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辺境生まれの小さな天才魔道具師( 旧:辺境伯貴族家の息子、魔道具修理で無双し王女をも救う)【書籍化予定】  作者: まめたろう
1-3章「新しい魔道具開発」

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第31話「魔力視認魔道具の小型化」

#第31話「魔力視認魔道具の小型化」


 魔力視認魔道具、すなわち魔力を見ることができる装置をオルドに案内してもらった魔道具置き場にて発見した。

 新しく案内してもらった魔道具置き場では武器は見ては駄目ということだったけどそれ以外の魔道具は見れたんだ。

 そして、その中でも特に興味深かったのがこの魔力視認魔道具だ。


 この魔道具を修理してからというもの、これを使うのが楽しくて仕方がない。魔石の魔力は単色で淡く光が揺らめき、人の魔力は様々な色が複雑に揺らめく。

 おそらく魔石はその属性の色だろう。そして人の魔力は様々な色の組み合わせということで複数属性の集まりなのだろう。もちろん人によって違うかもしれない。その辺りは今後、いろいろな人の魔力を見て研究していこう。

 ただし姉さんは魔力が高すぎるのかまぶしすぎて直視するのも危険レベルだった。うん、あれは本気で“光の暴力”だ。姉さんを見る時だけは距離を取るに限る。他の人でも魔力が強い人であれば注意した方がいいな。


 さて、とりあえず次はこの魔力視認魔道具を“小型化”したいと思う。

 ゴーグルが重くて扱いづらいし、更には大きな回路基板が付いているのでこのままでは動かせない。


 移動しながらも使いたいので回路基板は極力小さくしてゴーグルにセットするような形にしたいところだ。

 まずはレンズを取り外し、軽めの小さめの枠に付け替えた。あとゴーグルは大人から子どもまで使えるように幅のあるデザインにした。


 最終的には片目用にしてもいいかな。探偵みたいな形だね。そちらの方が圧倒的に軽くなるだろうから常に使うならばそちらの方がいいかもしれない。とは言え片目タイプは固定がやや難しいかも。大きな動きをする時には向かないかもしれない。その辺りはおいおい考えよう。

 とりあえずはゴーグルタイプで進めた。


 回路の小型化自体はとても簡単だった。その理由は回路の単純さにある。必要なのが増幅回路ぐらいなので構造自体は単純だ。

 もともとあった回路には他にもいろいろ組み込まれていたが不要な気がする。あれは何に使うのだろう。まあとりあえずはいいか。


 作業を始めてみたら……思いのほか簡単だった。気づけば、数時間で完成してしまった。


「オルドー! 魔力視認魔道具の小型化できたよー!」


 料理場へ行くと、オルドが鍋をかき回していた。

「ええ? もうできたんですかい!? ついこの前、魔力視認魔道具は修理したばかりでしょうに」


「うん、思ったより構造が単純だったからすぐできたよ。更に、大人でも子どもでも使えるようにしたよ!」


 オルドに手渡すと、半信半疑の様子で装着した。

「……おお、見える。坊ちゃんの魔力が見える。これは本当に使える、見えてますよ。しかも、装着したままでも動けるとは! これは素晴らしい!!!」


「さすがに装着しながらの移動は片目になっちゃうから危ないけど、少なくとも持ち運びはできるでしょ?」


「確かに……まったく、新しい発想ですな。それにしても坊ちゃんは本当に凄い。発想だけでなく、それをすぐに形にしてしまいますから。でもどうやって小型化を?」


「簡単だったよ。レンズを取って小さめのゴーグルに付け替えたんだ。あとは回路はメインが増幅回路ぐらいだから小型化も簡単だったよ!」


「ゾウフクカイロ? なんですかい、そりゃ? 難しすぎて意味分からんですわ」


 難しいかな?まあいいや。その後はオルドに頼んで父さんと母さんへ報告してもらうことにした。

「これもまた新しい魔道具になるからライゼンが作ったことにして、父さんと母さんに報告宜しくね」


「……分かりました。それにしても秘密がどんどん増えていきますな。いつか打ち明けることも考えた方がいいじゃありませんか」


「うーん。でもすでにいくつか秘密を作ってしまったからね。当面はこのままで行こうよ!」


「分かりました。打ち明けたくなったら言ってくださいね」


「うん。あと、この魔力視認魔道具も姉さんに見せているからその連絡もお願い!」


「それも分かりました。ギルベルト様とセレナ様に報告しておきますわ」


「ありがとう!!!」


 その後は試しに俺も小型化した魔力視認魔道具をかけてみた。

 ……あれ? なんだこれ。誰もいないはずの方向に、光の揺らめきが見える。


 部屋を出て廊下を進むと、その光がさらに強くなる。まるで光に“導かれている”ような感覚だ。

 でもこれ以上はやばいな外そう。


 そして角を曲がった部屋にはいると……やっぱりそこに、イリス姉さんがいた。

「……やっぱり、姉さんの魔力は特別だな」


「どうしたの、レオン」と姉さん。


「いや、なんでもないよ、こっちに姉さんがいるかと思ったら本当にいたんだ」


 かなり遠くの部屋にいたのに、魔力の揺らめきが見えてしまうなんて……姉さんの魔力量、どこまで桁外れなんだ。とんでもない。


 でも逆に考えたら姉さんはどこに隠れていても見つけることができるな。かくれんぼをしてもこのゴーグルさえあれば姉さんはいつでもどこでも見つけられる!


 でもこれはこれで、少し困ったことになったな。このままでは姉さんに近づくたびに目がやられてしまいそうだ。

 いきなり姉さんと鉢合わせする可能性もあるかもしれない。何か対策をしないと駄目だ。


 ということで、次の開発テーマが決まった。

 今度は姉さんを直視できる魔道具を作ってやろうじゃないか。

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