エスターの暴走
鬼人族の里 あれから1週間後
「来たみたいね、あなた…」
「エスター王か、雅はどうしてる?」
「いつもの部屋に居ます」
「本当に雅を死なせていいのか…?」
「それしか雅を解放出来ないのです」
「そうか…お前まで死ぬ事はないであろうに…ワシや連と紅蓮で力を分散させれば」
「私が産んだ娘です。私と雅の生命エネルギーを一緒に実に注ぎ込まないとなりませんから、邪眼の力も必要なので…」
「それで雅は大樹から生まれ落ちるのか?そのままの姿でも?」
「私の未来視では3年後に大樹の実から復活出来ると」
「そうか…里は眠りにつくのだな…」
「えぇ、雅が復活したら再び強力な結界を張ってくれます。そう手紙をしたためました。零は残念ですが…まだ弟の連が居ますし、起きた者を連が里をあなたと守ってくれるでしょう…」
「我々は眠りにつくのだな…里の皆に通達しよう」
エスターサイド
「鬼人族の王よ!私達を結界の中に入れれ欲しい!出なければ壊す!」
「エスター様、いきなりそんな事を!」
するとビジョンが現れた
「エスター王ですね。私は雅の母の紅蓮と申します。雅がお世話になったそうで…感謝します。今、結界を中和させるのでお入り下さいな、」
「分かった。感謝する」
「やけにあっさり…入れてくれるんですね?エスター様」
「城までは雅の弟の連が案内しますので。連、よろしくお願いね…」
「はい、母親」
「雅はどこだ?」
「直ぐに会えますよ…」
ビジョンが消えた
「エスター王、案内します。連と申します。騎獣に乗って下さい」
結界の中に入るとそれは立派な大樹があった
「あれが鬼人族の…見事な大樹だな」
「あれが我ら鬼人族の力の源です」
「そうか…綺麗だな…なってる実はなんだ?」
「それは…我ら鬼人族の命の実です。強い結界張って有りますから近寄れません、王族以外は」
騎獣達が止まった。城に着いたようだ
「どうぞ、こちらです…」
城の地下に案内される。城の雅が繋がれてる部屋だ。エスターはどう思うだろうか…
「雅!!!何故、こんな場所で繋がれてるんだ?!雅を自由にしろ!」
王族以外は誰も知らない秘密の部屋に雅はいた
「エスター王、雅は解放します。それには貴方の力も必要なのです…雅、起きなさい…」
「…か、母様……エスター!何故ここに?!」
「雅!さぁ、帰ろう!迎えに来たんだ」
「それは出来ません。雅、幸せになるのですよ?母はずっと幸せを願ってきたのですから…」
そう言うと特製の実?を雅に渡す。
「しっかり握ってなさい…母も一緒よ…」
紅蓮は雅の胸に剣を刺した。雅がグッタリする
「うっ!うっ、…か、かあさま…」
「雅!何故!?雅!!!雅!!!」
エスターの邪眼が開いた三つ目の邪眼だ
「嫌だ、雅、死ぬなんて…何故だ…」
「エスター様、落ち着いて下さいませ!何か訳が有るんです!また暴走してしまいます!」
「エスター王、この娘は異形の子…里から解放するにはこうするしかなかったのです…」
「どこの世界に母が子供を殺すんだ!許さない!全て吹き飛べ!」
エスターの力が暴走した。紅蓮は待ってましたとばかりにエスターの力を雅と自分に吸収させる。凄まじい力が紅蓮を包む
「くっ、エスターおう、雅をお願いします…」
雅を抱きしめたまま、紅蓮は暴走を止めた
「紅蓮!雅!」
「父様!母様の言う通りに…早く!」
雅を抱きしめてた紅蓮だったが崩れ落ちる
雅はいつの間にか居なくなっていた…
残ってるのは輝く実のみ…
「力を吸収して止めただと?!雅はどこだ!」
「手紙を読んで下さいませ。エスター王…姉様は自由になりました…この里は時期に眠りにつきます。結界の外に出て下さい。行きましょう!」
「雅が居ないんだ…雅が…」
「雅はここに…。生命の実だ。雅は生まれ落ちる。今、雅を大樹の実に宿らせるから安心しなさい」
雅が居た部屋はエスターの暴走で壊れていた。あの力を搾取する装置も…
紅蓮はわざと自分に力を向けてエスターの力と一緒に生命エネルギーを雅の中に注ぎ込んでいた。雅は輝く実に吸収されるように眠りについた
「雅の鼓動が聞こえる…雅がこの中に…」
「さぁ…エスター王、結界が完全に閉じる前に外へ。あとこの手紙を持っていって下さい」
エスターは里の外へと出る中で大樹から光が輝くのをみた。さっきの雅の鼓動がした実だと直感した




