第73話:君のような冒険者
町の広場は活気に満ちていた――衛兵たちがゴブリンの死体を慌ただしい通りを運び出し、混乱した声が空気に満ちていた。そして、最後の火事も無事に鎮火したため、もはや煙が空を覆うことはなかった。
人々は、襲撃の被害者に物資や必要なものを届けるため、脇道を行き来して走り回っていた。タカは、町を離れる馬車に乗り込む人々の姿を眺めていた。
町の人々の心の中で、レルンの安全に対する信頼が著しく損なわれてしまったことは明らかだった――一部の冒険者たちでさえ、町を去ろうとしているか、その準備をしているようだった。
「まあ、彼らを責める気にはなれないな……」
町長の新しい執務室から数フィート離れたところで、ほこりまみれの金髪の少年が彼らの行く手を塞いだ――タカはその少年を認識した。彼は町民たちと一緒にいた少年だった。
少年はアーサーを見上げ、憧れに満ちた瞳で、無邪気な歯を見せてにっこりと笑った。
「えっと、あ、あの、すみません、おじさん!」
「おや!さっきのあの子じゃないか!」エイライアは耳をピンと立てながら冗談めかして言った。そして、少年に微笑みかけた。「やあ!僕はエイライアだよ!」
エイルアールにとって残念なことに、少年は彼を無視してアーサーを見つめ続けた。ようやくアーサーの注意を引いた――アーサーは腕を組んで、少年を見下ろした。
「どうした?」その口調は、とりわけ滑らかな石のように平板だった。当然のことながら、少年は少し身を引いた。
アーサーは確かに人々にそんな印象を与えるようだったが、彼らを責められるだろうか? 自分より頭一つ分も背が高くそびえ立つ彼(しかも、まるで のように無機質に話す)を見るのは、ちょっと恐ろしいものだった。もちろん、彼と親しくなればそうでもないのだが、それでもやはり……
しかし、すぐに少年は立ち直り、顔いっぱいに輝くような笑顔を浮かべた。
「いつか、おじさんみたいに冒険者になりたいです!」
アーサーはまばたきをすると、間髪入れずに「そうか」と答えた。
一瞬の沈黙が流れた。タカは、アーサーの顔に明らかに葛藤の色がよぎるのを感じたが、男は無理に笑顔を作り、首を横に振ると、その表情は消えてしまった。
「それなら、いつかそうするといいよ」と彼は言い、少年の頭をポンと撫でた。
少年は、明るく澄んだ声で笑った。
「うん!」
後ろからその様子を見ていたタカは、その愛らしい光景に、鼻から短い息混じりの笑いを漏らした。しかし、市長はただ、うんざりしたようなため息をついただけだった。
「さあ、行ってきなさい、パーシー」
「あー、わかったよ……」少年はふくれっ面をしたが、言われた通りに動いた――しかし、あまり遠くへ行く前に、振り返って彼らに手を振った。「じゃあね、おじさん……えっと、お姉さんたち、冒険者さんたち!」そう言うと、彼は通りを駆け去っていった。
『えっ、「ミス」? 一体誰のことを女の子って呼んでるんだ?』
市長は少年の後ろ姿を見送りながら鼻を鳴らすと、再び一行の方へと注意を向けた。
「えーっと。到着しましたね。どうぞ中へお入りください。ごゆっくりお過ごしください。軽食も用意してあります――もしお望みの方がいらっしゃいましたら、お声かけください。」
エイライアの顔が、ありのままの純粋な喜びで輝いた――まるで、さっき話していた文字通りの12歳の少年より年上なのかと疑ってしまうほどだった。
「軽食?!」彼は甲高い声で叫んだ。「ぜひ食べたいです!」
市長は一瞬ひるんだが、すぐにモノクルを押し上げた。
「ええ、ええ、結構です。さあ、中へどうぞ……」
そう言って、一行は市長の、心地よく涼しい(とはいえ、一部未完成ではあるが)執務室へと案内された。




