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春の麗の秘密基地

春もいよいよ本番なので花見に行くことになった翼含む秘密基地メンバー。少し遠くの公園まで行って花見もそこそこに小学生らしく(未来人である彼等にとっては)久々に鬼ごっこやかくれんぼなんかをしていた…。やがて遊びの範囲が道路や周辺にある公園なんかまでに拡大し、翼はその先の別の公園で一人で桜を見ている同い年くらいの少年に出会う…。

私、雲井翼。ひょんなことからタイムリープして小学生になってしまった女子高校生。周りでも同じことが起こってるみたいだし…?まぁこんな状況だけど楽しんでやろうと思ってます。ハイ。さてさてそんなこんなでこんにちまで過ごしておりますが…何せタイムリープ先が新学期!必然的に季節は…春!爛漫!花見でもしたいなぁ…そう思っているが丁度今日は土曜日だ。これはチャンスではないか…?

「ねえねえ、明日花見行かない?」

「花見と言っても一体何処に行くんですか?」

美音ちゃんがつっこんでくれた。

「この近くの公園にお菓子持ち込んでさ、花見しようよ。」

「翼先輩どうせ花より団子でしょ」

太陽くん、そんなことないよ。あるけど。

「太陽、私は花も結構好きだぞ?…てかそんなに欲しいなら作ってこようか?団子。」

「団子作ったことあるんですか!?」

お菓子作りが好きな優李が食いついた。

「うん。ネットで見たやり方でできるのか興味あってね。牛乳と豆腐と白玉粉を混ぜて形作って茹でるだけなんだけどね、正直言って自分で作っても美味しくないんだこれが。」

「まぁ、白玉単体だと味無いですからね。」

まあ、そうなんだけど。

「せめてクリーム餡蜜にすれば…いや大して変わらんか。」

クリームあんみつにした程度で変わったら苦労しない

「変わりますって!てか作り方教えてください。明日もし花見行くなら作ってくるんで。」

優李ちゃんが団子(白玉クリームあんみつだけど一応団子だってことにしとく)作ってくるなら私はいっそのこと今年はクッキーも作って持っていこうかな。まあ今はそれよりも花見に行くか行かないかって話だけど

「で、結局花見行く?行かない?」

「そりゃ行きますよ」

美音は来るらしい。

「まぁ、断る理由もないし。」

太陽も来たいらしい。

こうして秘密基地のメンバー全員花見に行くことが決まったのであった…。待ち合わせ場所は秘密基地である。

〜翌日〜

「お待たせ!」

「いえいえ〜」

美音ちゃんは相変わらず優しい

「遅いですよ先輩」

太陽お前、さては案外ウキウキしてるな

「あの、私昨日言ってた白玉クリームあんみつ作ってきました!」

優李ちゃんが持っている保冷バックの中にはちゃんと保冷剤と共にクリームあんみつが入っている

作ってきたのか!すごいな…。

「さすが優李ちゃんだね!実は私もクッキー持ってきちゃった」

クッキーは私の得意料理である…と言ってもホットケーキミックスと卵黄とバターを適当に混ぜて焼くだけなんだけどね。

「さあ、いざ公園へ!」

公園に着いたはいいが…

「モンスター召喚!」

「ちょ!お前それは卑怯だって!」

人いっぱいだぁ♡うん、別の公園行こっか!

