雅の隔離生活
城の地下に有る施設が有る。里の真ん中にそびえ立つ特別な実がなる大樹に力を送る装置みたいな物が有る。雅は定期的に繋がれて無理矢理力を搾取されるのだ。その苦しみはまるで拷問のようでしかない。最初は母様が抱きしめてくれたが最近はわざと遠ざけているようだった
雅は孤独だった…好きで異形に産まれた訳じゃないのに里の皆からは忌み嫌われ、特に酷いのは兄だった。力が全ての鬼人族は雅の力を欲していた。雅が死ねばいいと言う訳ではないのだ。もしも死んだら力の源の大樹に異変が起きるかもしれないと王と王妃は考えていた
だから産まれた時に殺さなかった。歴代の呪われた鬼人の子は産まれて直ぐに殺される事が多いと文献で知ってた王妃だったが殺さなかった。いや、殺せなかったのかもしれない。だが、今の鬼人族の力の減少は間違いなく雅が原因であり何とかしないといけないとは考えてたが呪われた子とは何なのか文献を読んでも分からなかった。大事な娘の苦しむ姿を見るのも苦痛で雅を避けていた王妃はエスターの存在が雅にとって良いのではないかと考えていた
何とか娘を救い出してくれたら…王妃は考えずにいられなかった
エスターに会えたわ!カッコよかったな
私を妻にしてくれるって本当かしら?そうならどんなにいいだろう
わたしが異形じゃなかったら…里から出れたらどんなにいいか…
あんな風にプロポーズなんて一生ないと思ってたのに…また会いたいわ!
エスター最初で最後の初恋の人
胸がドキドキする
「今日も逃げられてしまったな…」
「エスター様、あの鬼人族の姫様を本気で妻に迎えたいのですね」
「あぁ…好みのタイプだな。一目惚れだ」
「ですが…兄の方は難ありですね。我が国を滅ぼしたい感丸出しじゃないですか?同盟とか無理じゃないですか?」
「今は雅さえ手に入ればいいからなー、あの鬼人は相手にしない。雅が来るからわざわざ私が出てるんだ。もしも雅が来ないなら結界張るだけだ」
「相変わらず一途ですね。何回振られたんですか?」
「そうだな…7回ぐらいか?呪われた鬼人って言うのが気になるが私が何とかするさ」
「内々の理由が有るんなら難しいんじゃないですかね?」
「それでも側に居たいんだから仕方ないだろう」
「大嫌いって言われてましたよね?」
「あれは好きの時の大嫌いだからな」
「そんな事言ってますがまた攻めてくるようなら対処しないといい加減」
「鬼人族は戦闘民族だからな…だが、休戦協定をしたら雅に会えなくなるだろう?いっその事連れ去ってもいいんだがな」
「全面戦争になりますよ?それに雅様が訳ありなようですし慎重にいかないと」
「分かっている。何とかするさ…」
この後、二人は思わぬ再会をする事になる




