初めての依頼
「お疲れ様やったな、まさかギルに勝っちまうと思わなかったよ。ギルはこの組合でも5本の指に入る程の強者だぞ。」
「いや、たぶん手加減してくれてたと思うよ。ある程度俺の力を見るため合わしてくれてたと思う。」
「そうか?俺は剣士じゃないからよくわかんないけど、いつものギルっぽさはなかったかな。」
「まぁ、とりあえずおめでとうだな。」
「ありがとう」
「じゃあ宿に行って飯でも食うか!今日はこのワインズ様の奢りだ!」
「まずは宿屋からだな、行くぞ」
ワインズの後を付いて行きながら、日が沈み月の光が町を照らす光景は地球のものとは全く違っていた。
異世界だからか街灯もなく道行く人達はランタンを片手に足元を照らしている。
町の中心には大きな噴水があり、月が水面に映し出され何とも言えない幻想的な雰囲気を漂わせている。
目に映る景色を堪能しながら、歩いていると噴水を横切った先に少しボロいが一軒の宿屋が見えてきた。
「ここだ、少しボロいがこの町で一番の宿屋だ。」
「ガチャ」
ワインズが扉を開けるとそこには、ギルがテーブルに座って食事をしていた。
「おうワインズ!遅かったな。」
「色々と手続きがあったからな。入れよシュウ」
言われるがままに入ると奥の席にはシャロンとゼイルが食事をしていた。
(ここはいったい?)
「ここは、シャロンの実家で宿屋と食堂だ!」
(そういう事か・・・)
「俺がここにシュウを連れてくるだろうと皆んな思ってたみたいだな。」
「シュウ!アーリア町にようこそ!」
ギルが馬鹿でかい声で歓迎の声を掛けてくれた。
「ギルありがとう。」
「シュウこっちだ!」
俺を呼ぶ声が聞こえてきた。
奥に座っていたゼイルが手を振っている。俺はゼイルのテーブル行き今日の事に礼を言う。
「ゼイルさん、今日はありがとうございました。」
「おう、早速だがなお前に話がある。明日から依頼うけるだろ?一つ俺からの依頼を受けてもらいたい。」
「今日のお前の戦いを見てイケるだろうと判断した。心配はいらない、ギルと2人でやってもらう仕事だ。ただ危険は伴うがな・・・詳しい話は明日する。今日は疲れただろうから飯食って寝るといい。」
「わかりました、明日お伺いします。」
「おーい、シュウこっちだ。」ギルとワインズが呼んでいる。「ワインズ達が呼んでるんで失礼しますね。」
「ああ、行ってこい。」
「何の話だったんだ?」ギルが興味津々で俺とゼイルさんの話の内容を聞いてきた。
「危険を伴う依頼だったよ。ギルと2人でって話」
ギルがゼイルの方を見て相槌を打つ。
「そうか、たぶんあの件だな。俺は明日のために呑まないでおくよ。」ギルは真剣な眼差しで言い頼んでいた酒をキャンセルした。
「んっ?そんなやばい依頼なのか?」
「そうだな、失敗出来ない。お前と一緒なら尚更な・・・」
「俺は飯食ったら帰るぞ、シュウ明日の準備は任せとけ!ワインズ!シュウの細身の剣貸してくれ、手入れしといてやるよ。」
「ギル!落ち着け!今から力入れすぎたら明日まともに動けないぞ」ゼイルが落ち着かないギルを制止させるように注意する。
「すまねぇ、ちょっと意気込みすぎた。」
「とりあえず準備は任せとけ。疲れた体をゆっくり休ませろよシュウ!」
「ああそうするよ、ありがとう。」食事を終わらせたギルはゼイルの方へ行き、少し話をした後店を後にした。
「どうしたんだギルは?」
「ああ、気にすることないよ。ああ見えて心配性なだけだから、シュウの初めての依頼だから成功させたいだけじゃないかな。俺達も飯食ったらゆっくりしよう。」
「そうだな、さすがに疲れたよ。まさかギルと戦うとは思わなかったし。」
「そうだな、俺もびっくりしたよ。ゼイルの無茶振りは今に始まった事じゃないけどな!ハハハ」
食事を済ませた俺はシャロンに部屋へと案内され一息ついた。
「久しぶり!」突然頭の中で声が聞こえてきた。
(アイさん?)
