第58話:トーテム
たった一つの違いを除けば、この二つのグループはまさに同じ任務を課されていた。「ツイン・フェザーズ」には、ゴブリンの耳を5つ持って帰ることが求められていた。もちろん、彼らはそんなつもりなどなかった。ツイストワイヤーに騙された以上、両方の任務を遂行する義務などなく、そもそも「ラッキー・セブン」の任務の方が明らかに嫌悪感を催すものではなかったからだ。
その点では、トーテムを見つけるのは簡単だった。この広々とした部屋の奥には、粗末に作られた骨の玉座があり、その両側には、奇妙な羽や不格好な頭蓋骨で飾られた細長い骨が立っていた。タカは身震いして、目をそらした。
彼は決して魔法の才能があるわけではなかったが、それでもそこから放たれる、チクチクと刺すような冷たいエネルギーを感じ取ることができた。まるで呪われているかのような……何かが根本的に間違っていると感じられた。
アーサーはためらうことなく王座へと歩み寄り、台座から引きちぎった。そして一行の方を向いた。「よし」
「ちょっと待って、アーサー」と、エシルは羽の生えた手で制した。「読んだことが本当かどうか確信が持てなかったが、今こうして目の当たりにして……」彼は言葉を切った。「やはり、耳の方が良い選択かもしれないな」
アーサーは足を止めた。「なぜだ?」
「俺に聞くなよ!」エイライアが笑った。「俺はゴブリンの専門家じゃないんだ!」
「確かなことは言えないが――」そのうるさいエルフを無視して、エシルは周囲の者たちを見回した。「トーテムからエネルギーが放たれているのを感じられる人は、手を挙げてくれ」
全員が手を挙げた。エイライアだけを除いて――彼は手を下ろした。
エシルはしばらく深く考え込み、うなり声を上げながら前後に歩き回った。そして立ち止まると、まるで『 』の教授のように手を挙げたが、その瞬間、他ならぬクルルに無礼にも遮られてしまった。クルルはそれまで笑顔でふざけてエシルを真似ていたが、どうやら彼自身も真剣に状況を考察していたようだ。
「おや!」と彼は声を上げた。「エシル、僕たち、モンスター学の授業を一緒に受けてたよね? その授業でゴブリンについて扱ったよね?」
「ああ」とエシルは、少々苛立ちを隠せない様子で答えた。「確か……研究によれば、トーテムはゴブリンにとって一種の道しるべのような役割を果たし、隠れているゴブリンを確かに引き出すことができるらしい。だが……とはいえ、その『仕組み』や『理由』については、いわゆるところ、まだ理解が限られているんだ。」
彼はさらにこう付け加えた。「その考え方に従えば、トーテムはゴブリンたちにとって一種の祈りの対象となるため、やがて負のエネルギーを帯びるようになると考えられている。そして、そうなると……ゴブリンの呪文使いが現れ、魔法使いが杖を使うのと同じように、そのトーテムを利用するようになるのだ。 残念ながら、彼らが操る魔法の種類に関する情報は多くないが、その呪文は命中した瞬間に肉体を壊死させる可能性があるとされている」
彼の長々とした説明が終わると、彼はトーテムを手にした男に意味深な視線を向けた。「我々が皆、あの物から放たれる呪われたエネルギーを感じ取れることを考えれば、この巣はかなり古いものだろう……そして、私は今、これらの『伝承』が事実であるという直接的な証拠を手にしたことになる。したがって、今日、呪文使いに遭遇しなかったのは、我々にとってこの上ない幸運だ。」
アーサーはそれを聞きながら顔を曇らせ、それからベリルに一瞥を投げかけた。
「君は知っているのか?」
ベリルの目が輝き、口を開き、指が上へ飛び上がったが、すぐに地面へと戻り、彼は落ち着きを取り戻すと、悲しげに身振りで示した。
「あ、残念ながら……この件に関しては、あの鳥の知り合い以上のことは知らないんだ。」
「バードリー?」クルルは繰り返した。「バードリー! いいね!」
「『鳥っぽい』!」エイライアも笑いながら乗った。「『鳥っぽい』!ハハ!」
ベリルの表情が曇り、しかめっ面になった。彼は二人を、まるで壁に止まったハエに過ぎないかのように睨みつけた。
「それなら、トーテムは持っていかない」とアーサーは厳粛に結論づけた。「五つの穂を持っていくよ」
ドサッと大きな音を立てて、アーサーはトーテムを小枝のように真っ二つに折った。その直後、残りの一つも同様の方法で破壊した。
一瞬の沈黙が流れた。最後のパキッという音がしてからの秒ごとに、空気はますます軽くなっていくように感じられた。えっと、気のせいだろうか、それとも洞窟が……明るくなってきているのか?
「実に不思議だ」と、エシルは後を追うように呟いた。「エネルギーは消え失せてしまった。今はそこから何も感じられない。うーん……」
タカも同様だった。しかし、この一連の出来事は、彼の思考の隅々にまで忍び寄る不気味な恐怖を植え付けていた。まるで、いつ何が起きてもおかしくないような状況だった。やはり耳の方を選べばよかったのかもしれない。もしトーテムを持ち帰っていれば、皆は――
彼は首を振り、デインが自分の「考えすぎ」の癖について言っていたことを思い出した。
「大惨事のことばかり考えるのはもういいぞ、坊や! 心配するな!」
そうか。
悲観的な想像はこれくらいにしておこう。




