60階層の摩天楼
今回も小学校らしいエピソードってことでテーマは社会科見学…正直、遠足くらいのノリで行ってた気がする。なんなら私が子供の頃は1、2時間目授業、3、4時間目だけ社会科見学、5、6時間目で学校戻ってまた授業(感想書く)みたいなハードスケジュールな日とかあった気がするけどよくそこまで元気あるよなぁ…と思う。多分今の私は感想書く時間適当に書いて即寝る。
私の名前は雲井翼。ひょんなことからタイムリープして小学生になってしまった女子高校生。周りでも同じことが起こってるみたいだし…?まぁこんな状況だけど楽しんでやろうと思ってます。ハイ。ゴールデンウィークも明けてしばらく経ち、世間では五月病が蔓延する中、今私はなんと…ムーンシティ60にいまーす!ムーンシティ…ここに来る前は行くと必ず特定の場所に買い物に行ってガチャガチャ引いて全財産使い果たして終わりだったなぁ…とほほ…。なので本来メインである60の展望台にはあまり行ったことがない。…どころか付属したアミューズメント施設もあまり利用したことがない。さて、何故私がムーンシティにいるのかというと…何を隠そう、このムーンシティは私の住む地域の中心地に存在するのだ…!よって、地域の小学生は一度は必ずと言ってもいいほど社会科見学で赴くことになる。そして今回は小学校生活初の社会科見学ということでみんな張り切っている。…まあ、私はタイムリープした身だからある意味2度目なんだけどね。別の地区の人はそれがセカイツリーだったりTKタワーみたいな有名観光地だったりするのかな…?良いなぁ…
だがまあこの展望台でもある程度はいい景色が見れるのでまぁ…いいと思う。…さて、耳が痛くなるエレベーターに乗りいざ、展望台へ。
今日は快晴ということもあり、かなりくっきり何でも見える。ちなみに一学年上の4年生が理科の授業鏡反射の仕組みの実験の一環でムーンシティに向けて鏡で奥賀小学校の位置を知らせようとしてくれてはいるらしいが、見えたことがない。つか見えない。結果気を使って「見えたよ。すっごいキラキラしてた」みたいな感じで言うことによって成り立っているシステムなのだこれは。
さて、私が主に見たいものはセカイツリーやTKタワー等といったシンボル的な建物である。セカイツリーなんかは過去に来る前にゲームコラボイベントで行った思い出の場所でもある。だから見る度にゲーム内でのイベントを思い出しちゃう。
この社会科見学は何故か班行動の筈なのだが、一度目では私は自分の意見が尊重されなさすぎてギャンギャン泣いた記憶がある。普通こういうの、班行動にしなくない…?各々好きなの見るで良くない?とは思ったがそれでは社会科見学の趣旨と離れすぎている。しかし…今回は何故か班行動の後に個人で各々見たいものを観る時間が設けられていて、なんなら写生や撮影の時間も設けられている。誰かからクレームがあったのか、はたまた未来人が先生の中に混じってるのか。進歩したなぁ。
景色を見ながらも、私はクラスメートとの会話を楽しんだ。
「次はTKドーム見ようぜ」
「おう。」
「なぁもしも高いところから落ちてTKドームに着地したらどうなるんだろうね。」
確かにあそこはほとんどでかい風船みたいに見える。けど、さすが小学生の発想というか…
「そら死ぬだろ」
でしょうね。
「着地した瞬間ぼよーんって飛び上がってどっか別の場所に落下して死ぬだろ。」
メルヘンだな…。
「着地成功するけど大怪我して、屋根が普通に破けて弁償代請求されるんじゃない?」
それが一番リアルっちゃリアルだよな。
「次スカイツリー見るか」
「おう。」
「そういやスカイツリーってキャラいたよね」
「ソラカルちゃんと…えーとあとの二人俺知らね」
ちなみに私はソラカルちゃん以外のキャラも知っている。
「ソラカルちゃん、テッペンギン、スコブルドッグ」
「お前なんで知ってんの?」
ここに来る前中学時代英語でやったからだよ。
「未来の授業でちょっとだけ触れたの」
「あのタマネギみたいな建物なんだ?」
「あれは武道館。すごい売れたアーティストがライブするところ。」
本来の用途は違います。
「なあなあなあ!墓見えた!」
「雑時雨霊園だろ。有名人とか眠ってる」
いまだに近くを通りたくない場所第1位。
「幽霊出るんだってよ」
「そういや幽霊ってなんでうらめしやっていって来るんだろうな」
「飯のこと言ってるんじゃねえの?」
「恨めしいからだよ。要はすごく嫌なことされて、嫌な気持ちのまま死んだからこの世に残り続けてんの。んで、自分に嫌なことした奴を恨んでるから恨めしい、つまりそれを昔風に言うと恨めしやってなるんだよ。知らんけど。」
「なんで昔言葉なんだよ」
「だいたい幽霊が登場する話むかしむかしってつくやん。」
「時代背景的に江戸時代くらいではあるよね」
「そうそう。あ、すげえ。私が前行った遊園地の観覧車見える。ほらあの時計のやつ。」
「え、なんの遊園地?」
「モスコワールド。モスコパニックにも行ったよ」
「マジで!?チキュウノオワリみたいに森と炎のフェスティバルしてた?」
何なのかよくわからない皆さんのために説明しておくと、この世界の有名アーティストの楽曲の一つであり、モスコワールドが舞台となっている。
「非常口にはそう簡単に入れてもらえないよ。」
「マジかぁ…」
「はいはい、ここからは個人個人で見たいものを見ましょう。」
先生の号令で解散し、個人個人好きなものを撮影した。…どうせなら夜に来たかったなぁ。すっごい夜景きれいだっただろうに。そんなこんなで私の社会科見学は終わったのだった…。尚、その後私が撮った写真がかなり評判良かった(らしい)のはまだ先の話である。




