表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

416/447

推薦入試日のサゴシ釣り

 今日は木曜日。学校では中学生による推薦入試日。どうせなら明日の金曜にして土日と繋げて三連休が良かったなと感じているのは俺だけかな?今年が臨時休校になっただけ、だけどさ。


「今日の釣りはいつもの防波堤の構造と異なり、反対側に高さのある段差がありません。なので、両側に海水面があるので人との接触や足元にはいつも以上に注意して下さい!」

「「「「「はい!」」」」」

「では、始めましょう!仕掛けのルアーはあそこの岩場を狙って投入して下さい」

 中学生が推薦入試を頑張っている中、俺達釣り倶楽部はサゴシ(サワラ)釣りに来ている。今回は幅は広いけど両側が海に面している防波堤だから、海に落下しないように注意が必要。


「烏野さんゴメン。その距離だと水深のあるエリアまで届かないから、桃瀬さんと一緒に胴突仕掛けにするか、サヨリ釣りに変更しない?」

 烏野「遠投苦手でごめんなさい」

「謝らないで!苦手なのは誰にでもあるんだからさ。ただ、別の釣りをするだけ」

「はい!」

「で、実は海面付近を多数泳いでいるのがサヨリだからサヨリ釣りも可能だけどどうする?」

「では、サヨリに変更します」

 実は俺もサヨリ釣りをしている。サヨリが目視で確認出来ているのに釣らない選択は無いぜ!ただ、小規模な群れだから皆にはやらせていない。


 雪華「サヨリ好調だったね」

「だな!ただ、一匹ずつ食べられる家族全員分までは無理だったけどな」

「渡す予定あるの?」

「サゴシが釣れなかった人には渡そうかなと考えている」

「なるほどね」

 この時期のサヨリは(かんぬき)と呼ばれる大型個体で、これをある程度釣れたのはデカい。


 桃瀬「これがサワラなんだ。切り身しか見たこと無いから新鮮」

「あ!締めたとは言っても歯は鋭いから気をつけて!」

「わわわ」

 サヨリの群れが目視で確認出来なくなったので、俺はサゴシ釣りに変更して烏野さんは引き続きサヨリを狙っている。そんな中、俺が釣り上げたサゴシに桃瀬さんが興味津々なのはいいけど鋭い歯には注意が必要。締めたから噛まれる心配は無いけど、切り傷程度のケガはする可能性があるからな。


 鳳来「ふう。今日の晩ご飯は塩焼きね!」

「確か鳳来さんも調理用バーナー買ったよね?」

「うん」

「なら、刺身の炙りにするといいよ」

「え?」

「サワラはすぐに鮮度落ちするから刺身で食べる機会は少ないんだ。しかも、この時期は身と皮の間に脂があって美味さが倍増!焼き魚も最高だけど、炙った刺身はごはんがいつも以上に進むのは間違いなしだぜ?」

「ゴクリ」

 玉網に入れて釣り上げた鳳来さんのサゴシを締めつつ、オススメの食べ方を紹介する。塩焼きはいつでも食べられるけど、釣りたて新鮮なんだから別の食べ方をしないとな!


 明槻「うー。言われてたとはいえ、ロストするルアーが多いよ」

 鳳来「本当にね。釣れる時期にも積極的にやらない理由がわかったわ。安いルアーだけど、勿体ない精神が働くとダメね」

 サゴシはその鋭い歯で簡単に釣り糸とかを切ってしまうから、ルアーは安物を使いたいけど興味を持たれなければ釣れない。ルアーの購入費という金銭的負担もあるから積極的にサゴシ釣りには誘えないんだよねー。


 笹嶋「良かった釣れたー。明海ちゃん、確保したよー」

 桃瀬「ありがとう、かなぁ」

 笹嶋「内宮君、悪いけどルアーを温存したいからサゴシ釣りは終わるね」

「了解だ!それなら、遅いけどお昼ごはんにしたら?今食べないと帰る時間になるからさ」

「そうする」

 平日の日中で釣り人は俺達以外いないから、他人に警戒する必要は無いだろう。なので、少し戻ればある段差のある場所で食べてもらう。


「それじゃあ、この後にバイトの人もいるから終わりにしようか」

「「「「「はーい」」」」」


「全員釣果があって良かったね」

「だな。サゴシは防波堤で釣るには遅い時期だけど、無事に釣れて良かったよ。以降は船釣りじゃないと無理だからな」

「月末の釣り倶楽部のターゲットはどうするの?」

「釣果情報を元に考えないとな」

 そんな会話を雪華としながら後片付けをする。


「笹嶋さんと桃瀬さん、また明日学校で」

「「うん」」

「桃瀬さんはサワラを捌くときは歯に気をつけるように親に言ってね?笹嶋さん悪いけどフォロー頼むよ」

「まかせて」

 最寄り駅へと帰ってきた俺達は笹嶋さんと桃瀬さんと別れる。今日は桃瀬さんの父親が駅まで迎えに来てくれるみたいで待ち合わせ場所へと向かっていった。残った俺達もバス停へと向かい、それぞれ帰路につく。


「教師としては呆れるけど、個人としては嬉しい複雑な心境なんですけどね」

「推薦入試の臨時休校で、防波堤から狙える最後の機会だったんですから仕方無いですよ」

「ま、職員室から抜け出した私も同罪ですか」

 雪華「あはは」

 時代劇なら「お代官様とは一蓮托生でございます」と言ってお互いゲスな笑いをする場面だろうな。

「釣り上げてすぐに締めて保冷もバッチリですから刺身の炙りでお召し上がり下さい」

「明日が休みじゃないのが悔やまれます」

「では、長居はマズイので失礼しますね。また明日」

 雪華「先生、また明日」

「はい、また明日」

 蔵持先生にサゴシを献上したら今度こそ自宅へと向かう。鳳来さんは姉御先生に渡すみたいだけどね。


 俺と烏野さんが釣ったサヨリは合わせた数を皆で分配したし、桃瀬さんが釣ったメジナとカサゴは1匹ずつだったので持ち帰ってもらった。ま、桃瀬さんは釣りに集中しないで俺達とお喋りする時間が多かったけど楽しそうだったから良かったんじゃないかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