↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境生まれの小さな天才魔道具師( 旧:辺境伯貴族家の息子、魔道具修理で無双し王女をも救う)【書籍化予定】  作者: まめたろう
3-2章「四歳の誕生日と再度の王都訪問」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
151/166

第150話「同志」

#第150話「同志」


 その後、ライゼン、エリシア、ミアの三人は馬車に乗らず徒歩で進むことにした。理由は単純……レオンに内緒の話をするためだ。

 ミアの様子を見て、その変化に気付いたエリシアが提案したのである。


「この辺りは魔物が多いですから、念のため周囲を警戒します。少し馬車からも距離を取りますのでご了承ください」


 そう言って三人は馬車から少し離れた。もちろんレオンにそんな裏事情が分かるはずもない。


「よろしくお願いします!」


 レオンは特に何も考えず、例によって元気いっぱいに頭を下げていた。イリスも特に疑問を持っていない。

 そうして三人は少し馬車と距離を取り、歩きながら話を始めた。

 最初に口を開いたのはエリシアだった。


「ミアさん。本気でレオン様にお仕えするおつもりですか?」


「はい。もちろんです。私程度の人間で恐縮ですが、多少はレオン様のお役に立てるかと」


 エリシアの問いに、ミアはミアは一瞬だけ視線を落とした。しかし、覚悟を決めたのかすぐに真っすぐ前を向いた。

 そのミアの言葉を受けて、今度はライゼンが口を挟んだ。


「そんなに自分を卑下する必要はありませぬ。ミアさんの動きはたいしたものです。十分にレオン坊ちゃんの役に立てます」


「……ありがとうございます」


 ミアとしては照れくさかった。ライゼンほどの剣士に褒められるのは素直に嬉しいことだ。だが、どうしても「自分なんかが」という気持ちはあった。

 そこで、エリシアは続けた。まずはその覚悟の再確認からだ。生半可な気持ちでレオンに仕えようとするならば、それは許されることではない。


「私もライゼンさんも、命を懸けてレオン様にお仕えしています。中途半端な覚悟でしたら、無理にとは申しませんよ。本当に大丈夫ですか?」


 その言葉にミアは驚いた。


(この凄腕の二人が……命を懸けて?)


 詳細な理由は分からない。だが凄い覚悟だ。その気持ちが本気だということだけは理解した。

 ならば、自分も覚悟を示さなければならないだろう。自分にはこの二人ほどの実力はないかもしれないが、少なくとも気持ちだけは負けてはいけない。

 ミアはこれまでのことを思い出すように語り始めた。


「レオン様にはナイラさんの命を救っていただきました。更には私の居場所であったシャドウズも救っていただいた。いずれも私にとっては自分の命よりも大切な、かけがえのないものです」


 そしてミアは深く頭を下げた。


「ですから、私はレオン様のために命を捧げます。いかようにもお使いください」


 その覚悟は本物だった。エリシアとライゼンは目を合わせ、小さく頷いた。


(この人の覚悟は間違いない。同士だ)


 そう確信した。ただしその覚悟が、やや前のめりすぎてやや危うい。そこは正す必要があるだろうとも思えた

 エリシアがふっと表情を緩めた。


「あなたの覚悟は分かりました。ならば、いずれは秘密を共有する日も来るでしょう」


「もしかして……あの魔力を見ることができる魔道具のことですか?」


「ええ。さすがにあれをライゼンさんが作ったというのは嘘だと気付いていますよね?」


 ミアはそのエリシアの言葉に苦笑した。あの時のレオンはあまりにも分かりやすすぎたからだ。動きはぎくぎゃくし、会話も急に早口になった。まるで嘘だとアピールするかのようなレオンの状況。そこだけは歳相応の子供とも思えた。

 しかし、それ故に、それ以外の話は本当のことだと言えた。そうして、いろいろなことに気が付けたわけだ。

 秘密があるのならばそれは多少は気になる。ただ、ミアとしてはレオンを守ることだけが何よりも大事。それ以外のことはどうでもよかった。


「ええ。でも、それについてはどうでもいいのです。秘密のままで構いません」


 そして……少し迷うように言葉を続けた。レオンを守る上で気になることがいくつかあるからだ。


「しかし……私は裏の人間です。そして孤児でもあります。身寄りもナイラさんだけのようなもの。本来ならば貴族の子息に仕えるなど、おこがましい立場です」


「……だから、あなたは自ら距離を取るつもりですか?」


「そこは……多少なりとも迷いがあります。私のような人間はあまりレオン様と話さぬ方がいいのではと。教育上もよくないことでしょう。状況によってはレオン様から距離をとって裏仕事、汚い仕事だけを任せていただければ」


 その言葉に、エリシアは首を振った。そして、きっぱりとした声で言い放った。


「その覚悟では駄目ですね。全然、足りません。何よりもあなたはレオン様のことをまだ理解できておりません」


「ですが、私は裏の仕事ぐらいしかできません」


 ミアは悲痛な声を上げた。やはり、自分程度の実力では役に立たないのだろうか。更には理解も足りないのかとミアはがっくりした。

 しかし続くエリシアの言葉は全く逆の話だった。ミアはその言葉を聞いて更に驚愕することになった。

いつも読んで頂いてありがとうございます。毎日の投稿を限界まで続けていく予定です。


ブックマーク、評価ポイント、レビュー、いいね、感想などもしていただけると励みになるかもよ?


その他、何らかの頑張れパワーをいただけると更に頑張れるかもです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。