「そうで〜す!さすがに町の中で姿は出せないからね、1人になるのを待ってた。今は念話って言ってシュウの頭に直接話掛けてるよ。シュウも声に出さずに心の中で話してみて。」
(急に居なくなったからめっちゃ不安だったんだけど。次からは一言いってよね?)
「ごめんごめん、急に頭ん中に声が聞こえるとパニックになるし私の存在もバレるかもしれなかったから、ちょっと距離置いてたの。次からは気をつけるよ。」
(とりあえず衣食住は何とかなりそうだけど、これからどうしたらいいの?)
「そうだね、まずはこの世界に慣れるって事じゃないかな。そうすれば自然と目的も決まってくるんじゃない?」
(なんか適当な事言ってない?)
「そう?あんまり考えても仕方ないんじゃないかな?今まで生きてきた世界が異世界に変わったぐらいで思ってていいんじゃない?」
(そんな切り替え出来ないよ!ホントに天使か?ハゲ神といいアイさんといい軽すぎるぞ!)
「まあまあ、落ち着いて落ち着いて。明日の為にゆっくり休みましょう。」
(全然納得出来ねえ〜完全にはぐらかされてるな・・・)
(そう言えばスキルってどうやったら取得出来んの?)
「それは神さましか知らないよ。私教えてもらってないし」
(何だよ・・・ちゃんと教えとけよ)
(もういいや〜ウダウダ言ってても仕方ねえから、もう寝よ。)
(さっきまで良い感じで異世界に馴染んでたのに、あの2人が絡むと異世界ムードが無くなった・・・不安しかねえじゃん。)
「シュウ!いつまで寝てんだ」目を覚ますと目の前にギルの顔があった。「うぎゃ!」寝起きでギルのドアップは正直キツイ・・・どうやらあのまま寝てたみたいだ。
「さっさと顔洗ってこい!組合行くぞ」
「うん、わかった。」洗面所で顔を洗い、ギルの元へ戻ってくると、ギルから装備を渡された。
「昨日帰って準備したお前の装備だ。皮の盾と皮の胸当てだ。お前はスピードがあるから出来るだけ軽量な装備にした。皮の盾は小さい分利き手じゃない腕に固定すればいい。」
「ああ、ありがとう。」
「頭はコレを被れ、皮製だがある程度の衝撃や熱さなら防げる。」
「初めての依頼だが俺がいるから大丈夫だ。任せとけ!」
「ああ、頼りにしてるよギル」
そう言いながら拳同士を合わせる。
「じゃあ行くぞ」
階段を降り宿を出ようとしたら、シャロンのお母さんが弁当を渡してくれた。「朝ご飯まだだろ?向こうで食べな」
「ありがとうございます、じゃあ行ってきます!」
ギルの後を追い組合へと向かう。
「今日ワインズはどうしたの?」
「アイツは今日は衛兵の仕事だ。俺と依頼をするし監視役も俺がするから問題ないだろ?」
「確かにそうだな。今日一日よろしくなギル。」
「ああ」ギルは緊張しているのか分からないが、昨日とは違う空気を纏っていた。
組合に着くとゼイルが椅子に座り待ち構えていた。
「おう来たか、2人ともゆっくり休めたか?」
「ああ大丈夫だ。」
ゼイルはギルの前に立ち左手でギルの頬を平手打ちした。
「パチン!」
「目が覚めたか?」
「すまねえ、また考えすぎてたみたいだ。」
「ギル?」
「パチン!」
俺は両手でギルの頬を挟むように叩いた。
「おい!お前まで」
