身体・体力測定(3年編)
「ダイナンギンポの天ぷらのお弁当楽しみ」
「昨日の晩飯に食べたでしょーが」
「それはそれ、これはこれよ。それに今日は測定日だしね」
釣りの翌日の月曜の今日は身体・体力測定の日となっている。俺と雪華が通う予定の専門学校にはこういった測定は無いから最後だな。就職すると今度は会社の健康診断になって、父さんも毎年やってるよ。母さんは在宅仕事だから会社での健康診断は無いけど、気になる箇所を個人的にやっている。
登校して、教室の席に着くと測定日恒例の女子の朝食抜いてきた合戦の会話が耳に入る。これも今年で聞き納めかと思うと感慨深いよね。
「ひろ君どしたの?しみじみとした顔しちゃって」
「いや、この学生特有の測定日恒例な会話も今日で聞くのは終わりなんだと思ってさ」
「確かにね。でも、就職したら今度は退職まで毎年健康診断が待ってるわよ?」
「だよな。妻と子供達を悲しませない為にも健康でいなくちゃな!」
「お願いよ?あ・な・た」
雪華とそんな会話をしてたら鳳来さんが教室に入って来たので終了です。
鳳来「それじゃあ、体力測定に行くわよ!」
HRで測定の注意事項と測定表を渡されたらいざ出発!去年は校庭で合流したけど、今年は教室から行動が一緒らしいっすわ。
「体力側は去年と数値がほぼ一緒だな。ま、後は体力さえ維持していけば平気かな」
厳さん「体力測定は今年で終わりなんだから無関係だろ」
「甘いぞ厳さん。就職先によっては社内運動会があるみたいだし、結婚して子供が出来れば今度は保育園や幼稚園、小学校の運動会に親子参加種目があれば出場しないといけないんだからな?」
「なん…だと…」
昌史「就職したら健康診断があるんだ、適度な運動は続けるべきだぞ」
「くっ!」
厳さんが苦悶の表情をしている中、新山君は測定の順番待ち。恋人の下津木さんが身体測定に先に向かったから少し寂しそう。
鳳来「それじゃ、うちらは身長体重に向かうわ」
雪華「お昼ご飯でねー」
校舎内に向かう女性陣を見送り、俺達も午前中最後の種目に向かう。
「なあ鳳来さん、俺達存在感が無くなりつつある組が異様に盛り上がってんだけど、身体測定エリアで何かあったの?」
「1年の男子が授業をサボって女子のみの測定エリアをウロウロしてたのよ!この男子なんだけど自分と同じ1年はモチロン、2年の時にも現れたみたいでね?流石に学校側も両親を呼ぶ事になったみたいよ?」
桃瀬「わたし達、連行される場に居たんだけど「ハーレム候補を吟味しに来ただけなんです」と叫んでいたわ」
「なるほど!それは彼らにとっては逸材だな。筋肉の魔の手が彼を捕らえてくれるといいな」
舞原「見張りの先生方が多かったから彼らの警戒だと思ったら、さらに上位存在がいたのには驚いたわよ」
下津木「普通はいませんわよね」
俺達逸材発見組なら「知ってたら手薄な警戒を突破してたのかもしれないのに!」と言いながら非常に悔しそうな表情で昼飯を食べてるよ。ま、大声で喋ってるのに話しの内容が内容だから女子グループから「サイテー」って言われてるけどね。
昼飯を食べ終えたら身体測定側に向かう。雪華含め午前の途中まで一緒だった女子とは完全に別行動になっている。
昌史「腹が少し落ち着いたら残りの体力測定に行くか?」
「午前中に身体測定してた女子で混雑している可能性もあるから、身体測定を終わらせよう」
厳さん「それもそうだな」
昌史「了解だ」
新山「わかりました」
身体測定の数値もほぼ横ばい。まだまだ身長が伸びる人もいるみたいだけど、俺の場合は成長終わりになったのかもな。
その後、残りの体力測定を終わらせて講堂の測定をすれば全種目の測定終了!お疲れ様でしたっと。
講堂ではジャージのポケットに入れていたスマホがジャンプ時に落下して着地したのがスマホの上で液晶が破損するという悲劇を目撃してしまった。直後、その男子の悲痛な叫び声が講堂に響いたのは言うまでもない。
「これで今月の行事は調理実習と保育体験だけだね」
「だな。その後にカレンダー通りの休みがあって5月下旬に体育祭だな」
「6月は芸術鑑賞会に去年は無かったテーブルマナー講座か」
「テーブルマナー講座は進学クラスには無いみたいだけどな。午前中授業の日になるからみたいだけど」
「3年なのに、授業が減るのって珍しいよね」
「逆に言うと就職する人達は進学組より一足先に社会人になる訳だから、ある程度の基礎を教えておこうという学校の配慮なんだろうよ」
「そういう見方もあるね」
測定も無事に終わり、高校最寄りのバス停からの話題は少し先までの学校行事について。ま、雪華と楽しくやれたら俺はそれでいいんだけどね。




