第59話 凱旋の風と、手のひら返し
いつも応援ありがとうございます。
遠征から戻った五人を待っていたのは、相変わらずの蔑みの目。
しかし、彼女たちが突きつけた「圧倒的な成果」が、ギルドの空気を一変させます。
「最弱」が「唯一無二」へと変わっていく、スカッとする凱旋劇をお楽しみください!
水都リフェルナの正門を潜る五人の足取りは、出発前よりずっと軽かった。
カノンの背負い袋には、ギルドへの報告書。そしてケットルの袋には、鈍く光る『古代ゴーレムの心臓部』の一部が詰まっている。
「……ふふ。これを見せた時の、あの受付嬢の顔が目に浮かぶよ」
カノンが不敵に笑うと、セインが眼鏡を指で押し上げた。
「論理的に見て、Bランク上位の『蒼穹の剣』との合同任務を完遂した事実は、リフェルナギルドにおける私たちの評価を劇的に書き換えるはずです。……もはや、下水道掃除を押し付けることは不可能でしょう」
ギルドの重厚な扉を開くと、喧騒が一瞬で止まった。
そこには、遠征の結果を待ち構えていたかのように、シルヴィアとエドワードの姿もあった。
「あら、意外と早く戻ってきたのね。……どうせ途中で投げ出して、アリスター様に泣きついたのでしょう?」
シルヴィアが扇子で口元を隠し、勝ち誇ったように笑う。
だが、その隣に立つエドワードは、彼女の言葉に同調しなかった。
彼はリトル・リンクが腰に下げた、自分が叩き直してもらった「あの剣」をじっと見つめ、静かに目を伏せた。
「……報告します。エルダー・ゴーレムの沈黙を確認。……これ、……証拠」
ミルがカウンターに、巨大な魔晶石の欠片と『蒼穹の剣』の連名サインが入った完了報告書を「ドン」と置いた。
受付嬢の顔が、見る間に青ざめていく。
「……え、エルダー・ゴーレムを……『リトル・リンク』が中から無力化した、と……!? ア、アリスター様直筆の推薦状まで……!」
ギルド内が騒然となる。
「最弱」と蔑んでいた新人パーティが、エリートですら手こずる巨像を攻略してきたのだ。
「そんな……あり得ないわ! 何かの間違いよ!」
取り乱すシルヴィアを無視して、クレアは受付嬢に真っ直ぐな視線を向けた。
「間違いじゃありません。うちらは、うちらにしかできない仕事を果たしただけです。……あ、それと。これの査定もお願いしますね?」
ケットルが袋から『古代回路』を取り出すと、鑑定士たちが血相を変えて集まってきた。
嫌がらせで追い出そうとしていたギルド職員たちが、今や彼女たちをご機嫌取りの笑顔で囲んでいる。
「……現金なものですね。……でも、……この空気、……嫌いじゃない」
ミルが小さく呟くと、五人は顔を見合わせて笑った。
自分たちの実力で、居場所を勝ち取った瞬間だった。
リトル・リンク、今日も(ギルドの空気を塗り替えて)ちょっとだけ成長中。
第59話をお読みいただき、ありがとうございました。
証拠の魔晶石とアリスターの推薦状。これ以上の説得力はありません。
手のひらを返したギルドの対応に、彼女たちの成長を実感する回となりました。
【作者より】
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます!
皆様のPV数が、リトル・リンクがギルドで見返した時のような、私の「よっしゃ!」という自信に繋がっています。
もし「ギルドの驚きっぷりにスカッとした!」「五人のドヤ顔が見えた!」と思っていただけましたら、下の**【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】**にして応援いただけると、執筆の大きな力になります!
ブックマークも、ぜひよろしくお願いいたします。
次回、第60話。
手に入れた大金で、ついに「あの最高級レバー」のパーティーが開催されます。
しかし、そんな彼女たちの影で、何やら怪しい動きが……。
引き続き、応援よろしくお願いいたします!




