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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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彩夏とお出かけ

「今年は春物の衣料品やら、これからの季節に必要なものを買わなくていいの?」

「春物の服はまだ着れるからいらないなあ。ファッションの流行に敏感な人なら買うんだろうけど、こだわらないし。どして?」

「ショッピングモールに用事があれば、デートも兼ねてお出かけしたいなって」

「ショッピングモールデートは夏前にお願い。今日はゆっくりさせて欲しい」

「どした?体調悪いの?」

「今回は少し重めの女の子の日だからさ」

「ごめん! 体調は大丈夫か?軽い方とは聞いてるけど」

「平気。ちょっとダルいだけだから」

「わかった。それなら彩夏と出かけていいかな?遊びに連れていってやりたいから」

「もちろん!たまには兄妹で遊んできなよ。お土産は忘れずにね」

「おう!何かあれば母さんを頼ってくれよ?」

「うん。ありがとね」


「お出かけ♪お出かけ♪ おにいちゃん、どこに行くの?」

「いちご狩り。去年までは小学校の遠足で行ってたけど、今年からは無いからね」

「やったー! でも、それなら、あみちゃんやあっくんもいっしょがよかったなー」

「ふたりはまだそんなに食べられないからね」

「そっかー」

 いちごなら義斗の家族が経営している所に行くのか?と思うかもだけど別の場所。俺がいちごの食べ放題で食べるのが、高級よりの品種ばかりだから歓迎されていない。「食い尽くされて困るんだけど」と言われたしね。「それが客と親戚に対する態度かー」なんて言わないよ?ハラスメントになりますからね。


「あれ?いとこのお家じゃないの?」

「今日は団体さんが来るから騒がしいって言ってたからね(嘘)」

「ざんねーん」

「でも、この農園はお隣にビワも育てているからビワも食べられるよ」

「ビワはおいしいけど、タネが大きいからなー。きのこはないの?」

「残念ながら、きのこはありません」

「そっかー」


 入園料を支払ってから、彩夏と手を繋いでいちご狩りの説明を受けていざ参る、と思っていると。

「あら、お嬢ちゃん、春休み?」

「はい」

「パパとお出かけでいいわね〜」

「パパじゃなくて、おにいちゃんです」

「え?」

「なあ、あやちゃん。俺って高校生なのにそんなに老けた顔してんの?」

「おにいちゃん、お気をたしかに!」

「あら、やだ、その、ごめんあそばせ」

 そう言って、顔を真っ赤にして立ち去るご婦人を見送り、温室内へ。


「おにいちゃん、大きないちごがあるよ」

「ダメダメ。まずはこっちの品種から攻めるぞ!この品種は小粒だけど甘みが強いんだ」

「はーい」

「食べる時は茎に繋っていたほう、()()のあるほうから食べるんだぞ?先端が一番甘いからな」

「うん!」


「おにいちゃん、これは?」

「まだ熟してないから、こっちにしなさい」

「はーい」

 へっへっへっ、この区画の熟したいちごは食い尽くしてやったぜ!と口には出さずにほくそ笑んでいると「お時間となりましたー」と終了時間になったので温室を出る。


「おいしかったねー」

「お土産にビワを買って帰ろうか」

「いちごは買わないの?」

「いちごは残念だけど、無理だね」

「そっかー」

 彩夏とそんなやり取りを販売所近くでしていると店員さんが「2パックなら箱入りに出来ますよ」と申し出てくれたんだけど。

「我が家は大家族なもんで、その2パック入りの箱を3箱買う必要があるんですよ。電車で来たので、残念ながら持ち帰れないんです」

 とお断りさせてもらっていると。

「あれ〜?広也と彩夏ちゃんじゃん。何してんの〜?」

「よしくん?」

「お?義斗じゃん。俺達はいちご狩りに来たんだよ。義斗は?」

「春休みだから友達と遊んでるんだよ。ここは友達の実家が経営していてさ。ま、エリアが違うからライバル関係では無いし、農園仲間で仲が良いんだよ」

「そうだったのか」

「ところで広也、どの品種を食べたの?」

「◯◯と△△、それと□□だな。熟しているのは全部、俺達の腹の中だ」

「相変わらず容赦ないんだね」

 ケラケラと笑っている義斗を不思議に思ったのか、義斗の友達が間柄を聞いていた。そして、温室内に入っていってからしばらくして出てくると顔色が悪かった。貧血にでもなったのかな?


「それじゃあ、俺達は帰るよ。これからの季節は桃瀬さんの実家は忙しくなるから、手伝いに行って親御さんの好感度を上げとけよ?」

「もちろんだよ。5月の連休中は毎日手伝う予定だよ」

「なら、よし!」

「近い内に、いちごとうずらの卵を送るから」

「おう!楽しみにしている」

「それじゃ、またな」

「よしくん、バイバイ」

「彩夏ちゃん、バイバイ。広也もまたね」

 義斗と別れて、いちご園の最寄り駅に向かう。途中の畑のあぜ道に花の変わったカントウタンポポが咲いていたから、作業中の畑の所有者に許可を得て採取させてもらった。

 畑の所有者の方から「雑草なんていくらでも抜いてくれ!」と言われたので付近のカントウタンポポとオオバコを全て持ち帰らせてもらうことにした。

 抜き終えて所有者の方にお礼を伝えると「雑草を取り除いてくれるなんてありがたい」と感謝されたけど、マニアの間では数千円の価値があるんですよ?げへへ。


 帰宅して、保育園から帰ってきた愛美と朝輝に、いちご狩りに行ったのを「ズルい」と言ってほっぺを膨らませたけど、近い内にたけのこ掘りに行くと伝えたら機嫌が直り、俺の栽培中のいちごを一緒に収穫しようと言うと上機嫌になった。

 そして、いちご狩りに行ったはずなのにお土産がビワなのに混乱したのか、首を傾げて不思議そうにしていたのに笑ってしまった。

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