表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強博物学者の優雅な秘境調査 〜絶滅種のモフモフ幼女を助けたら、懐かれすぎて新米助手になりました〜  作者: 月影


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/26

第6章・第1話 :世界の果ての巨石遺構と、不穏な呼び声

王宮の大事件を解決してから数ヶ月。

私たちの次なる目的地は、大陸の最南端、人間の居住区が途切れる境界に位置する『世界の果ての巨石遺構・ストーンヘンジ』だった。



――ヒュゥゥゥゥゥ……。



遮るもののない荒野に、寂寥とした風が吹き抜ける。

地平線の先、夕闇に染まる空を背にして立ち並ぶのは、高さ十メートルを優に超える巨大な黒い石柱群だ。

それらはただの石ではなく、数千年前の古代文明が残したとされる、超高密度の魔導回路が刻まれた遺構であった。



「うにゅぅ……。せんせい、ここ、すっごくおっきないしがいっぱい立ってるよ。なんだか、お山の中に迷い込んじゃったみたい」



私の隣で、シルヴァが周囲を見上げながら耳をパタパタと動かしていた。

彼女の隣では、シロが三本の尻尾をピンと立てて、地面の匂いをおそるおそる嗅いでいる。



「ここは『大地のヘソ』とも呼ばれる場所でね。世界樹や霊山の竜脈とも異なる、地球そのものの底流マナが湧き出す交差点なんだ。だからこそ、昔の人はここに巨大な装置を建てて、星の力を観測しようとしたのさ」



私は足を止め、眼鏡のブリッジを指先でクイと押し上げながら、足元の黒い石柱の根元に視線を向けた。



(――『鑑定眼』)



====================

【名称:古代の黒曜石柱】

【品質:未知】

【状態:微弱な活性化。数千年前に停止したはずの星位同期回路が、何者かの手によって強制的に再起動されつつある】

====================



「ふむ。ただの観光地調査のつもりだったけれど、どうやら今回は、少しだけタイミングが悪かった(・・・・・・・・・)らしいね」



「えっ……? せんせい、どういうこと?」



シルヴァが不思議そうに首を傾げた、その瞬間だった。



――オオオオオオオオオ……。



突如として、大地が不気味な地鳴りを立てて震え始めた。

立ち並ぶ巨大な石柱群の表面に刻まれた古代の紋様が、禍々しい『深紅の光』を放ち、天に向かって強烈な魔力の光条を突き上げる。



「ガウ、グルルル……ッ!」



シロが鋭い牙を剥き出しにし、遺構の中央に向けて激しい警戒の声を上げた。



「うにゅっ!? せんせい、あそこの石の真ん中……すっごく黒くて、ドロドロしたものが湧き出てきてるよ!」



「なるほど。どうやら、先の王宮の事件で捕らえたエレノアの背後にいた『本星ほんぼし』が、こちらで最後の仕掛けを起動させたようだね」



私が冷静に状況を分析する中、石柱群の中央の空間がベきべきと音を立てて割れ、そこから真っ黒な「異界の門」が開き始めていた――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