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『異世界の記録:3人のパーティー』  作者: Hikaru Taka
第3章:「アポテカリウム」

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第28話:セラー

皆さん、またこんにちは。もっと注目を集めるためには、「カクヨム」にも投稿すべきだと気づきました。そこで、今日から『異世界レコード:トリオ』を「Kakuyomu.jp」でもお読みいただけるようになりました!でも皆さん、ご安心ください。「小説」を疎かにするつもりは全くありません。連載スケジュールはしっかり守っていきます!さて、こちらが本日の章です。皆さん、楽しんでいただければ幸いです。


P.S:こちらが「カクヨム」へのリンクです:https://kakuyomu.jp/works/2912051604917695593

アーサーが依頼人に対して行った尋問――いや、会話の過程で、彼らはいくつかの有用な情報を得ることができた。

ネズミの数や、彼女が最初にそれらに気づいた時期、そしてそれらが普通のネズミなどではなく、正式には「グレーター(あるいは『グレート』)」ラットと呼ばれる怪物のような変異種であるという事実などだ。タカは特にその点に不満を抱いていた――ネズミそのものに必ずしも嫌悪感を抱いていたわけではないし、遠くから見ればむしろ可愛らしいものだったが、グレーターラットは病的な外見をしており、まあ、とにかく最悪だったのだ。

どうやら、彼女の地下室にいるネズミたちは、最初からそうだったわけではないらしい。彼女がクエストを投稿した当時は、確かに普通のネズミだった――ただ、極めて攻撃的なネズミではあったが。そして、エニャが最後に地下室に入った時には、その大きさは倍以上になり、「彼女を階段の上まで追いかけ回した」という。

「本当に残念だわ」と彼女は嘆いた。「あのネズミたち、結構気に入っていたの。噛みついてくるようになったら、何とか仲直りできると思っていたんだけど、今やモンスターになっちゃって……」彼女は鼻を鳴らした。「材料を一つや二つ取りに地下室へ降りるたびに、足首を噛みついてくるような生き物を放っておくわけにはいかないでしょう? だから、あなたたちがここにいるわけよ」

その隙を突いて、ベリルは以前読んだ本に載っていた「怪物進化論」について、自己満足的な長広舌を繰り広げ始めた。タカはため息をつき、彼の話を聞き流した。

尋問が終わりに近づくと、アーサーは自分の身だしなみを整え、最後に一緒にいた二人に語りかけた。

「二人とも、準備はいいか?」

「えっと……うん、たぶん。」

「私の大切な目を、あんなものにさらす準備なんて、絶対にできない――」

「よし。じゃあ、行こう。」

そう言うと、アーサーが先頭に立ち、地下室へと足を踏み入れた。

「ああ、まったく……」ベリルはぶつぶつ文句を言いながら彼の後を追って降りていき、その直後にタカも続いた。タカは振り返って最後にもう一度後ろをちらりと見ると、腕を組んだ老婦人が彼らをじっと見つめているのが見えた。

彼らは地下へと降りていった。空気中には、かすかだが不快な臭いが漂っていた。

1分も経たないうちに、彼は逃げ出したい衝動と戦っていた。階段は狭く、足音が壁に空虚に反響していた。ベリルの「光の創造」がなければ、そこは真っ暗闇だっただろう。

タカは思わずそれを見つめていた。頭上を漂いながら低く柔らかな音を立てているその呪文の存在に、彼は心を落ち着かせていた。それが放つ、かすかにきらめく青い光は、どこか優しい性質を感じさせた。まるで……まるで、自分は大丈夫だと信じられる理由のように。今日が、あの……自分が生きている最後の日になるなんてことはない、と。

残念ながら、その光は、タカが決して知りたくなかったような、自分の近くにあるものまで浮き彫りにしてしまった。さまざまな隙間を這い出たり入り込んだりするクモや、低い天井に張り巡らされたクモの巣などだ。背筋に寒気が走ると、彼は無理やり視線をそらした。

「あの音、妙に落ち着くな」と彼は心の中で呟いた。クモや失敗、死といった考えを追い払おうとする、無駄な試みだった。ベリルがここにいてくれてよかった。 が暗闇の中をここを彷徨っている姿を想像したくもなかった。いや、ごめんだ。この階段だけでも、すでに十分危険なのだから!

それに、毎日たくさんの人がモンスターと戦って倒している。結局のところ、これらはただの巨大なネズミに過ぎない。デインと一緒だったあの時と同じようなものだろう。ただ、もう子供じゃないから、絶対に大丈夫だ。今は戦える。

そう考えると、あの時とは違うはずだ。アーサーが自分を守ってくれる必要はないのだから。自分にもできる……はずだよね? そうだ! なぜか、その光の玉を見つめながらそう自分に言い聞かせると、自分にもできるような気がして、大丈夫だと思えてきた。奇妙なほど幸せな気分さえした。

「彼に感謝しなきゃ」

「あ、あ――」

タカが口を開こうとしたまさにその瞬間、彼はとんでもない量のほこりやカビ、そして神のみぞ知る何かを吸い込んでしまい、痛々しいほどの激しい咳き込みに襲われた。他に適切な言葉が見つからないが、まるで首を絞められているようだった。 うっ――肺が痛くなるほどひどかった。彼はスカーフを掴み、慌てて鼻まで引き上げて覆った。どれほど効果があるかは分からなかったが、何もしないよりはマシだろう……

