワース。礼儀正しいのかどうか、儀礼に疎いからわかんねぇ!


「いくでぇ! ブルー、ピンク! で、……」

 あたしを見て固まるレッド。なに?

「お姉ちゃん、変身。へ ん し ん !」

 妹がそっと教えてくれた。

 あ、いけね!

「ブラックキューティ可愛く参上!」

 0タイムで変身完了! あれ? 参上じゃなくて登場だったっけ? 久しぶりだから間違えた!


「こほん……いくでぇ! ブルー、ピンク、それとブラック!」

「「「おおー!」」」

 4人は息を合わせてジャンプ。ネコ耳鉄人ネクライマーにドロップキック! 炸裂ッ!

「フオオオォー!」

 ネクライマーは後ろへ2歩3歩と下がった。利いてる! 初撃はOK!


 マジカルキューティ’S達が、キックの反動で元の位置に戻ってくる。各々、抱え込み後方回転だとか、妹の美しき伸身回転とか、なんやかんや着地体勢を整えている。

 お姉ちゃんは高速捻り伸身縦回転だぞ! で、着地体勢を整えて着地――

 着地点で、ネコが3匹団子になって寝ているッ!


 妹とその他2名は? ああ、同じく足元にネコ団子が! レッドのは念入りにもネコ鍋だ!

「うごぉー!」

 我ながら白目を剥いてダブルピースしてる御令嬢がごときはしたない声を上げて――、ここダメ。ネコ踏んじゃう。もう少し先、OK。でも体勢が無理!


 ズダン! ガガザシャァー! ゴロゴロゴロ!

 股裂きの後頭部強打の受け身不可のバウンドのと、とんでもないダメージを喰らいながら転がる。


 ぐおー口に砂が! 目に花粉が!

 ……思えば、戦闘で初めてダメージ喰らったぜ。……妹は!? 同じ様に転けている!?

 ネコは? 大丈夫だ! 目覚めてない。残り2人も転がってるが、ネコは大丈夫だ!

 全員の足元にネコが!?


「え? ちょ、これ、偶然?」 

 それぞれ身を起こす。レッドは片膝立ちになってる。角度によってはおパンツ見えます事よ……妹は!?

 あ、立ち上がれましたか、そうですか。


「フッ、我がネクライマーはこの世界で最も戦闘力の高い生物を召還し、自在の場所に配置できるスキルを持つ。この小さき獣が第4世界最強か? フフフ、さてさて猛獣相手にどう戦うかね? マジカルキューティの諸君!」

 マント払いのけからの含み笑い。腹立つー!


「汚ねぇやろうだ」

「あのおっちゃん、お姉ちゃんに汚い者呼ばわりされとるで!」  

「だったら、史上最低の卑怯者ね」

「汚さ単位、2お姉ちゃんだニュ!」

「ネコちゃんを人質に取るなんて許せない!」

 妹は良い。これからも動物を大事にする優しい心を大事にしてほしい。

 問題は他の連中だ。どうやらお姉ちゃんを敵に回したようだな!


 握りを骨法のそれに変え、天誅を下そうと一歩踏み出し――

「うわぁ!」

 咄嗟に着地点を変えた。踏み出し地点で、ネコが「なにか?」って顔でこっち向いてる! バランスが崩れた!


「チェストー!」

 倒れる体を捻り、両手をついて四つんばい着地。まるで敗北令嬢! これでは攻撃できない!


「諦めないで!」

 ブルーがみんなを鼓舞する。鼓舞するだけなら簡単だ。代案を出せよ!

「さっきの攻撃は届いたのよ。つまり、ネクライマー本体への攻撃ならネコは寄りつかない。この場所から、一気に攻撃を掛ける!」

 それは名案だ!


「あかん。動けへん!」

 見ると、レッドの足元にネコが寄り添ってる。肩と頭にも子猫ちゃんが!


 マジカルキューティ、絶体絶命のピンチ!


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