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最弱パーティ、今日もちょっとだけ成長中  作者: beck2026


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191/225

第191話 四層の洗礼、吸血植物の「蔓」と黄金の導線

三層の冷厳な氷壁を抜け、四層に踏み込んだ途端、まとわりつくような熱気と濃厚な緑の匂いが私たちを包み込みました。

 頭上を覆い尽くす巨木の葉が日光を遮り、足元には発光するキノコと、呼吸するように蠢くシダ植物が無限に広がっています。

「……ふぅ。……お花。……きれい。……でも……、……におい……、……お腹……すかせてる。……ミル、……魔力……視る……一秒前。……そこ……、……木の……根っこ……、……動く……。……クレア……、……左……! ……三……二……一……、……とんで……!」

 ミルの警告。私が**『銀竜のドラゴニック・リンク』**を抜き放ち、左へ跳躍した瞬間、先ほどまで地面だった場所から、無数の棘が生えた「吸血蔓ヴァンパイア・バイン」が猛烈な勢いで突き出しました。

 吸血鬼の彼女には、植物たちが地中で網の目のように張り巡らせた、獲物の振動を待つ「神経」の震えが視えていたのです。

「ガハハ! 冗談じゃないよ! アタシたちが歩く道を勝手に塞ごうなんて、いい度胸だねぇ! ――セイン、こいつらの粘液は火に弱い! アタシの特製『除草用火炎放射パチンコ』で、一気に焼き払っちまいな!」

 ケットルが、**『巨大背負い袋』**から鳳凰の魔力を充填した焼夷弾を取り出しました。

 ドワーフの彼女にとって、進路を妨げる原生植物はただの「薪」に過ぎません。彼女はパチンコを構え、蔓の根元に向けて鳳凰の残り火を宿した一撃を放ちました。

「……論理的に見て、……植物群の……再生……速度は……異常……です。……構造解析……。……っ、……深部……核に……、……魔力……供給……の……バイパス……! ……環境上書き……! ……私たちの……周囲の……地表を……乾燥……地帯へと……固定……し、……吸血……根の……伸長を……阻害……しなさい……!!」

 セインの眼鏡が黄金色に輝き、湿った四層の土壌が一瞬でひび割れた砂漠へと変貌しました。

 ハーフエルフの理知的な瞳が、森の生態系そのものを一時的に「書き換え」。彼女の演算により、水分を奪われた吸血蔓はみるみるうちに萎れ、攻撃の鋭さを失って地面へと力なく沈んでいきました。

「……あはは、……やっぱり……あっちの……人喰い……花が……あたいの……銀靴を……噛もうとして……顎……外す……ほうに……銀貨……三枚……!! ……ねえ、……クレア……、……あたいが……あの……でかい……蕾の……中で……昼寝……するか……賭ける……!?」

 カノンが、銀靴を鳴らして森の影を縫うように駆け抜けました。

 回避タンクとしての機動力。彼女は蔓の包囲網を嘲笑うようにすり抜け、その中枢にある「捕食核」に短剣――**『借金回避の双牙デット・エスケープ』**を一閃。鮮やかな緑色の体液を噴き出させ、迷宮の一角を沈黙させました。

 私は、虹色の光を帯びた剣先を払い、前方の深い闇を見据えました。

「……ありがとう、みんな。……四層は……、……三層よりも……『欲』が……深い……みたいだね。……でも……、……私たちの……絆なら……、……この……緑の……胃袋も……、……切り裂いて……進める」

 リトル・リンク、今日も(四層の吸血植物を「お掃除」しながら、翠緑の深淵へと黄金の足跡を刻みながら)ちょっとだけ成長中。

第191話をお読みいただき、ありがとうございました。

四層「翠緑の迷路」の本格的な探索が始まりました!

三層の無機質な氷の世界とは違い、意志を持って襲いくる植物たちの猛攻。

しかし、鳳凰の熱を知る彼女たちにとって、木々の盾は容易く突破できる壁でしかありません。

この先に待つ、王家も危惧する「未知の魔物」の正体とは……。

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