「俺の事はいいよ、何があったかは聞かない。ただ2人でやるんなら俺の背中はお前に預ける!任せろって事はお互いの背中を任せるって事だろ?違うのか?昨日会ったばっかりだけど、俺はギルの事を信頼してるぞ。」拳を握りしめギルの胸へ軽く当てる。
「ギルいけるか?」ゼイルがギルに笑顔で聞く。
「おう!問題無しだ!2人で依頼こなして来るぜ!」
「行くぞシュウ!」「ああ」
「討伐内容は分かってるなギル?」
「もちろんだ!あんまり時間もないから移動しながらシュウには説明する。」
そう言って町の外へと向かった。
町を出ようとした時、後ろから声が聞こえてきた。
「シュウ!ギル!気をつけていけよ!」後ろを振り返るとワインズが俺達に手を振って送り出してくれていた。
「じゃあ行くぞ!」町を背に街道を南へと歩いていく。
「討伐内容だが、サラマンダー2体の討伐だ。と言っても、少し特殊でな、奴らは突然変異したみたいでな普通は赤色なんだが黒く変異している。どういう経緯で変異したかは知らないが、奴らは常に2体で行動する。そして厄介なのが、どうやら2体同時に倒さないと復活しやがる。前に一度討伐を試みたが、1人じゃ討伐は不可能だった。」
(だから俺が選ばれたのか・・・経験者のギルがいるなら勝機はあるな。)
「その後も俺以外にコンビで討伐に向かったヤツがいたが討伐出来なかった。」
「基本的に奴らの攻撃は、爪で引っ掻く、尻尾で薙ぎ払ってくる、噛み付く、後一番厄介なのが火の玉を飛ばして来る。さっき渡した皮の盾だが火の玉は受け止めるんじゃなしに、受け流せよ。」
「ああ分かった、しかしそれだけの攻撃をよくかわしながら、倒せたな。」
「ああ、その時は騎士の鎧っていう全身鉄の塊みたいな装備だったからな。スピードは一切出ないが、奴らの攻撃も一切通らなかっただけだ。今回は、シュウがいるからおれも軽装備で来た」
「スピードがなければ2体同時は無理だったわけか・・・」
「前に討伐に向かった奴らの話では復活すると体力まで回復するらしい。長くなればコッチが不利だ。短期決戦で行くぞ。」
「んっ?シュウその拳にしているグローブは何だ?」
「ああ、さっきゼイルさんに貰ったヤツだ。お前は拳でも戦えるみたいだからってくれた。メタルナックルっていうらしい。一応装備しておくよ」
「じゃあ俺も違うタイプだが足に着けるメタルレガースを着けておく。実は蹴り技が得意だ」
「そうか、あの時の足払いは足技の一つだったってわけか。」
「そういう事だ!まだまだまだあるがな。」
「ついでだから教えておいてやる、人前でステータスオープンするんじゃないぞ?」
「なぜだ?」
「ステータスを見られるって事は弱点なんかも分かっちまう。アイツはスピードが遅いとかな。」
「依頼の中では盗賊なんてのも相手にしなきゃいけねえ時もある。万が一ステータスを見られていたら返り討ちに会うぞ。」
「わかった、肝に銘じておくよ。」
「スキルなんてのも当然ながら言うんじゃねえぞ、俺も誰にも言ってねえし。ワインズにも言ってない。」
「そうだな、何処から情報が漏れるかもしれないからな。」
「身内でもステータスの詮索は無しだ。」
「そろそろ着くぞ、街道を抜けた先に岩場がある。大体は岩場の陰に隠れて様子を伺ってる。急に出てくるから気をつけろ!」
