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辺境生まれの小さな天才魔道具師( 旧:辺境伯貴族家の息子、魔道具修理で無双し王女をも救う)【書籍化予定】  作者: まめたろう
1-3章「新しい魔道具開発」

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第30話「まぶしすぎる魔力」

#第30話「まぶしすぎる魔力」


 とりあえず「魔力視認魔道具」の修理が完了した。

 そして実際に使ってみたんだがこれは素晴らしい。魔石から出ている魔力が本当に見える。魔石からまるで炎のように揺らめく魔力が見ることができた。しかもその魔石の種類に応じた色で見える。

 それは自分を見ても同じだった。ただし俺は魔石と違って様々な色が見える。どうやら俺は特別な属性はないのかな?もしかしたら人によっては得意魔法の属性別の色が濃く見えるのかもしれない。


 そしてやはり、魔力が見えるとなると姉さんを見てみたいよね――。魔力が多く、魔法の天才とされる姉さんはどのように見えるのか非常に興味深い。

 修理部屋をざっと片づけてから、姉さんを探しに屋敷の中を歩き回った。


 すると、以前と同じようにミーナと一緒に遊んでいるのを発見。しかも、腕には俺が以前作った“魔力充填魔道具”の腕輪をしっかり着けている。

 うん、実験にはちょうどいいかな。


「ねえ姉さん、ちょっと来て」


「え~? なになに? またレオンが何かくれるの?」


「うーん。今度は大きいものだからあげられないかな。とにかくさ、いいからいいから、ちょっとだけ!」


 半ば強引に姉さんを連れて魔道具修理部屋に戻った。

 もちろん、魔道具を修理しているのがバレたら面倒なので、机の上の工具や基板は慌てて箱に突っ込んで隠しておいた。


「これを使うとね、魔力が見えるらしいんだ」


 俺は例の“魔力視認魔道具”のゴーグルをかぶった。ゴーグルをかぶった俺を見て、姉さんは「レオン、へんなの~」と笑っていたが、無視。


 視界を姉さんに向けた瞬間――

「うわっ、まぶしっ!」


 思わず目を閉じた。

 なんだこれ、太陽か!?

 輝く光が姉さんの全身から噴き出している。まぶしすぎて色なんて判別できない。あえて言えば白色だったような?

 まるで“魔力の炎”に包まれているみたいだ。


 姉さんにお願いして、少し距離をとってもう一度見たがそれでもまぶしい。魔力視認装置で姉さんを直視するのはちょっと無理だ。

 さすが魔法の天才、魔力が多いと言われるだけあるな、凄い。……いや、本当にとんでもない、俺の魔力とは段違いだということだけはすぐに分かった。

 そしてこの魔力視認魔道具が廃れた原因もちょっと分かったような気がする。この魔道具を使って魔力が大きい人を見るのはさすがにちょっと辛いかもしれない。

 オルドは手を乗せれば光るタイプの魔力測定装置の方がみんなで見れるから、そちらが重宝されゴーグルタイプが廃れたようなことを言っていたけど理由は1つではないかもしれないね。


 姉さんの魔力はあまりにも眩しくてきつい。そこで今度は遮蔽物を間に置いて見てみた。とは言っても姉さんに机の下に隠れてもらっただけなんだが。

 それでも、光は机の隙間や周囲からこぼれてくる。まるで漏れ出すオーラみたいに。


 ただし、間にものがあると完全には透過しないことも分かった。

 魔力は“遮蔽物をあまり通さない”ようだ。もしくは“大きく減衰する”と表現するといいかもね――そういう性質らしい。

 実験結果としては、これは大きな収穫だ。

 仮に姉さんとかくれんぼしても、この魔力視認魔道具さえあればすぐに発見できる。ずるができるかもしれないな。

 逆に見つからないふりをして姉さんを楽しませることも可能だね。


「ありがとう、姉さん。おかげでいろいろ分かった!」


「ねえ、レオン。それ私も見てみたい!」


 そう言うので、姉さんにもゴーグルをかぶせてみた。

 姉さんは俺を見た瞬間、「わっ! レオンの体のようか形からいろんな色が出てる!」と大はしゃぎしている。

 楽しそうでなによりだけど、俺としてはちょっと恥ずかしい。姉さんに比べると魔力が少ないからね。


 少し遊んで飽きてきたようで姉さんはまたミーナのところに。そのため俺は実験の状況をオルドに報告した。


「魔力視認魔道具が使えるようになったんだ」

と話すとオルドは最初こそ驚いていたけど、


「まあ、これまでの魔道具修理の実績を見れば不思議でもありませんな……」

と、半ば諦めたような顔をしていた。


 せっかくなんだから一緒に喜んで欲しいんだけどな。まあ魔力視認魔道具はいくら修理してもお金にならないから仕方がないか。


「ねえ、ねえ、オルド! 改良したいからこの魔道具分解して作り直していいかな?」


「分解! 改良? またレオン坊ちゃんはとんでもないことを言い出しますな。まあ、ギルベルト様とセレナ様に坊ちゃんにあげてもいいと確認を取っておりますのでいいと思いますよ……でもすでに使えるようになったのに、本当に分解なさるのですか? また壊れてしまうかもしれませんよ」


「うん、壊れたら仕方ないよね。でも、小型化して、身に着けていつでも使えるようにしたいんだ」


「坊ちゃん、またとんでもないことを……そういう発想は今まで誰もしたことがありませんよ。でも、それができたら凄いかもしれませんな」


 オルドは最初はびっくりしていたがその有用性に気が付いたのかもしれない。

 持ち運べる大きさにしたらいろいろなことに応用ができそうだからね。魔力測定も簡単になる。


 よし、とりあえずの方針を決めた。

 ゴーグルタイプの魔力視認魔道具を、もっと軽く――もっと便利にだ。

 常に装着して魔力を観測できるようになれば、いろいろな応用が効くはずだからね。


「魔力視認魔道具の小型化の実験と開発の開始だ!」

 俺はわくわくしながら魔力視認魔道具の分解を始めた。また新しい挑戦の始まりだね。

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