第50話:贈り物
食事が終わって部屋に戻ったとき、彼は何が待っているのか分からなかった。ベッドの上にプレゼントが置いてあった――アーサーがそう言っていたとはいえ、それでも……
彼らは覚えていてくれたのだ。アーサーは「誕生日おめでとう」とさえ言ってくれた。おそらくタカも明日の朝、そう言ってくれるだろう。
丸く包まれた小包の上には手紙が載っていた。「タカとアーサーより、ベリルへ」と書かれていた。彼はそれをそっと手に取り、心臓が緊張でドキドキしながら、指で縁をなぞった。頭の中は様々な考えで渦巻いていたが、彼はその思いを押し殺し、無理やり手紙を開いた。考えすぎても意味がない。
「……」
彼は手を口元に当てた。それは、アーサーからの謝罪の手紙と、タカらしいいつものエネルギッシュな言葉の洪水とが混ざり合ったような内容だった。最後の方は間違いなくタカが書いたものだ。「この手紙を書くのはすごく楽しかったよ !プレゼントを楽しんでね、ベリル!!! P.S:これでシャワーにお金を使う必要はもうないよ! 君はいつもその話ばかりしてたし。クリスタルを買うためならまた必要になるかもしれないけど、まあいいや! 気に入ってくれるといいな! お誕生日おめでとう!!」
彼は呆れ気味に鼻を鳴らした。タカは本当に子供っぽい。それに、文末に描かれているのは笑顔の絵だったのだろうか? ベリルは、それがタカらしいと納得した――まさにタカそのものだった。
ともあれ。シャワー? 彼はすでに個室付きのシャワーがある場所を見つけていた。まさか、何か魔法のアイテムをプレゼントしてくれたのだろうか? 彼はリボンをほどき、箱の蓋を開けてみると……確かに魔法のアイテムだった。そのデザインを一目見てすぐに分かった。水と火のクリスタルを動力源とする、どこにでも設置できるシャワーヘッドだ。故郷のロエナでは、市場でよく見かけるありふれた便利グッズだった。 彼にとってはごくありふれた便利グッズだった。確かに、自分の専用バスルームで楽しんでいたシャワーほど豪華ではないが、まあ、それも当然だろう。
そんな考えを巡らせながらも、先ほど飲み込んでいた涙が今、溢れ出してきた。涙に滲む視線の向こうで、彼は今、微笑んでいた。




