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辺境生まれの小さな天才魔道具師( 旧:辺境伯貴族家の息子、魔道具修理で無双し王女をも救う)【書籍化予定】  作者: まめたろう
1章「転生と魔道具」1-1章「異世界転生と魔道具修理」

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第6話「オルドの驚愕」

#第6話「オルドの驚愕」


 俺は照明5つの修理を終えた。そこでオルドの元に向かった。すぐに直ったので嬉しい。オルドに自慢しようと思ったんだ。

 オルドは魔道具を作る仕事をしていたらしいから修理ぐらいはできだろう。でもここでの本業は料理長だ。いつもは料理で忙しいからその修理の時間もなかったと思われる。これからは俺が代わりに直してあげてもいいかもしれない。


「オルド、なおったよ!」


「え、直ったって何がですかい?」


「魔道具の照明を5つ修理したよ。全部光るようになった!」


「レオン坊ちゃん、冗談はやめてくださいな。壊れた魔道具が直るわけないでしょうに」


 どうやらオルドは信用してくれていない。そこで壊れた魔道具の置いてある小部屋に一緒に向かった。


 そこには点いている3つの照明が間違いなくある。ほら、ちゃんと修理済みだよ。


「な、なんですと……!? 5つのうち3つが本当に点いてる! でもこっちは点いてないですな。これは一体どういうことですかい、レオン坊ちゃん!新品を3つ持ってきたわけじゃないですよね」


「うん。こっちは魔石が入ってないから魔石をこっちと交換すると点くよ。ほら!」


「本当だ……全部点いている。あり得ない」


「あり得ないことないよ。修理したんだから。これぐらいオルドもできるよね」


「修理って……魔道ペンと魔道インクしか使ってませんよね? まさか一から作り直したんじゃ……?」


「違うよ。だから修理したんだってば。新しく作るほどの時間はさすがにないよ」


「……いや、そんな話聞いたことありませんわ。魔道具の修理なんて、俺もそんなことやったことないですわ」

 オルドは呆然としているように見える。


 俺は首をかしげた。

「うーん、そうなの? 魔道回路の仕組みが分かれば簡単に直せると思うけど、オルドは何で修理しないの?」


「ぼ、坊ちゃん……それが分かるのは、天才どころじゃありませんぜ……世の中にある魔道具ってのは全部、過去の魔道具を模写しただけなんですわ。その仕組みや原理を知っている人間なんて聞いたことないですよ。本当に分かるんですかい?」


「えっ、そうなの、もしかして俺はやばいことした? 父さんと母さんに怒られる?」


「……いえ、怒られるどころか、国中が驚くかもしれませんな。とんでもないことです」


「うわぁ、それは困る! オルド、黙ってて!」


「……承知しました、坊ちゃん」


 オルドは苦笑しながらも頷いてくれた。さてさてどうしたものか?俺は前世の記憶があるばっかりにとんでもないことをしてしまったようだ。

 魔道具の修理なんて当たり前かと思ったら全く当たり前ではないらしい。

 どうしたものか…。


「なら、オルドが直したことにしようか!」


「レオン坊ちゃん、さすがにそれは無理がありまっせ。だったらもっと早く修理しろって話ですわ」


 そりゃそうか。いきなりオルドが修理したとなるとかなり不自然だ。ならばどうする?

 そうだ。修理屋さんが来て直してくれたことにすればいい。安くやってくれる修理やさんがいたという設定がいい!


「ならばオルド、修理屋さんに頼んだことにすればいいと思う。安く直してくれる修理屋さん、そうすれば不自然じゃないでしょ」


「まあそれならば確かに不自然ではないですね(いやだから、レオンぼっちゃん、修理という概念がないんですが……でも必死だし今はそれは言わない方がいいか)」


「よし、そうしよう!」


 何とかオルドには了解してもらった。いかんいかん俺がなんでもかんでもやったらおかしいと思われてしまう。そうか魔道具の修理の概念がないのか。それは何とも、もったいない。

 でも、おもしろいから修理は続けたいよな。どうしよう?

 いや、でもそれも問題ないか。それもこれも全部、修理屋さんがやってくれたことにすればいいんだ。なんだ簡単な話だ。


「それじゃ、オルド、ここにある魔道具、時間のある時に修理していくから。それ全部、修理屋さんが直したことにしてくれる?」


「はい。それはいいですけど。かなりの数がありますよ。できればこちらの冷蔵庫とか直してくれたらありがたいですけどね。これはかなり高価だったんで」


「おおー、壊れた冷蔵庫もあるの! 見たい見たい!」


「はい。冷蔵庫は高いんで、今料理室で使っているものはおそらくかなりの借金をして購入していると思います。なので他の魔道具もちょっと購入できない事情があったんですわ」


「なら、冷蔵庫も直ればいいよね」


「それはそうですけど、照明とは比べ物にならんぐらい複雑だと思いますよ。魔道回路も凄いことになってますぜ」


「まあダメ元でやってみるよ」


「はい。頑張ってくださいな。うまくいったら教えてくださいね」


「分かった。今日はちょっと疲れたから明日からやってみるよ!」


 よし、これで明日からも魔道具の修理ができる。オルドは父さんと母さんに内緒にしてくれるらしいからありがたい。

 謎の修理屋さんの設定が良かったな。でもこの設定もいつまで続ければいいのか?さすがにずっとだと不自然と思われる可能性あるよな。

 誰か都合の良い大人の人がいたらいいのだけどそんなの簡単ではないだろうし……どうしたものか。

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