「それとコレを食べておけ、ヒソヒソ草と言って10mぐらいなら小声で喋っても話声が聞こえる。」
さっそく貰ったヒソヒ草を食べ確認する。
「聞こえるか?」「ああ大丈夫だ。」
俺達は岩場前でゆっくりと辺りを警戒しながら歩いて行く。モンスターは現れていないがプレッシャーを感じる。俺の体に身体強化のバフが掛かった。「ギル?近くにいるぞ!気をつけて。」背後から少し焼けた匂いがしてきた。
どうやら俺達は少し前からサラマンダーにつけられていたみたいだ。「ギル、後ろにいる。」「ああ、分かってる。俺が右手を挙げたら左右に分かれるぞ。俺は左に行く。」ギルが2歩進み立ち止まって間を開けた時、スッと右手を挙げた。それと同時に左右に分かれ振り返る。
そこには2m程の大きさの黒いサラマンダーがいた。
(小さな恐竜だな・・・)サラマンダーは俺達が分かれたのを見て、それに応対するように分かれた。口からは炎が漏れているのが見えた、火の玉を放つ準備は出来ているみたいだ。「来るぞ!」ギルの声が聞こえた瞬間2体は同時に火の玉を吐いてきた。それほど早くはない十分躱せる。俺とギルは火の玉を避けるが分かっていたのか避けた方にサラマンダーが突進してきた。(俺達の動く方向を制限させる為の火の玉か?なかなか狡猾じゃないか)俺はサラマンダーの突進をさらにジャンプして躱した。
「ギル大丈夫か?」
「ぐっ」ギルは火の玉は躱せたみたいだが、突進が躱せず正面から受け止める形になっていた。
サラマンダーは尻尾でギルを横から薙ぎ払ってくるが、その攻撃もギルは受け止めた。ギルは両手が塞がっている状態だったが、サラマンダーの腹の辺りを右足で蹴り込んだ。攻撃を喰らったサラマンダーは後ろにジャンプして間合いを開ける。
「シュウ、俺と戦った時よりスピード上がってないか?」
「ああ、ギルと戦った後にレベルが上がってスピードも上がった。」
「そうか、俺は防御が上がってる。これぐらいの攻撃なら、まだまだ耐えれる。」
「ギル?考えがあるんだがいいか?」
「俺が2匹同時に相手するから、アイツらが火の玉を吐く癖を見ててくれ。」
「イケるのか?」「ああ問題ない、まだ俺はスピードを抑えてる状態だよ。」
「なんてヤツだ、それで抑えてるのかよ。」
「今から俺が煙幕を張るから、その隙に俺は岩場の陰に隠れる、その後は任せるぞ。」
「ああ頼む」
「やるぞ!」ギルはポケットから煙幕玉を取出し俺の足元へ投げつけた。辺り一面煙が巻き起こり、ギルは岩場に隠れた。「もういいぞ」ギルからの声が聞こえ煙幕が晴れていく。2体のサラマンダーはギルを探すが見つけられなかったみたいだ。
(さてと一つギア上げて動いてみますか)
俺は、地面を踏み込み前傾姿勢で2体の真ん中に突っ込んでいった。2体同時に腕を振って攻撃してきたが、俺は余裕で躱し2体の後ろに回り込んだ。2体が同時に後ろを振り返った瞬間右にいたサラマンダーに斬りかかった。「ズバッ」
どうやら剣は通るみたいだな。怯んだサラマンダーは同時に後ろへ下がり間合いを開ける。間髪入れず同じように2体の間に突っ込むと、2体は火の玉を吐こうとしてきた。
(頼むぞギル!)
