↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境生まれの小さな天才魔道具師( 旧:辺境伯貴族家の息子、魔道具修理で無双し王女をも救う)【書籍化予定】  作者: まめたろう
1-3章「新しい魔道具開発」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
25/143

第24話「オルド再びの驚愕」

#第24話「オルド再びの驚愕」


 魔力充填魔道具が完成したということで、オルドに報告に行くことにした。

 その次はオルドには父さん、母さんには偽魔道具修理士のライゼンが作ったことにして伝えてもらう。

 ちょっと面倒な流れだけど俺が魔道具修理できることなどは父さんと母さんには内緒にしているから仕方がない。


「オルドー! 魔力充填魔道具、作ったよー!」


 屋敷の廊下を駆け抜けながら、俺は声を張り上げた。久しぶりに自分でも驚くほどの達成感だ。これは報告せねば、いや、報告したい!

 すると、いつものように調理場にいるオルドを発見!


「レオン坊ちゃん、今度はなんですかい。またおかしなことをしたんですかい?」

いつものように呆れ顔のオルドが振り向いた。


「おかしなことって失礼な! 魔力充填魔道具を作ったんだよ!」


「……はぁ? 魔力充填魔道具? なんですかいそりゃ」

 オルドは一瞬、聞き間違えたように固まった。


「魔力充填する魔道具を作って、魔石に魔力を封入したんだよ!」


「まさか以前、レオン坊ちゃんと話していた魔石への魔力封入の話ですかい。いくら坊ちゃんでも、さすがにそんな魔道具作るなんてあり得んでしょう。そもそも魔道具は過去の文献の模倣のみ。一から魔道具を作ったなんて話、聞いたことありませんよ」


「でも本当に一から作ったんだから見てよ!」


「……分かりました。そこまで言うなら見てみましょうか。さすがにあり得んでしょうけど」


 オルドを連れて壊れた魔道具置き場兼作業部屋へ向かう。

 テーブルの上には、俺が作った“腕輪型魔力充填装置”と“指輪型魔力充填装置”、再び色を取り戻した魔石などが並んでいる。


「これが、魔力充填魔道具だよ。そしてこっちが、魔力を再封入した魔石だよ。ちゃんと色が付いているよね」


 オルドの目が大きく見開かれた。

「う、うそでしょう……レオン坊ちゃん。これは最初から魔力が封入されていたものでは? いや、でも新品の魔石色のようにも見える。新品がここにあるはずがない……やはりレオン坊ちゃんの言う通りなのか? いや、まさか……」


「嘘じゃないよ。姉さんの魔力を少し借りたんだ。姉さん、魔力量がすごいからね。ただし“魔力充填魔道具”のことは姉さんにも秘密だよ。父さんと母さんにも言わないでね」


「ど、どういうことですかい、レオン坊ちゃん? さっぱり意味が分からんのですが。こんな魔道具、どうやって作ったんですかい?」

混乱するオルドに、俺はできるだけ分かりやすく説明した。


「俺も最初は苦労したよ。単純に人に触れるだけじゃ魔力は双方向に流れるから充填できなかったんだ。だから一方通行にする“整流回路”を入れたんだよ。それが回路のこの部分ね。あと、姉さんみたいに魔力量が多い人だと、一気に魔力が流れて危険だから、“平滑安定回路”で流れを調整してるんだ。それが回路のこの部分」


「……はあ、ぼっちゃん。セイリュウカイロ? ヘイカツアンテイカイロ? その辺りがほとんど分かりませんが、凄いことをされたことだけは分かります。なんでそんなことができたんですかい? 坊ちゃんはまだ過去の文献を探すこともできないでしょうに」


「冷蔵庫の修理で勉強できたんだよ! あれで回路の仕組みがだいたい分かったから!」


「いやいやいや、冷蔵庫の回路見ても何も分からないですよ。もう本当に意味が分かりません、どういうことですかい……」


 オルドは頭を抱えた。

「魔道具を直しただけでもとんでもない驚きでしたのに、今度は文献で存在があるかもしれないと言われている幻の魔力を魔石に封入する魔道具を作る? ……そもそも一から魔道具を作るなんて聞いたこともありません。もういろいろと訳がわからんです」


「でも、これで取り替え用の魔石も必要なくなるかもね」

俺がそう言うと、オルドは目を丸くした。


「そ、それは……確かにとんでもないことですよ! 新しい魔石を買わずに済むってことですわ。これまで魔石の交換には金がかかって大変でしたが、ヴァルドリック家の財政を、また助けてくださったんですな」


「まあ、そういうことになるのかな?」


「ぼっちゃん……ほんとに、末恐ろしいお方です。このまま魔道具の世の中を大きく変えてしまいますよ。大変なことです」


「ああ、それは知られたらまずいんだよね。父さんと母さんにも報告が必要だ。もちろん、“魔道具修理士ライゼンが作った”ってことにしておこうね」


「はあ……そうするしかありませんな」


(はぁ、もうその設定はギルベルト様、セレナ様にはバレているんですが、そのままの設定を続けるしかありませんな)


「姉さんにも手伝ってもらったから、そこから秘密が漏れるかもしれないし、父さんと母さんにはうまく説明しておいてね」


「承知しました。私から伝えておきます」


 オルドは疲れたような表情をしているけど、どうしたのだろう?俺としてはもっと喜んで欲しかったのだけどね。せっかく作ったんだから驚いたり疲れたりするより一緒に喜んで欲しいところだ。


 まあいいや、俺の魔道具第一号、魔力充填魔道具はオルドにも伝わった。これで俺は次の魔道具作成や修理に移ることができる。

 今度は何を新しく作ろうか?今から楽しみだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。