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新世界に魔法を  作者: みかんグミ
第一章『王都編』
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第12話 フレアの過去

今回は主人公フレアの過去編です。おそらく3話くらい続きます。

 レオンが去って、少し時間が経った頃。呆気にとられていた者達も冷静を取り戻し、王室の中はザワザワしていた。


「まさか、堕天使が現れるなんて、思いもしなかった__。」


 リベリカは、はぁ、とため息をついて目を伏せている。

 私もよくわからないことばかりだ。色々と話が急だし、どうすればいいかもよくわからない。

 でもなんで、『レオン』が_____。


「それで」


 リベリカが突然私の方を向いて声をかけられたので、ぼーっとしていた意識も戻る。それを見かねていたようだ。


「いつまでほうけているつもりよ、フレア」

「あ、えっ……とその」


 私がなんて言ったらいいかわからなくて詰まっている中、リベリカはそれを無視するように話を続ける。


「あなたとレオン、友人だったらしいわね。」

「_____。」

「そういえば、あなたのこと、ちゃんと知らなかったわ」

「わたしの、こと___。」


 そうだ、リベリカやハイラたちは森で倒れてた私を助けてくれてこうして関係が続いているけど、私のことについてはなにも話していなかった。

 正直、あまり知らない人物に簡単に話すべきことではないと思っていたけれど___。

 レオンが私達の前に現れて敵対しているという状況の中で、話さないわけにはいかなくなっている。

 幸い、リベリカやハイラには話しても大丈夫な気がするから____。


「一体、なにがあったのよ。こんなこと、聞くのは野暮かもしれないけど、こうなった以上、情報がほしいわ」

「あなたは、()なの」

「______私は」


 この人たちには話すべきだ。私の、過去を___。




◇◆◇◆◇◆◇




「___ア。____レア。」

「______________。」

「フレア!!!」


 さっきまでぼーっと空を見ていたのだが、わたしの名前を呼ぶ声でハッと我に返る。


「あ、何か用?」

「もう、何ボーッとしてるのよ。魔王幹部の__様からのご命令よ」


 あ、命令か。私に声をかけてきた紫髪の魔族__ヒーラは、はぁ〜と長いため息をついている。

 ヒーラの頭には、黄色い角が横からうねって生えている。基本魔族にはそういう場合が多い。


「そう。じゃぁ行きましょう」


 命令ならば、動くしかない。私はガタッと音を立てて立ち上がり、廊下にでていく。


「__はぁ。全く無愛想な___。」


 私がヒーラの横を通り過ぎていくのを横目に見ながら、またもやヒーラはため息をついていた。


「それで、なんの命令なの?」

「近くの山で魔獣が暴れてるって情報が入ったから、下級魔族が調査に行ったのよ」

「うん」

「でも、みんな戻ってこないらしくて。だから私達上級魔族が調査に出向く、っていう話」


 その話は、つい最近聞いた気がする。

 まぁ下級魔族が戻ってこないということは殺されている可能性が高いし、少し警戒して調査に出たほうが良さそうだ。


「ふーん」

「?」


 ヒーラは私の方をじっとジト目でこっちを見てくる。


「なに?」

「いやさ。怖くないのね」

「?怖い?」

「えぇ」


 何故急に?


「いや、下級魔族とはいえど、数でかかれば中級レベルの魔獣までなら倒せるわけだし。となると、多分暴れてるのは上級魔獣でしょ。ものによっちゃぁ私達でもきついやついるし」

「いや、別に。まず怖いってどんな感情なの?」


 私は単に気になって聞いてみただけなのだが、ヒーラは顔をしかめて眉間にしわがよっている。

 なにか変なことでも聞いただろうか?


「え?___あ、そっか。アンタにはそもそもそういうのがないんだっけ」

「お父様に必要無いって言われたから」

「そ。まぁ、無くはないんだろうけどね」


 私の父___魔王に、感情は必要ないと言われた。私も、特になくてもいいと思っている。


「ま、いいわ。外にもついたし、行きましょうか」

「うん」




◆◇◆◇◆◇◆◇




「よし、ついたわね」


 私達は調査命令がでている森に到着し、あたりを見回していた。


「特に何もなさそうだけど……。ここからは別行動を取りましょう」

「了解」

「三十分後、またここでね。何かあったら教えて」


 ヒーラのその言葉に、こくりと頷く。ヒーラも頷いて、視線を森の方に向ける。


「んじゃ、調査開始」



〜十分後〜

【ヒーラの場合】

「うーん、特に何もなさそうだけど……。」


【フレアの場合】

「………。(無言)」


「?」


 私はずっと森の中を探索していたのだが、突然森奥で一瞬で光った光に気づいてその方向へ顔を上げる。


「何、あれ……?あれが……?」


 魔獣が出した光なのか?気になって、光った方へ歩を進めていく。

 ヒーラにこのことを報告するのは後ででもいいだろうと思い、私はその方向に進んでいった___。


「えっと、ここかな」


 丁度大木の向こうだった。大木に手をかけ、その奥をみやった。


「____。」


 あれ、魔獣じゃない。私の視界に飛び込んできたのは、紫髪の女の子だった。

 まさか人型の魔獣だったりするのだろうか。となるとかなりの上位の存在になるのだが……ヒーラに応援を頼んだ方がいいだろうか。


「___ぁ。」

「あ」

 

 紫髪の女の子(魔獣かも)は私と丁度真後ろの方向を見ていたのでバレないかもと思っていたのだが、たまたまその女の子は、私の方へ顔を向ける。

 思わずあ、と声を出してしまった。


「あ、あの!!!!」


 なにか喋ろうとしたが、口に出す直前に女の子は私に目を合わせて懇願するようにして私の両手と女の子の手を絡ませる。

 これは……?


「あの、」

「え、えっと……。」

「ここってどこなんですか!!!!」

「___え?」


 紫髪に、黒のセーラー服を着た女の子……それはまぎれもなく、前髪で右目を隠していなくて、角も翼も生えていない、レオンだった。

ここまで読んでくれてありがとうございます!よろしければ評価等よろしくおねがいします!今後の励みになります。

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