「二人とも大丈夫か?」アーサーが声をかけた。「タカ? ベリル?」

「えっと、うん」タカの声が、布越しにこもったような弱々しい声で返ってきた。「ただ……ここ、すごくほこりっぽいんだ。そのせいで喉がムズムズするんだ」

「いや!」ベリルは咳き込みながらかろうじて答えた。「あ、あの老婆、俺たちを殺そうとしてるのか?! なんて嫌だ――」 そう言った途端、また激しい咳の発作に襲われ、言葉を途切れさせた。

「あまり咳をしすぎないように。喉が痛くなっちゃうよ」

タカは心の中でアーサーの言葉を繰り返した。『それなら、もう黙ってるよ。うっ……』

ベリルも同じことを考えていたようだ。文句を言う代わりに、彼はローブの中から絹の布を取り出し、口と鼻に押し当てた。

そういえば、アーサーはここの空気の悪さにあまり動じていないようだった――一度も咳をしていない。感心するばかりだ。

ほどなくして、彼らは底にたどり着いた。ベリルが真っ先に口を開いたが、顔に当てた布のせいで声はこもっていた。

「神々よ! この臭いは何だ!?」

タカには、どちらがよりひどいのか判断がつかなかった――まず第一に、この場所はひどく散らかっていて、それに比べれば上の階の方がきれいに見えるほどだった。魔法の届かない闇の中から、不気味で繰り返される「きしむ」ような音が聞こえてきた。タカには、それが自分たちが追っている獲物だとしか思えなかった……そして、あの恐ろしい臭い。息を吸うたびに、何らかの病気に感染する賭けをしているような気分だった。

ベリルは咳き込みながら一歩踏み出し、辺りを見回した。腐りかけた木製の棚には様々な皿やボウルが並べられ、半開きになった木箱がいくつかあり、小物やトウモロコシらしきものが床に散らばっていた……彼は好奇心から深く鼻を鳴らすと、棚の一つへとふらふらと歩み寄り、開いた箱の中を覗き込んだ。

「なるほど、それで説明がつく……」

タカはまばたきをした。「えっと、ベリル?」

「これで、僕が感じていたマナの正体が分かった!この場所全体が、魔法の材料やポーション、あらゆる種類の神秘的な小物で溢れているじゃないか!うわっ、ネズミたちがあんなに急速に進化したのも無理はない!これは本当に興味深い、 タカ!」彼はきらめく皿をじっくりと観察しながら、熱弁を振るった。 「これらすべての遺物が、空気中のエーテルの濃度を高めていたんだ。生きている材料が絶えずそれを放出しているんだろう……うーん! そうだ! 驚くべきことだ――本で読んだことを、実際にこの目で確かめるなんて、本当に格別な体験だ!」

彼の脱線した話はめったに理解できないものだったが、今回は頻繁な咳がさらに理解を妨げていた。

「彼女は薬師なんだから、当然魔法の材料を持っているに決まっている!さっき僕が話していたこと、覚えてるよね?『怪物の進化論』ってやつ。これらはどれも極めて珍しい!でも、そう、そう、彼女はもっと早くあのネズミたちを始末すべきだった……でも、僕が――」

「ベリル。こっちに戻ってこい」アーサーは、ますます遠くへ歩き去り、狂ったかのように大げさに身振り手振りを交えながら熱弁を振るい続ける彼を、叱りつけた。

ベリルは鼻を鳴らしたが、言われた通りにした。「どうしたんだ、アーサー?」彼は不機嫌そうに言った。「俺が今――」

「仕事中なんだから、集中しろ。その呪文をもっと明るくできないか?」

ベリルは目を白黒させながら、半ば気乗りしない様子でオーブを手のひらに呼び寄せた。指でそれを包み込み、数秒間じっとしてから、再び空中に放った。

「ほら」と彼はニヤリと笑った。「さあ、言ってくれ――」

「ありがとう、ベリル」と、タカはようやく口にした。

ベリルはそれに対し、ただ鼻で笑った。

突然、鋼が木を削るような音が空気を切り裂いた。タカの瞳が丸くなり、鼓動が速まった。

「あ、あいつら、見えるか、アーサー?」

アーサーは一歩前に踏み出した。

「いや。剣を抜いて――構えろ」

「え、えっと、わかった。」タカは言われた通りにしたが、アーサーの持ち方を必死に真似ようとしたにもかかわらず、握り方は不安定で、手の中の重みも確かなものには感じられなかった。

アーサーの合図で、二人は先へと進んだ。

皆さん、いつも最後までお読みいただきありがとうございます。また近いうちにお会いできることを楽しみにしています。ありがとうございました。


9月18日より、連載スケジュールが「3日おきに19:30」から「毎日19:30」に変更となります。このスケジュールにより、皆様にこの世界をより深く楽しんでいただき、より多くの方々に本作に注目していただければ幸いです。ありがとうございます!(n_n)

(追伸:もしその日付がすでに過ぎている場合は、このメッセージは無視して構いません。)

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