少し近くの公園

「よっしゃ!限定アイテムゲット!」

「あ、俺まだゲットできてないからもっかいやろ!」

はい次ー

大体普通くらいの距離の公園

「じゃーんけーんぽん!勝ったーお前鬼な〜!」

「マジかよ〜」

はい次 

かれこれかなり遠くの公園まで来てしまった。

「お、ここなら静かだね。」

「アスレチックも充実してるしいいのでは?」

「よし、ここでお花見しましょう。」

「さ、お弁当食べよ食べよ〜!」

それぞれ親が作ってきたお弁当を開ける。

「先輩ホントに花より団子ですね」

太陽、それまた言うか。

「は?私花も好きだし!まぁ、団子も好きだけど。」

「まぁまぁ先輩クッキーでも食べて落ち着いて」

美音ちゃん、私は落ち着いてるよ。

「それにしても優李ちゃん天才か!まさか白玉をクリームあんみつに入れるだけでこんなに変わるとはね。」

「いえいえ…」

お食事会も程々に、私達はアスレチックで遊び始めた。

「何処へ行こうと言うのかね〜」

「先輩そのセリフ昨日の映画思い出してジワるんでやめてください」

そう言っている間に私は太陽をタッチした

「はいタッチ〜」

「…3分間待ってやる」

太陽は昨日テレビでやってた映画の名台詞を言った。妙なところでノリがいいんだよな

「よし!40秒で逃げ切ってやる!」

アスレチックを舞台にやっていた鬼ごっこはいつの間にか範囲を拡大し、道路と周辺の公園にまで及んでいた。

「ははは…鬼ごっこは終わりだ!」

そう言いながら追いかけてくる太陽を横目に私達は横断歩道を渡る。太陽が渡ろうとしたところで横断歩道は点滅してしまった。彼は真面目なのでこういうときは止まってしまうのである。

「太陽〜こっちこっち」

横断歩道をぎりぎり渡り切った私たちは道路の向こう側から太陽に手を振った。

「ちょ、先輩に美音と優李まで道路渡るのはさすがに反則…」

「まぁまぁ、信号変わるまで待っといてあげるからさ」

その時、美音が信号が青になったのに気づいた。

「あ。青になった。」

青になったので即逃げる。そして気がつくと私はさっきの場所とは全然違う公園まで来ていた。小学生の

体力、恐るべし。

ふと見るとぼっちで桜を見てる同年代くらいの男の子がいるではないか!淋しくないのかな。遊ぶ相手とかいないのかな。そう思いよく見ると…無意識だろうか。そいつは静かに涙を流していたのだった。

「あ、あの!…桜、綺麗だよね。」

ほっとけないので話しかけた。

「あぁうん。そうだね。」

そいつは依然として冷ややかな目でこちらを見ていた。そうだよな。いきなり知らないやつに話しかけられたらそりゃ警戒するよ。

「あの、泣いてたけど何かあった?」

「それを君に言う必要ある?」

「あ、ええと…」

うう…ここまできっぱり言われるとメンタルに来るなぁ…

「いや、その…えっと…とりあえず人が泣いてたら気にならない?」

「じゃあ君は泣いてる人がいたら誰彼構わず近づいて『なんかあった?』って聞くの?」

その子は依然として冷たい言い方を続けている。

「そりゃまぁ…ほっとけないし。まあ他に気にかけてる人がいれば話は別だけど」

実際かなーり気になる。泣いてる人いたら。とくに同年代だと。

「詐欺に引っかかりやすそうだね」

「悪かったな。」

思わず睨みつけるとこちらを見て不思議そうな顔をした後にこう言って事の次第を語り始めた。なんだこいつ

「…まあ、話してもいいか。そもそも君や君の知り合いと会うこともないだろうし。」

「…1年前…同級生が、居なくなった。」

「…そう。」

「電車の事故に巻き込まれて…もしかしたらもう死んだのかもしれない。」

「そうだったんだ。」

「そのニュースが流れてきたのが今と同じような春の日。電車通学をしているその子が乗っている電車が事故に遭ったというニュースを見て嫌な予感がした。」

「あれからその子を含む乗客は行方不明になって全く連絡がつかなかった。」

「…初恋だったんだ。後で気づいたんだけどね。」

初恋の相手か。どおりで。

「…」

元気出せよ!なんて言えるはずないんだよなぁ…

暫くすると太陽達が呼びに来た

「先輩ー早くしないと置いていきますよー!」

「はーい!今行くねー!あぁうん、それじゃ。」

もう会うこともないだろうけどな。

「っ!待って!」

ただならぬ彼の気迫に押されて私は思わず立ち止まった。

「?どうかした?」

「君の…名前はなんて言うの?」

「…雲井翼。奥賀小学校に通ってる雲井翼!」

一応どこの人間かくらいは伝えたほうがいいよな。もし仮に彼が私が住んでる地域に迷い込んだときとか案内役は必要だと思う。うん。

「…そう…か。…そうだったんだ。」

「あの、あなたの名前は…?」

「僕はー」

その瞬間すごい風が吹き、桜の花びらが舞い上がった。見上げた空は晴天で、半分くらいに欠けた月が掛かっていた。心臓がひどくうるさくて、まるで夏であるかのようにすごく暑く感じたことを覚えている。

ー空野夏月ー

それは私がタイムリープする前に連絡をよこした元クラスメートの名前だった。

……………………

「雲井翼…」

まだ生きていた。僕の初恋の相手。何故か子供になって僕の前に戻ってきた。全く。君は変わらない。何年経っても馬鹿で、単純で、考えなしのままだ。

「…待ってろ…。」

次こそは絶対に…

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