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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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調理実習

 今日は調理実習当日。実は魚を捌くのが無理って人がいて、その人は特別にフライ用に開きに加工したのを持参するのを許可されたらしい。切り身しか購入しないご家庭だと目玉が付いているのを捌くのに抵抗があるみたいだから、仕方無いのかもね。


「九條先生すみません。今日のお昼ご飯は持参していますか?」

「いえ。いつも出前なので、まだ注文していませんよ」

「それなら良かった。今日は調理実習があるのですが、先生の分も用意出来るので食べませんか?」

「いいんですか?では、お言葉に甘えていただきましょう」

「では、調理室でお待ちしています」

 という事で、担任の九條先生にHR後に昼飯のお誘いをしてOKを貰う。蔵持先生には昨日の段階で連絡済で安中先生も誘って調理室に来るように伝えてある。


 舞原「内宮君さ、わたし達班員と先生の分なんて何匹捌くの?」

「ん?一匹だけだよ?」

「え?一匹だけ?」

「うん。楽しみにしてて」


 さてさて、時間は過ぎて3時限目が終了して次は調理実習の時間となりました。

「俺は先に調理室に行くから。多澤先生に許可貰ってある出刃包丁を研ぐからさ」

 鳳来「行ってら〜。ま、うちらも直ぐに行くけど」

 ヒラスズキを捌くのには切れる包丁を使用する必要があるから研がせてもらう。ま、魚を捌くなら当然ではあるんだけど。


 調理室に俺が包丁を研ぐシャカシャカとした音が響く中、クラスメイトが集まりだす。「本当に研いでるよ」なんて声も聞こえてくるな。

 雪華「ひろ君、終わった?」

「おう!ばっちりだ」

 ここでチャイムが鳴り、教卓にいた多澤先生が立ち上がり実習開始。


「では最初に内宮君が持参した魚を捌いてもらいましょう。見学したい人はどうぞ」

 多澤先生の言葉に数人の女子が興味があるらしくやって来た。

「では!今回はこの魚を捌きます。これは荒磯の王者とも呼ばれるヒラスズキ!昨日、自分で釣ってきました」

 ででん!とまな板の上にヒラスズキを乗せると「え?」とか「マジ?」といった困惑気味の声がする。まさかこのサイズを捌くとは思わなかったのだろう。

「フライ用のアジの開きの捌き方とは違いますが、三枚おろしにします。ウロコだけは事前に許可を得て自宅で取り除いてきました」

 そう言った後、いつもの調子で捌いていく。俺にとって三枚おろしはお茶の子さいさいってなもんよ!内宮班以外の女子がポカンと口を開けている内に三枚おろし終了っと。

「以上、三枚おろしでした。アジの開きもやりますか?先生」

「いえ、大丈夫ですよ。では、調理を開始して下さい」

「はい」

 多澤先生は他の班の見回りに行った。実は授業の無い蔵持先生が補佐に付いているから、今日は二人体制での授業だったりする。魚を捌くんだから人は多いほうがいいもんね。ただ、蔵持先生だから俺のヒラスズキが気になって、というのも考えられるんだけど……。


 さて、今日は魚を捌くのが目的だからフライにする前の状態、フライ用に開いたのを多澤先生に見せて評価を貰う。ま、俺は違うんだけどね。多分だけど、ハゼを開きにしているのを見た事があるから不要と判断したのかもしれない。

 鳳来「よし!評価を貰ってきたし揚げるわよ〜」

 鳳来さん同様、評価を貰った人達が揚げ始めているから、各所でジャーという音がしている。コンロには安全装置があるけど高温の油は非常に危険!悪ふざけをしているグループが無いか、俺も周囲を確認している。


 鳳来「内宮、他に手伝える事ある?」

「平気だよ。もう終わるし」

 全員分のムニエルと味噌汁は完成している。ヒラスズキはムニエルにしたから俺達の班周辺は香ばしい香りがしている。

「昌史、タッパーとスープジャー頂戴。義妹ちゃんが取りに来るだろうから」

「おう!いつも悪いな」

 昌史とそんなやり取りをしていると授業終わりを知らせるチャイムが鳴る。まだ揚げている班もあるけど調理室でそのまま昼飯に出来るから焦らずにやれよと心の中で応援する。


 そして、九條先生と安中先生が俺達のところに来たからムニエルと味噌汁を渡す。

「今日は荒磯の王者とも呼ばれるヒラスズキのムニエルとそのアラを使用した味噌汁になります。白ご飯はそちらの炊飯器からお願いします」

 九條先生「美味しそうですね。他のクラスメイトはフライみたいですけど?」

「多澤先生の要望で大型魚を捌くよう言われたんですよ。俺にとってアジフライは簡単な部類なので」

「そうでしたか」

「まあ、釣り人の俺にとっては自宅で捌けるサイズの魚であれば全部が簡単な部類になるんですけどね」

「ははは」


「ね、ねえ内宮君。魚の名前を検索したら高級魚って結果なんだけど?」

「そうだね。俺が釣ったサイズでも購入すれば安くても1万円は越えるね」

「んなあっ」

 気になった女子が聞きに来たから正直に答えておいた。残念ながら身も味噌汁も無いのであげる事は出来ない。


 今日はヒラスズキを捌いたけど、鮮直市場で念の為に購入しておいたのはヒゲダイ。タイと名前が付いているけど、これもタイの仲間では無い。そして、大将の店からは雪華が調理したイサキのみを購入。俺が求めているようなのは予算外だったから仕入れなかったと言われた。

 実は雪華が密かにヒゲダイを食べるのを楽しみにしているんだよ。カマスと一緒に今日の晩飯の予定なんだけどさ。

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