第30話:出会い
さらに深く、そしてさらに深く。タカは、自分が抱いた「地下墓所」というイメージを現実にしてしまったのではないかと心配し始めていた……しかし、そこで彼らは足を止めた――砕け散ったガラスや水晶の破片の山に遭遇したのだ。
この部屋――いや、この地下室が迷宮のように入り組んでいることを考えれば、「大広間」という表現の方がふさわしいかもしれない――は、地下室の最後、そして おそらく最も広い部屋であるように見えた。奥の壁は闇に飲み込まれており、その奥からは時折、きしむ音や肉が引き裂かれる音が聞こえ、血の臭いが空気を満たしていた。
さて、そのガラスの破片は、老女が話していた「明かり」の器具のものに違いないと推測できた。再び呪文に視線を戻したタカは、ベリルがここにいてくれて本当に良かったと心から思った。ベリルは今、吐きそうになっているような顔をしていた。
「ベリル。その光を前方へ放て。そして準備をしておけ。タカ、後方を警戒しろ。二人とも、私の後ろにいてくれ」
アーサーは慣れた手つきで命令を下した――しかし、その冷静さの奥底には、紛れもない威厳が宿っていた。
ベリルは恐怖で目を丸くし、広大な未知の世界に広がる前方の光景に釘付けになって、身動きが取れなかった。彼が返答しないのを見て、アーサーは彼に向かって叫んだ。
「ベリル!」
その声で彼は我に返ったようだった。彼は慌てて、しかしうまくいかずに、落ち着きを取り戻そうとした。
「あ、ああ、そうだ。光、そう……ああ、光、放て!」
『今回に限っては、君の気持ちがわかるよ、ベリル……』
タカは彼にそう伝えたかった。本当に、そう思っていた。しかしその瞬間、デインに教わった呼吸法を保つだけで、彼の全力を尽くしていた。
「息を吸って……」
呪文が進んでいった。タカは震える手で剣の柄をぎゅっと握りしめ、指示通りに後ろをちらりと見やった。そこは暗かった……
「……そして吐く」
恐ろしいヒスという音が響き、それが彼にとってこれまでで最悪の光景となるかもしれない光景が現れた。壁際には四匹の巨大なネズミが、腐敗の度合いの異なる無数のネズミの死骸を取り囲んでいた。血糊が近くの床を覆い、大きなネズミたちの毛並みをべっとりと固めていた。さらに、左端と右端の壁沿いには、三匹の小さなネズミがそれぞれの「食事」を貪り食っており、そこでも同様に恐ろしい光景が広がっていた。
アーサーが何か言ったが、タカの頭の中で高鳴る緊張感のせいで、その声は聞き取れなかった。
すると、怪物たちは後ろ足で立ち上がり、毛を逆立て、筋肉を隆起させながら、悲鳴を上げた。
アーサーは最後の命令でそれに応じた。「俺の後ろにいろ!」
ネズミたちが突進してきた。アーサーは地面を蹴り、剣を高く掲げた。3匹の小さなネズミは視界の届かない隅へと飛び去り、4匹の巨大なネズミのうち2匹が空中に跳び上がった……
そしてタカは凍りついた。息が詰まる中、彼の目に映ったのは、パチンと音を立てる顎と絡み合った毛並み、ぼやけた動き――そして床に血が飛び散る死の光景だけだった。




