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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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ダブルデート

「山菜の催し物に誘ってくれるなんて珍しいな。笹嶋さんとふたりだけのデートでも良かったろうに」

「山菜の種類について広也は詳しいだろ?仮に山菜弁当を販売するとしたら何の種類がいいかと思ってさ」

「なるほどな。ただ、一般販売される種類はほぼ限定されてるから、それ以外は伝手(つて)を作る必要あるぞ」

「広也は無理か?」

「俺は趣味の範囲だから無理。ま、春採りしいたけなら原木栽培してるから可能だけど」

「そうか」

 週末土曜日。今日は俺達と陽翔達とのダブルデートで山菜の催し物会場に行くことに。俺達と笹嶋さんは最寄り駅が同じだから、一緒に会場近くの最寄り駅に行って陽翔と合流。そこからバスに少しの区間乗車して会場へ。


「やっぱ山菜と言えば天ぷらだよな」

 雪華「ねー」

 笹嶋「揚げたてだからサクサクで美味しい」

 俺達は主催者側が用意してくれた飲食スぺースにて山菜を堪能中。

「それで陽翔、閃きはあったか?」

「ああ。山菜で手軽に買えるのは、ふきのとう・たらの芽・山うど位だろ?こんなに豊富だとは思わなかった。しかも広也が選ぶのは聞いた事すらない植物の名前だし」

「俺のチョイスはマニアックだからな、知らなくて当然。この会場にあるのが珍しかったんだよ」

「なるほどな」


「ところで春といえば、たけのこも魅力だろ?弁当にしやすいんじゃないか?」

「まあな」

「陽翔は、たけのこにも様々な種類があるのは知っているか?」

 笹嶋「そんなにあるの?」

「おう!まずは孟宗竹(もうそうちく)。たけのこで一番見かけるのはコレだな」

 陽翔「これは知ってる。たけのこ掘りでも有名だしな」

「だな。次は淡竹(はちく)。これは孟宗竹の収穫が終わってから収穫される種類になるな」

 笹嶋「へえ」

「山菜の分野として有名な根曲がり竹。時期的に収穫はまだ先だからこの会場には無いのが残念だけどな。細長いたけのこで香りがいいって有名なんだ」

 陽翔「香り、か」

「まだまだあるぜ!次は寒山竹(かんざんちく)。たけのこの収穫時期は7月〜8月だから、他店が販売しない時期に販売出来るぞ。しかも孟宗竹より味の評価は高いんだ」

「「へー」」

「最後に四方竹(しほうちく)。これは10月頃に収穫するたけのこで見た目は根曲がり竹に似ているな」

「「……」」

「どうだ?上手く仕入れ先を見つける事が出来れば約半年間たけのこ弁当が提供出来るぜ?」

 雪華「ちょっと、ひろ君!マニアックすぎるから、ふたり共呆れて言葉も出ないわよ!」

「あれ〜?」

 ふたりには呆れられてしまったが、他店と差別化するならマニアックな要素も必要だと思うんだよね。それに俺もまだ知らない、知る人ぞ知る種類もあるかもしれないし。あ、真竹(まだけ)を紹介しなかったのは陽翔も知っていると判断したからだ。有名だしね。


 笹嶋「でもさ、たけのこの水煮なら年間通して販売されてるよ?」

 陽翔「だね。ただ、知らない竹を使用しているたけのこ弁当なら興味を引くのが可能だよ」

 笹嶋「確かに。一理あるかも」

「だからさ、今度取り寄せてみるから一緒に食べてみようよ」

「うん。ご飯デートだね」

 おっと?甘い空間が出来たぞ?陽翔達の愛も順調そうだ。


 全員最後に山菜そばを食べたら会場を後にする。お土産コーナーには残念ながら生の山菜の販売は無かったけど、漬物とかの加工品はあったから数点購入しておいた。


「陽翔、この後の予定はどうなってんだ?」

「みんな時間がまだ大丈夫なら、近くの商業施設を冷やかしに行かない?」

 全員賛成って事で商業施設にお邪魔することに。


「へー。映画館も併設されてるんだ。笹嶋さんは陽翔とデートの時に映画を見たりするの?」

「数回あるよ。アクション物だけどね」

 雪華「なるほどね」

「雪華ちゃん達は?映画デートよりアウトドアデートな印象だけど」

 雪華「映画館デートはしないよ。映画よりポップコーンのニオイが気になって集中出来ないもん」

 笹嶋「あはは」

 すみませんね。俺の嫁さんてば映画より食い意地が(まさ)ってるもんで。


 陽翔「折角の機会だし、春物の衣料買ってあげるのに」

 笹嶋「気持ちは嬉しいけど、ファッションにはあまり興味無いからなあ。そうだ!今度、釣り倶楽部の人達と潮干狩りに行くから釣り用の長靴買ってよ」

「え?あ、うん、いいけど、この施設に釣り具屋無いよ」

「今度、ご飯デートでこっちに来るでしょ?その時に釣り具屋さんに連れて行くからさ」

「わかった」

「婚約したら悩殺下着を選んでくれる?」

「モチロンデス!楽しみにします」

「雪華ちゃん達みたいに、なる早でお願いね」

「早く迎えに行けるように頑張るよ」


 陽翔「なあ、広也。釣り用の長靴っていくら位なんだ?」

「どうしたよ、突然」

「佳奈ちゃんに衣料品買ってあげるって伝えたら、今度潮干狩りに行くから釣り用の長靴を買って欲しいって言われてさ」

「あ〜、なるほどね。レディースなら5千円以下で買えるよ。今度、他にも行く人達と品物を見に行くから笹嶋さんが気に入った商品の値段をメッセージで送るよ」

「わりぃな、頼むよ」

 商業施設をブラブラしながら時間は過ぎていき、施設内にある喫茶店でひと休みしたら解散のお時間となりました。

 全員で山菜の催し物のあった最寄り駅に行き、ここで陽翔とは別れて俺達も自宅近くの最寄り駅へと向かう。電車内の話題は春休みに行く釣りのことだったよ、なんだかごめんな陽翔。


「わざわざいいのに」

「往復の交通費は陽翔から貰ってるから、お礼は陽翔に言ってあげて」

 最寄り駅に到着すると薄暗くなっていたから、笹嶋さんを自宅まで送る。今日は親御さんの駅までのお迎えが無いみたいだからね。


「悪かったな」

「ううん。こうして外で長くいるのは、家とは別の気分だからさ」

「ありがとな」

 笹嶋さんを無事に家まで送り届けた俺達はバスに乗り、家路についた。

 気心が知れた者同士のダブルデートはやっぱり楽しいと改めて思ったよ。

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