第十話 事務所暮らしの未来人
「ふ~。やっと着いた~」
茜色の空が青暗くなったころ、ミクはようやく自宅についた。自宅といっても今ミクが住んでいるのは、今は使われていない遠井市にある町工場の簡素なつくりの事務所だ。
「やっぱ買いすぎたのかな。重くてスピード出なかったし、あれなら歩いた方が速かったんじゃないかな」
T-79を事務所の中に入れ、後方の収納箱から本日ケオンで買ったものを取り出そうとする。
「今日の戦利品は~」
どんどんと戦利品を部屋の中に出していき、部屋はどんどん散らかっていき、どんどん、どんどん、どんどん、どんどん―――
「よし!こんなもんか!いっぱい買ったと思ってたけどまだスペース余ってるし、意外とちょうどよかったんじゃない?!さっすがワタシ!」
部屋にはタンスやベッド、テーブル、いす、棚、冷蔵庫、洗濯機、TV、TV台、PC、PCデスク、ソファーなどが置かれており、工具や文房具、スマホなどは床に散乱。大量の段ボールは一応一か所にまとめてはいるが場所を結構とっており、箱のままになっているものが多い。
「いったん今必要そうなのはそろったから、明日からこの部屋とか工場の大改造かな。てか勝手に改造していいのかな?まあ、バレなきゃ大丈夫でしょ」
周りを見渡し、頭の中に自分の住処の大改造計画の設計図を展開する。
そうだな~工場にはT-79の整備ができるようにして、ワタシが趣味としていろいろな物が作れるスペースも欲しい。あとこの部屋にはここら辺にキッチン作って、ここらへんに洗面所。そしてここにはお風呂!最近は銭湯に通ってるけど、そろそろ自分専用のお風呂にあこがれるんだよね。そうそうここら辺。ここら辺にお風呂を―――
「ん?」
ミクの設計図にある風呂場にはすでにPCデスクが設置されていた。まさかと思い視野を広げ洗面所やキッチンを造る予定の地点を見る。
案の定
「あれ?もしかして物を置ける場所って思ったより少ない?ちょちょちょっと待って、だからこれをどけないとで、これも、これも、これも...」
PCデッキや漫画用本棚、洗濯機はここでいいや、TV、TV台、ソファー、あれもこれもと移動させ、それぞれのものの配置が決定したミクの部屋は
「せっ、狭い。どーしよう、こんなんじゃ暮らしづらいよー」
考えろ。ワタシは天才だからこれくらいどーとでもなるはず。えっと、こういうときはまずは周りを見渡す!
「あっ!そうか!」
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「いやー、段ボールをかたずけて小物とかを棚に収納したら結構スペース広がったね。さっすがワタシ!ふわぁ...今日も一仕事完了したしそろそろ寝よっかな。さあ、このベッドの使い心地を試させて!」
ミクはベッドにダイブし
「なにこれ、ふわっふわっのぽかぽかじゃん。あぁ、どんどん意識が...グガー」
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おまけ
朝一番にミクは銭湯に向かった
「ふひー銭湯っていいなー」
風呂から上がったらフルーツ牛乳も一気飲みし、いかるが荘に向かうのであった。