火の玉をジャンプで躱し後ろへと回り込むとギルの声が聞こえてきた。
「シュウ?何も癖がない!それどころか、さっき斬りつけた傷が塞がっている!おそらくだが傷を付けるのも同時じゃないとダメみたいだ」
「仕方ない、こっちから隙を作るしかないか・・・ギル?もう一度確かめたい事がある本当に2体同時だとダメージが残るのか見てくれ」
「わかった、無理はするなよ」
(剣だと2体同時に攻撃出来ない・・・拳で行くか)俺は剣を鞘に納め深呼吸をしギアをもう一段上げトップスピードでサラマンダーへ突っ込んだ。
(まだ上がるのかよ・・・)
まずは2体を同時に攻撃する為左側の1体の方へ突っ込みジャンプして左拳で顔面を殴った。着地後右へ移動しもう1体を右拳で顔面を打ち抜く。よろけたサラマンダー同士がぶつかり合う。すかさず、2体の真ん中に立ち腰を据えて両拳を2体の腹に打ち込んだ。
「はぁはぁ、ギルどうだ?」
「ああ腹に拳の後が残ってるからダメージはあると思う。」
「わかった」一旦距離を置き間合いを取り直すとサラマンダーはダメージがあるのか動かない。
「はぁはぁ、ギル?作戦がある。」
俺はギルに作戦を伝えた。「本当か・・・」
「ああ、たぶんそれしかないと思う」
「いくぞギル!」
「おう!」
俺は最初に左のサラマンダーを攻撃しに正面から突っ込んだ。サラマンダーの懐に入った俺は左右の拳を腹に打ち込んだ。よろめいたサラマンダーの顔面を左拳で殴りつける、その後ろから隠れていたギルが飛び出しよろめいたサラマンダーの腹に追い打ちの蹴りを喰らわした。もう1体のサラマンダーが俺に襲いかかってきた所をサイドステップで躱した。俺とギルは、すかさず剣を抜きほぼ同時にサラマンダーの首をはねる。
「ズバッ!」はねられた首は地面へと叩きつけられるように勢いよく落ちた。
(やったのか?)2人はサラマンダーが復活しないか暫く攻撃態勢を解かず見守っていた。するとサラマンダーの体から黒い霧が現れサラマンダーを包んでいく。霧に包まれた体は徐々に崩れていき霧とともに消えてしまった。消えたすぐそばには、黒い石が2つ転がっていた。
「ギル?終わったのか?」
「復活しない所をみると討伐は成功だろう」
「しかしモンスターがこんな消え方をするのは初めてみた。」
「ギル、すまない俺は動けそうにない。後は頼めるか?意識が持ちそうにもない・・・」
「ドサっ」意識が無くなった俺はその場に倒れ込んでしまった。
「おっおい!大丈夫かよ、まったく。無理しすぎだろ」
ギルが黒い石を拾おうとした時、どこからともなく、拍手が聞こえてきた。
「パチパチパチパチ」
「素晴らしいね君達。私のペットを倒すなんて。人間にしておくには勿体無いな。」
「誰だ!出てこい!」
ギルが叫ぶと、目の前に黒い霧が現れた。その霧が集まり1人の人間のような形へと変わっていく。
「初めまして、我が名はアゼル。魔界の王に仕える4大魔族の1人です。以後お見知り置きを。」
「魔族だと?そんなのは作り話だろ?」
「まぁ魔族を見た事のない人からすれば、そんな感じでしょうね」
「あなたに聞きたい事があります。この辺りで転生者という存在を見かけませんでしたか?」
「そんなもの聞いた事もない。」
「そうですか・・・残念ですね。私のペットを倒せるぐらいなら知ってるかと思いましたが・・・じゃあ用はないですね。」
「やるか!」
「いえいえ、あなたのような強き人は中々いないと思うので殺しませんよ」
「なんだとっ!俺を殺せると思っているのか!」
「はぁ、強いといっても所詮は人間。魔族に勝てるわけないでしょう?」
「身の程をわきまえろ!」
アゼルが軽く腕を振ると突風が巻き起こりギルを吹き飛ばした。「グハっ」ギルは岩に叩きつけられ気を失いそうになったが、持ち前の根性で立ち上がった。
「パチパチパチパチ」
「今ので死なないとは余程頑丈なんでしょうね。気に入りました。暫くは何もしないでおきましょう。ではご機嫌よう」
そういうとアゼルは霧に包まれ消えていった。




