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最弱パーティ、今日もちょっとだけ成長中  作者: beck2026


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58/225

第58話 巨像の沈黙、そして「プロ」の握手

いつも応援ありがとうございます。

ついにエルダー・ゴーレムを沈黙させたリトル・リンク。

「破壊」ではなく「停止」を選んだ彼女たちの知恵が、意外な形での「戦利品」をもたらします。

プロ同士が認め合う、温かい勝利の瞬間をお楽しみください!

ズゥゥゥン……。

 地響きと共に、山のような巨躯を誇ったエルダー・ゴーレムが、その膝を折った。

 あれほど激しく吹き荒れていた魔力の嵐が嘘のように、古城跡には静寂が戻る。

「……やった。……心臓、……止まった」

 ミルの呟きと共に、ゴーレムの足首にあるハッチが内側から開いた。

 中から這い出してきたのは、煤とオイルにまみれた、けれど満足げな表情の五人だった。

「おーい! アリスターさん、ガレスさん! こっちは終わったよー!」

 クレアが大きく手を振ると、盾を置いて息を整えていたガレスが、驚愕の表情で立ち上がった。

「……マジかよ。あの化け物を、中から本当に止めちまいやがった。……おいアリスター、聞いたか? 俺たちが正面で突っつくだけで、本当に終わっちまったぜ!」

 アリスターが、折れた自身の剣を鞘に収め、ゆっくりと歩み寄ってくる。

 その青いマントは戦いの激しさを物語るようにボロボロだったが、その瞳には最高の称賛が宿っていた。

「見事だ、リトル・リンク! 我々だけでは、あと数時間は削り合いを続けなければならなかった。……君たちは、戦場の時間を半分に縮めてくれたんだ」

 アリスターはクレアの前に立つと、右手を差し出した。

 今度は「助けてあげた側」ではなく、「共に勝利を掴んだ相棒」としての握手だった。

「論理的に見て、アリスター様たちの足止めがなければ、私たちは潜入することすら叶いませんでした。……これは、私たちの勝利ではなく、合同パーティとしての成果です」

 セインが眼鏡の汚れを拭いながら冷静に分析するが、エレナがその肩を優しく叩いた。

「謙遜しないで、セインさん。……あの複雑な回路を瞬時にデバッグするなんて、並の魔導師には一生かかっても無理よ。……あなたたちは、立派なプロフェッショナルだわ」

「……エレナ、……ありがと。……また、……一緒に、……やりたい」

 ミルがエレナの手に自分の小さな手を重ねると、戦場に柔らかな空気が流れた。

 だが、職人のケットルだけは、別の場所に目を輝かせていた。

「ガハハ! 感傷に浸るのは後だ! ほら、見てみなよ。ゴーレムが止まったおかげで、中身の『古代回路』が傷一つなく手に入ったぞ!」

 ケットルの手には、鈍く光る金色の配線パーツが握られていた。

 破壊ではなく「停止」させたからこそ手に入った、時価金貨数十枚はくだらない一級の戦利品。

「……これ、……売ったら、……最高級の、……レバー、……食べ放題?」

 ミルの言葉に、全員が思わず吹き出した。

 夕焼けに染まる古城跡。

 かつては「最弱」と笑われた小さな五人が、Bランク上位のプロたちと肩を並べ、最高の戦果を分かち合っていた。

 リトル・リンク、今日も(最高の報酬と仲間と共に)ちょっとだけ成長中。

第58話をお読みいただき、ありがとうございました。

アリスターとの握手、そしてケットルが見つけた貴重な戦利品。

彼女たちの「精密な仕事」が、ようやく実利としても実を結び始めました。

【作者より】

ここまでお付き合いいただいている皆様、本当に感謝です!

「リトル・リンクが認められるシーンで元気が出た」と思っていただけたら、作者としてこれ以上の喜びはありません。

もし「今回の勝利にスカッとした!」「レバー食べ放題おめでとう!」と思っていただけましたら、下の**【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】**にして応援いただけると、本当に飛び上がるほど嬉しいです。

ブックマークも、ぜひよろしくお願いいたします!

次回、第59話。

リフェルナに戻った五人を待っていたのは、ギルドからの手のひら返しと、さらなる「大きな影」でした。

引き続き、応援よろしくお願いいたします!

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