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最弱パーティ、今日もちょっとだけ成長中  作者: beck2026


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161/225

第161話 偽りの太陽、その熱源に触れる翼

ポータルの青い光を突き抜けた先、五人を迎えたのは、鼓膜を震わせるほどの轟音と、肌を焼くような強烈な熱気でした。

 そこは空中庭園の最上層。

 見上げれば、セインが「魔力の収束体」と断じた地底の太陽が、逃げ場のない白銀の光を撒き散らし、雲海を黄金色の波へと変えていました。

「……ふぅ。……まぶしい。……これ、……光じゃない。……魔力の……重さ。……ミル、……押しつぶされる。……お肌……、……ピリピリ……一秒前。……でも……杖、……勝手に……光りだした。……これ、……エネルギー……いっぱい」

 ミルが、新素材で補強された**『もう壊さない杖』**を両手で支え、激しく明滅する石を見つめていました。

 吸血鬼の彼女には、太陽から降り注ぐ光が、目に見えない無数の「魔力の矢」となって空間を埋め尽くしているのが視えていました。杖はその奔流を吸い込み、彼女の意図を超えて発光し、周囲に防護の微光を振りまいていました。

「ガハハ! 冗談じゃないよ! アタシの『気圧安定装置』が、熱気で悲鳴を上げてるじゃないか! ――セイン、この太陽の熱、ただの焚き火とはワケが違うよ! 装甲のミスリルが、溶ける前に温度を逃がしておくれ!」

 ケットルが、**『巨大背負い袋』**から「冷却用の噴霧器」を取り出し、仲間たちの足元に冷たい霧を撒きました。

 ドワーフの彼女は、新調した装備が熱で歪むのを防ぐため、即座に「放熱用のアタッチメント」を全員の靴に装着しました。彼女の指先は、極限環境下でのメンテナンスに、かつてないほどの集中力を注いでいました。

「……論理的に見て、……この……光源の……中心部は……摂氏……八百……度を……超えて……います。……構造解析……。……っ、……太陽の……表面に……、……人工的な……魔導……回路……! ……これは……自然の……産物では……ありません! ……環境上書き……! ……私たちの……視界を……熱源……感知……モードへと……固定……しなさい……!!」

 セインが、眼鏡の奥で黄金色の「熱力学解析術式」を爆発させました。

 ハーフエルフの理知的な瞳が、眩しすぎる光の奥に潜む「本質」を暴きます。それは太陽を模した巨大な「動力源リアクター」でした。何千年も前からこの階層を維持し続けている、古の魔導技術の結晶。そして、その動力源を守るように、雲の底から巨大な影が浮上してくるのを、彼女の術式は捉えていました。

「……あはは、……やっぱり……あっちの……デカい……太陽の……中に……『何か』……隠れてる……ほうに……銀貨……三枚……!! ……ねえ、……クレア……、……あたいが……あの……眩しい……タマの……表面に……一番……乗り……するか……賭ける……!?」

 カノンが、新型の銀靴の踵を「カチッ」と鳴らし、虚空を思い切り蹴り上げました。

 回避タンクとしての興奮が、熱風を突き抜けて加速します。彼女の靴から放たれる白銀の衝撃波が、空気抵抗を強引に切り裂き、彼女の体を地底の太陽へと一直線に導いていきました。

 (……すごい……、……この……靴……!! ……あたい、……空気に……嫌われて……ない……!!)

 カノンが空間を「ガツン!」と踏み抜くたび、これまでの倍以上の高度を稼ぎ出します。

 彼女は上昇しながら、雲の中から現れた「太陽の守護者」――鏡の鱗を持つ大蛇の群れを、空中の**「一秒の静止」**で鮮やかに回避し、さらなる高みへと跳躍しました。

「……ありがとう、カノン。……みんな、……上を見て! ……カノンが……切り拓いた……光の道が……見えるよ! ……あの……太陽の……心臓に……、……私たちの……答えが……ある!」

 クレアが、虹色の輝きを放つ**『銀竜のドラゴニック・リンク』**を抜き放ち、カノンを追撃しようとする大蛇の群れを剣気で一掃しました。

 熱風に晒されながらも、彼女の心はかつてないほど澄み渡っていました。仲間が作り、仲間が支え、仲間が信じてくれる。その絆こそが、偽りの太陽さえも凌駕する本物の輝きでした。

 リトル・リンク、今日も(灼熱の地底天空を駆け上がり、偽りの光の向こう側にある真実を掴み取ろうとしながら)ちょっとだけ成長

第161話をお読みいただき、ありがとうございました。

新型・銀靴を履いたカノンの初跳躍は、地底の太陽へと届くほどの圧倒的な高度を実現しました!

しかし、その太陽はただの光源ではなく、階層を維持する巨大な魔導リアクター。

守護者である「鏡鱗の大蛇」たちを退け、彼女たちはその心臓部へと辿り着けるのでしょうか。

セインが見つけた「人工的な回路」の意味とは……?

空中庭園編、いよいよその謎の核心へと迫っていきます。

「カノンの跳躍がもはや飛行に近いw」「太陽の表面に回路がある設定、ワクワクする!」と思ってくださった方は、ぜひ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして、応援いただけると励みになります!

また、彼女たちの「ちょっとだけ成長」をこれからも見守ってくださる方は、ぜひブックマーク登録もよろしくお願いします!物語の続きをいち早くお届けします。

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