会社のパーティ
「今日は父さんの会社のパーティに出席するからさ、ゴメンな」
「平気だよ。気を付けて、楽しんできてね」
「とは言っても出かけるのは夕方になってからだけどな」
今日は土曜で夕方から隣駅にある大きなホテルで父さんの会社主催のパーティが開催されるから出席させてもらう。父さんはパーティの準備?があるらしく一旦会社に行ったから、別々に会場へと向かうんだけどね。
「雪華悪いんだけど、明日の日曜に両親は在宅か確認してくれるか?」
「どしたの?」
「スイカとメロンを送りたいから」
「なるほどね。ちょっと待ってて」
「いるって」
通話を終えた雪華がニコッとしながら報告してくれたので、収穫しにいく。彩夏も一緒についてきたから手伝ってもらおう。
「あやちゃん、まずはこのスイカを叩いてみて?グーじゃなくて平手でね。そして叩いた音と感触を覚えてね」
「うん!」
彩夏がスイカをポンポンと叩く。
「次はこっちを叩いてみて?さっきのと比べてみて」
しゃがんだまま移動して再びポンポンと叩く。
「違いがわかった?」
彩夏「わかんなーい」
「そっかー。最初に叩いたのは食べ頃で、次に叩いたのは数日後に食べ頃になるやつだよ」
彩夏「そうなの?」
そう言って再びポンポンと叩いて比べているけど、わからないみたいで首を傾げていて可愛い。
「メロンは食べ頃を送るけど、スイカは数日後に食べ頃になるのを送るから連絡しといて」
「はーい」
スイカはメロンよりも皮が厚めだからな。先にメロンを食べてもらってからスイカを食べてもらえばいいからな。
彩夏「おにいちゃん、メロンの見分け方はどうするの?」
「メロンはね、このお尻の部分を触って判断するんだよ。でもね、お店でやってはダメだよ?」
「それじゃあ、どうするの?」
「お兄ちゃんの場合は、重みやカオリで判断してるんだよ。あやちゃんにもじっくりと教えてあげるからね」
「うん!」
「ひろ君、こっちのは?」
「そっちは面白半分で品種改良に挑んだやつだろ?ウチで食べないと味の品評が出来ないからな」
「そうだったね。楽しみ」
「それじゃあ、配達業者の営業所に行こうか」
「はーい」
「あやかもいっしょに行ってもいーい?」
「荷物を送りに行くだけだけど、散歩がてら行こうか」
「うん!」
スイカとメロンはダンボール箱に入れたらグラつかないように柔らかな素材で固定してっと。
「手紙か何か同封するのある?」
「無いよ」
「よし!それじゃあ営業所に行こうか」
「「おー」」
「配達料は払うよ」
「いいって」
配達手配を終えて営業所を出る。スキップしながら俺達の前を進む彩夏を見ていると、雪華が配達料を払うと言ってきたけどお断りした。
「それじゃあ、母さん行ってくるよ」
「行ってらっしゃい。広也のことだから心配はしていないけど迷惑かけないのよ?」
「わかってるって」
営業所から帰宅して、彩夏と雪華とゲームをして過ごしていたらパーティ会場へと向かう時間となった。
「ひろ君、行ってらっしゃい。 チュッ」
雪華から行ってらっしゃいのキスをいただきました。ありがとうございます!
「本日のパーティに参加するための招待状です」
「確認させていただきます。失礼ですが身分証の提示もお願いいたします」
パーティ会場のホテルに到着したから父さんに連絡したら先に入っているように言われた。なので、受付に招待状を渡すことにしたんだけど少し訝しげな表情をされたけど、支社長直々の招待状だったからか驚いていた。どうやら家族も気軽に参加出来るパーティじゃないっぽいぞ?どういう事だ?
「確認しました。どうぞ中へお入り下さい。それと、これを右胸に着けて下さい」
「わかりました」
「それと、コチラもどうぞ」
ビンゴカードを受け取り、パーティ会場に入ると立食形式で各テーブルに料理が並べられていた。ただ、休憩スペースは設けられていてそこにはイスが配置されているから座って父さんを待つことにした。
父さん「待たせたな」
「平気だよ。料理を食べながら待っていたからね」
「父さんは挨拶する人がいたりするから自由に食べていていいからな」
「はいよ。ところで、このパーティは家族同席OKじゃないの?」
「今日のは違うな」
「だから視線を感じているのか」
何だアイツといった視線を向けてくるけど、右胸の招待バッチを見ると難癖をつけてくることは無いけどな。
料理を楽しんでいると、支社長や秘書課の方が挨拶に来てくれるんだけど笑いながら会話しているから驚かれているんだけど、そんなに?
「父さんもマグロのユッケの茶漬け食べる?」
「まだ食べてるのか?」
「折角のホテルの食事なんだから楽しまないとな」
「まったく。お前らしいな」
そんな会話を父さんとしていると。
『みなさま、これよりビンゴ大会を始めます。壇上にご注目下さい』
とのアナウンスがあったから、受付で渡されたビンゴカードを取り出した。
ビンゴになる人が出始めて、俺も2ラインがリーチになっている。隣の父さんのはバラバラだから無理かもしれない。
『次は63番です』
「ビンゴ!」
よっしゃ!ビンゴになったぜ。ビンゴカードを右手で掲げると壇上に来るように言われたから向かい、壇上に上がる。
『確認しました。ビンゴの景品クジを引いて下さい』
クジ引きで良く見る正方形の箱の上部にある丸い穴に手を入れてクジを取り出し、担当の社員の方に渡す。
『ついに出ました、2番です!2番はAI搭載レンジになります。おめでとうございます!』
マジかよ。




