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最弱パーティ、今日もちょっとだけ成長中  作者: beck2026


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150/225

第150話 虹の軌跡、多眼の迷宮を「射抜く光」

雲海に浮かぶ無数の瞳――ゲイザー・キングの「石化の視線」が、幾条もの光線となって浮遊島を焼き、岩肌を次々と灰色に染めていきました。

 一歩間違えれば彫像へと変えられる極限の空中戦。しかし、五人の動きには迷いも、恐怖による萎縮もありませんでした。

「……ふぅ。……まぶしい。……あっちも、……こっちも、……お目目。……ミル、……瞬き……したら……負け。……でも……大丈夫。……魔力の……瞬き、……ミルが……先に……消す。……これ、……冷たい……魔弾」

 ミルが、激しく発光する**『もう壊さない杖』**を掲げ、空間そのものを凍てつかせる氷結の魔弾を連射しました。

 吸血鬼の彼女には、ゲイザー・キングの視線が集中する直前、特定の瞳に魔力が凝縮される予兆が視えていました。魔弾はその瞳を一つずつ的確に射抜き、石化光線の発射を物理的に封殺していきました。

「ガハハ! 冗談じゃないよ! 視線だけで勝負が決まるなら、職人の苦労はいらないねぇ! ――セイン、アタシのパチンコに『反射被膜』を乗せておくれ! あのゲテモノに、自分の視線で石になってもらおうじゃないか!」

 ケットルが、**『巨大背負い袋』**から磨き上げられた白銀の球体を取り出し、パチンコに装填しました。

 ドワーフの彼女は、ゲイザーの瞳が光を放つ瞬間に、その光を鏡のように跳ね返す「反射戦術」を提案。セインの付与魔術と組み合わせることで、空中を飛び交う光線を逆手に取ったカウンターを狙っていました。

「……論理的に見て、……反射……角度の……最適解は……三十五度……です。……構造解析……。……っ、……コア……発見……! ……中央の……巨大な……瞳の……裏側……です! ……環境上書き……! ……大気中の……水分を……結晶化……させ、……無数の……鏡面……回路を……展開……しなさい……!!」

 セインが、眼鏡の奥で黄金色の解析術式を爆発させ、一行の周囲に無数の氷の鏡を出現させました。

 ハーフエルフの彼女は、ゲイザーがどこを向いても自分の瞳と目が合う「合わせ鏡の檻」を作り出し、敵の視線攻撃を自滅へと誘導しました。

「……あはは、……一発……逆転……!! ……あたいが……あの……親玉の……中心……ぶち抜くほうに……全財産……賭けちゃうよぉ!! ……見てなよぉ、……これ……一番……かっこいい……ステップ……だからねぇ!!」

 カノンが、銀靴の踵を火花が散るほど激しく打ち鳴らしました。

 回避タンクとしての集中力が頂点に達します。彼女は背中の羽で空中に一瞬ふわっと**「静止」し、複雑に交差する石化光線の網目をミリ単位で見切ると、次の瞬間には虚空を「一歩」**踏み抜いて加速。光を追い越すほどの速度でゲイザーの本体へと肉薄しました。

「……みんなの……道……、……無駄には……しない! ……銀竜の……咆哮、……深淵の……闇を……切り裂いて……!!」

 クレアが、虹色の輝きを放つ**『銀竜のドラゴニック・リンク』**を大上段に構えました。

 カノンが撹乱し、セインが作り出した光の回廊を駆け抜け、彼女の剣が最大出力の魔力を帯びて振り下ろされました。

 それはただの斬撃ではなく、仲間たちの信頼を一本の線へと収束させた、純粋な希望の閃光でした。

 パリン、と巨大な硝子が砕けるような音が響き渡り、ゲイザー・キングの核が白銀の光に飲み込まれていきました。

 リトル・リンク、今日も(無数の瞳に見守られ、それを力強く跳ね除けながら)ちょっとだけ成長中。

祝・第150話!

ついに記念すべき大台に到達いたしました。読者の皆様の温かい応援に、心より感謝申し上げます!

路地裏で震えていた「最弱」の5人が、今はこうして広大な空中庭園で強大な番人を打ち破るまでに成長しました。

カノンの危うい賭けっぷりも、セインの無慈悲なまでの論理も、ケットルの豪快な職人技も、ミルの静かなる魔力も、そしてクレアの折れない絆も、すべてが合わさってこの150話という物語を紡いできました。

第二階層はまだ続きますが、彼女たちの旅路はこれからさらに加速していきます。200話、そしてその先へ向けて、リトル・リンクの冒険を共に見守っていただければ幸いです。

「150話達成おめでとう!」「この空中決戦の締めくくりが最高に熱いw」と思ってくださった方は、ぜひ下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして、これからの彼女たちを応援いただけると励みになります!

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