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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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夏休み釣り倶楽部 その3

 烏野「今日は少し波が高いみたいですね」

「そうだね。ただ、釣りをする防波堤は大丈夫だし、天気が崩れそうなら早目に切り上げるから安心して」

 鳳来「その辺は心配してないわよ」

 今日は水曜で恒例の釣り倶楽部だ。月曜に家族で釣りをしたからまた魚のおかずになるな。家族で釣ったアジは干物用に開いて現在天日干し中で他の魚は刺身とかで食べ終わっている。


 雪華「ひろ君、あたしはヤガラを狙うわ」

「釣れないと思うよ」

「でもルアー釣りになるから別なのが釣れるかもだし、いいかなって」

「はあ、わかったよ」

 雪華ってばヤガラの刺身の美味さに目覚めちゃったのかな?ヤガラなんて狙って釣れる魚種じゃないのに。雪華が釣ったのはア(・)オ(・)だけどア(・)カ(・)を食べたらどうなるんだろか?


「んもう!ひろ君だって無謀じゃん」

「安全な範囲内で磯場が荒れているから狙ってもいいじゃん」

「でも、心配だよ」

「大丈夫だって。心配ならそこから俺の姿が見えるからさ。それと、何かあれば大声で俺を呼んでくれな」

「うん」

 そう言って防波堤周りの岩場へ向かう。皆が釣りをする場所は波も穏やかだから心配はしていないけど、女子だけだからナンパ野郎の方が心配だぜ。


「もしもし父さん。仕事中に悪いんだけど、今通話大丈夫?」

『ああ。平気だぞ』

「先日のパーティでヒラスズキの判別を頼まれているのは覚えてるよな?」

『ああ』

「今日の釣りで中型のヒラスズキが釣れたからどうかな、と思ってさ」

『何!?それは本当か?支社長に伝えてみるから、また後で連絡する』

「わかった」

 俺が狙っていたのはヒラスズキ。釣れたのはいつも通り50cm位のサイズだ。荒磯の王者といえどこのサイズならこの海域には多く生息しているからな!


 笹嶋「ザルなんか沈めてどうするの?」

「ヤドカリが採れないかと思ってさ」

 明槻「ふ〜ん」

 遅めの昼飯を食べ終わり、ザルを沈めていると笹嶋さんと明槻さんが興味津々といった感じで両隣で覗いてきた。ザルには細かい網目の袋の中にエビを入れたのを縛り付けてある。もちろん魚も寄ってくるだろうけど、残念ながら袋をつつくことしか出来ない。


 鳳来「今日は随分とのんびりしてるのね」

「あ〜、実は月曜に家族で釣りしたんだよ。妹弟の夏の遊びって事でさ。だから集中力があまりなくて」

「なるほどね。その様子だと仕掛けはサビキだったのね」

「まあね」


 雪華「ひろ君、釣り公園とは違うヤガラ?が釣れたよ」

「これはへラヤガラだな。狙ってたヤガラが釣れて良かったじゃん」

「やっとだよ。今日は肉食魚がいなくて苦戦したよ」

「ま、こういう日もあるさ」

「だね。キャストで疲れたからゆっくりと休むよ」

「と、その前にあそこに投げてみなよ。小魚が跳ねてるだろ?肉食魚が狩りをしている可能性があるぞ?」

「ひろ君ゴメン。どの辺なの?あたしも視力に問題は無いけど見えないよ」

「マジで?それじゃあ俺がまずは投げるから、そこに投げて」

「うん」


 鳳来「千奈っちゃんは内宮が言ってる、魚が跳ねてるっての見える?」

 明槻「まったく見えません」

 笹嶋「眞代ちゃんは釣りの時に眼鏡だよね?見える?」

 烏野「実はこれ度が入ってないんですよ。普段も裸眼で平気なので。海面から反射する光から目を保護する目的ですから」

 笹嶋「そうだったんだ。内宮君の手前だと言いづらいかもだけど、無理してない?」

 烏野「平気ですよ。心配してくれてありがとうね」

 俺と雪華が会話している中、そんな会話を皆でしていたのを俺が知ることは無い。


「ひろ君、釣れたわ!アオヤガラの色変わりよ」

 ザルを引き上げて巻貝の中を確認していると雪華が嬉しそうにやって来た。

「待ってくれ!これは色変わりじゃなくてアカヤガラ。ヤガラの仲間では最高級の味と値段だぞ!なんでこんな場所にいるんだよ!」

「ちょっと落ち着きなよ。釣ったあたしより興奮しないで!」

「興奮するなってほうが無理だって!」

 コヤツはまだいるのか?と思い、魚が跳ねていた場所を確認するともう跳ねていなかった。雪華はどの層を狙ったかは不明だけど肉食魚の気配は無くなっていた。


 さて、興奮も落ち着いたから巻貝の中の確認の続きをしていると。

 笹嶋「内宮君、サザエは密漁になるからマズイって」

「安心して。貝殻はサザエだけど中身はヤドカリだから、ほら」

 笹嶋さんに見せると、こちらの様子を見るかのようにヌユッと顔を出してきた。

「本当だ。これどうするの?」

「この大きさなら食べようと思って」

「食べられるの?」

「笹嶋さん。タラバガニだってヤドカリの仲間だろ?つまり、このオニヤドカリも美味しいってワケよ」

「! た、確かに」

「夜行性だからさ、卒業して夜間外出が出来るようになったら本格的に採取しに来るから一緒に来る?もちろん陽翔も一緒にさ」

「いいね!ついでにアナゴも狙った、ダブルデートもいいかもね」

「だな!」


 時間は過ぎて、全員が後片付けを終えて休憩中に父さんから連絡があってヒラスズキは明日会社に持っていく事となった。本社の社長と比較用にマルスズキも用意するんだってさ。

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