兄妹弟だけで出かけた日曜日 前編
「あやちゃんのクラスメイトの女の子のお父さんが2日入院したんですって」
「それは大変だったな。熱中症か?」
「夏休みの宿題の星座観察を今度今度で後回しにして怒ったその子がスマホを見ながら横になっているお父さんの股間を踵で踏んづけたんですって」
「うっ。聞いただけで痛む気がする話だな。女の子だとこの痛みは理解出来ないだろうから」
「そうね。でも、自業自得だわ」
「星座観察は広也があやちゃんの友達も一緒に面倒を見ていたから楽をさせてもらったけど、明日は我が身だな。気をつけよう」
「そうですよ。あみちゃんとあっくんが今のあやちゃんの学年の時は広也はもう自分の家庭を持っている可能性が高いですからね」
「確かにな」
昼飯を食べ終わり、俺と妹弟達が家庭菜園で野菜の収穫をしている頃、父さんと母さんがそんな話題で盛り上がっていたそうだ。で、雪華はバイト中。
愛美「おにいちゃん、コレはなに?」
「これはマクワウリだよ。シャーべットにするから、今度みんなで食べようね」
「「やったー」」
彩夏「黄色以外の色もあるんだね」
「そうだね。メロンも網目模様があるのとないのや、スイカも緑と黒の縞模様以外にもあるでしょ?それと同じだね」
「そっかー」
黒や黄色の果皮のスイカもよ〜く見ると縞模様なんだけど、今言うとややこしいから機会があればその時にって事で。
朝輝「おにいちゃん、おさんぽにいこっ?」
「いいぞ!ただ、暑いから帽子かぶって、水筒持って行こうね」
「はーい」
「あみもいくー」
「あやかもー」
「それなら全員、帽子をかぶってきてね。水筒はお兄ちゃんが大きいのを持っていくから」
「「「はーい」」」
自分の部屋に帽子を取りに向かったから、俺はキッチンで水筒に氷と麦茶を入れる。
母さん「お散歩に行くの?」
「おう!公園には行かずに農家の直売所に行ってみようかなって。枝豆が売られていたら買いたいからさ」
「買い物するならお母さんかお父さんも一緒に行こうか?」
「外は暑いから無理しないでいいよ。早目に彩陽姉さんが来たら困るしさ」
「わかったわ。気をつけてね」
「あれ?公園じゃないの?」
「あやちゃんの通う小学校の先に農家さんの直売所があるでしょ?そこに行くよ」
「そうなの?」
「それに来年からあみちゃんとあっくんも小学校に通うからね。小学校への道順も兼ねておこうと思ってさ」
「なるほどねー」
「あやちゃんは良く知っているから危ない所とかを二人に教えてあげてね」
「まかせてよ!」
1年生と5年生は下校の時間は違うし、しばらくは保護者同伴だけど登校は彩夏と一緒の予定になっている。頼んだぜ、お姉ちゃん!
「ここが小学校だよ。来年はここでお勉強するんだよ」
小学校の校門前で彩夏が愛美と朝輝に校舎を紹介すると、双子も保育園とは違う大きな建物にポカンと口を開けて見上げている。
「何度か一緒に来て道を覚えようね」
朝輝「ママといっしょじゃないの?」
「小学校はね、ひとりで行くんだよ。もちろん途中でお友達と一緒に行ってもいいんだけどね」
愛美「あっくんや、あやかおねえちゃんもダメなの?」
「大丈夫だよ。でも彩夏お姉ちゃんはお友達と行ってるからなあ」
「おにいちゃん心配しないで!なれるまではあやかがいっしょだから」
「お友達はいいの?」
「平気だよ。いっしょに登校すればいいんだから」
「なるほどな。頼んだぜ、お姉ちゃん」
「「あやかおねえちゃん、ありがとう」」
「まかせなさい!」
そう言って胸を張る彩夏が頼もしく見える。
「ここのべンチで休もうね。はい、麦茶」
コップに水筒の麦茶を注いで三人に渡す。ここに来るまで愛美と朝輝は喉が渇くとは言わなかったけど、汗をかいているから飲ませる。
「さて、枝豆も買ったし帰ろうか」
「「「はーい」」」
直売所で5株ごとに束ねられた枝豆を3束購入した。
行きと同じ道で帰っていたんだけど、たまに彩夏は別の道を進もうとする。きっと彩夏達の寄り道先があるんだろうな。彩夏は平気でも愛美と朝輝には危険があるかもだから確かめるべきか?うーむ、悩むぜ!
「「「ただいまー」」」
「ただいま」
帰宅すると彩陽姉さんは来ていてリビングで寛いでいた。時計を見ると勉強時間では無かったから彩夏は少しホッとした後、汗でべトべトしているのが不快みたいでシャワーを浴びに行った。
彩夏が勉強開始後、愛美と朝輝も俺がシャワーを浴びさせて出たら父さんとリビングで遊び始めた。さてと、晩飯の準備をしますかね!




