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朝露鬼譚-桜梅桃李-  作者: 猫祝 しわす
第2章 守りたい平凡な日常
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風間家家訓『使える者はなんでも使え!』

風間家家訓『使える者はなんでも使え!』


ゆっくりと陽が傾いていく中で龍成たちは食卓を囲んで話をしている。

「清律神社、まだ調査が捗って気ないんだけど、まぁ、嫉妬した奴がいたんだろう。その激しい嫉妬心を持つ人物が《核》になりエンヴィー(あいつ)が生まれた」

 黒い蛇は夜のうちに嫉妬心の塊の人物を取り込み蛇の魔となり神社に住んでいた一家を飲み込み力を得るため安置されていた御神体をも飲み込み身体も成長をした。

 そして、清律を狙ってこちらに赴く際に能力のある人や鬼を喰らい力を溜め込みながらも強大になり、今のエンヴィーと呼ばれる蛇女の魔物になった。

「しかし、話を聞いているとその核となった人物を切り離しは可能では?」

「エンヴィーが実体を得るまでに切り離してやれば助けれたのだろうけど、あそこまで大きくしかも女性の実体を得ているのなら、助けられないな……食べた魂が混ざりあってどこにも行き場はない極楽浄土にも行くことは無理だ。直近で呑まれた人間なら肉体なら取り返しできるかもしれないけど、ね」

天華の言葉に龍成は残酷にも真実を教えた。

「……生きていた時、多少の罪を重ねていたようだしね」 天華は龍成の言葉に「それは、残念です」と呟いて沈んだ様子を見せていた。

「ここからが本題なんだが、とある筋から封じの魔具を仕入れて試そうとしたんだけどね……。容量が足りなくてさ。先方に対応して貰えるように話をつけながらこっちに移動してきたんだよ」

龍成は“今の封魔具では、容量が足りない”ということを作り手に連絡したら即座にブツブツと話しながらメモをとる音とガタガタと何やらを探し始めている物音をさせながら既に新しい魔道具を組み立て始めていた。

通話の先から『数時間で組み立てて持ってくわ。……どうせ梅婆のところで暇潰すんでしょ? すぐに作り直してうちの子が持っていくからよろしくね』と強気な声色で返した女性に頼もしすら感じて笑う。

 数時間で組み上げると宣言してくれたので届けてくれることに龍成は安心したのは束の間でいつの間にかつけられたエンヴィーからのマーキングの術に気づいて、暗くなる前に鬼灯邸に転がり込んだのが真相らしい。

「……人避けの結界も上乗せって何とかできますかね?」

 龍成は天華をみて首を傾げる。


 たしかにもうそこまでお膳立てしたのなら結界内に誘い込んで巻き込む一般人を減らした方がいいだろう。

「……使わないと一般のひとにも危害が加わるのでしょう?」

 はぁ……とため息をついて答えた天華を見て龍成は嬉しそうにお礼を言う。

「使えるものならなんでも使えと親に言われていたので助かりますっ!」

 悪びれもせずに言う白月宮に思わず天華は吹き出した。

「さて、その封魔具(もの)が届くまで私たちでしのぎますか?」

 夜と月は天華を見てしょうがないよなという不承不承の体でうなづいている様子であった。

「えっと、人避けの結界を構築して空間を切り離す」

 天華は呟きながら結界を構築していく。

「展開したら、結華は結界から出されるのでここに取り残されると思いますが、守りの結界はそのままにしておきますので心配しないようにお願いいたします」

 対エンヴィー用の結界を構築しながら結華にも説明を始める。

 鬼灯邸の結界をそのままにして2つ目(旧森の中の鬼灯邸の結界を数えると3つ目になるのだが、それを知るのはまた後である)を素早く結界の構築を作り出している天華の姿に清律は驚きの目で見つめていた。

「……スゴすぎ」

 龍成は完成された結界をみてボソッと口に出していた。


 もう既に太陽は山陰に沈み隠れ、空を覆っていた青が紅く濃い闇を迎え入れ始めた。

 もうそろそろ魔が動く時間を指し示していた。

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