釣り倶楽部の予定
「内宮!釣り倶楽部全員参加の釣りがしたいけど、可能かしら?」
「どしたよ、突然」
雪華と一緒に登校して、席に着いたら鳳来さんが話しかけてきた。
「今年のカレンダーの曜日の関係で、学年末テストの週間が始まるのは来週でしょ?」
「そだね。来週がテスト前期間で再来週がテスト期間だね」
「その後に中学生による高校入試があるわよね?」
「あるね」
「入試のある2日間で釣りに行くのはどうかしら?」
「俺はいいけど。ターゲットは微妙だから釣れなくても文句言わないでよ?」
「もちろんよ!それと、バイトは学校がある時と同じで夕方からのシフトだし」
「なら、推薦入試の時にも行く?」
「え?」
「去年の推薦入試は授業があったけど、今年は3年の進学クラス以外は諸事情により休校となっているだろ?その日は俺と雪華は釣りに行くぞ?」
「な、なんですって?」
「釣りの狙いの魚はサワラの若魚。釣れるかどうかの一発勝負だけど行くなら連れて行くよ」
「大至急、全員に確認するわ!待っててね」
そう言って離れていってしまった。今日行く訳じゃないんだから焦る必要無いのに。登校する時間はバラバラなのでHR前には結論は出なかった。
昼休憩の時の食事の話題は釣りになった。
鳳来「サワラ釣りは全員参加が決定したわよ!それと、ゲストもいいかしら?」
桃瀬「内宮君、サワラ釣りに一緒に行ってもいいかな?」
「もちろんだよ!ライフジャケットは俺のを貸すから」
「ありがとう!今月下旬からは桃農園の摘蕾作業が始まるから遊びに行けるのも少なくなるからさ」
「冬剪定はいいの?」
「恥ずかしい話、まだ見極め出来ないから任せてもらえてないから大丈夫」
「剪定は難しいもんね。摘蕾作業は義斗も呼ぶの?」
「その予定。両親とかも義斗君の仕事ぶりを評価していて、気があるなら恋人になりなさいと言ってくれてる」
「良かったじゃん」
「うん!恋人になった報告をするつもり」
義斗は婿入り可能な三男なのも評価ポイントなんだろうな。さて、サワラ釣りの話題に戻りますかね。
烏野「サワラ釣りはルアーなんですね」
「餌釣りも出来るけど、その場合は青イソメやエビでは無いからルアーが楽なんだ」
「砂浜の時のような遠投が必要なんですよね」
「そうだね。烏野さんは遠投は苦手だから難しければ、いつもの胴突仕掛けで足元の岩場を狙っててもいいしさ。もちろん、サワラが釣れた場合は渡すから安心して。ま、全員が釣れるかどうか不明なんだけどね」
「ありがとうございます」
鳳来「サワラって西京漬けとかで売られているあのサワラなのよね?」
「そだね。ちなみにサワラもブリとかと同じで体長で名前が変わる魚でさ、サゴシって呼ばれるサイズなんだけどサワラで平気だよ」
鳳来「味はどうなの?」
「今の時期は脂がノッて最高なんだよ!実は今年は初夏の防波堤付近に良く来る季節にも予定してるけど、その頃は脂は少ないけどね」
笹嶋「去年はやらなかった理由はあるの?」
「まず、遠投の釣りに慣れてないのと引きの強さに驚いて事故があると困るからね」
鳳来「確かに。夏休み中にやれる事が増えたもんね」
そんな会話で昼休憩は終わり。釣り当日までにルアーを見に釣り具屋に行くのも決まった。俺も羽化用のサシと赤虫を買いたかったから、丁度いいな。
「今月バレンタインあるのに、お金大丈夫なのかな?」
「友チョコなんだし、大丈夫じゃない?」
「美夜子ちゃんは忘れる可能性あるかも、釣りで頭がいっぱいになって」
「それは無いと信じたいな、彼氏もいるんだから」
「だよねー」
「ところで今年の雪華のチョコは?」
「ちょっとお高めなのを取り寄せしたから楽しみにしてて」
「はいよ」
そんな会話をしつつ、最寄りのバス停から帰宅する。
今月はバレンタインデーもあるんだけど、その前に臨時休校となった日に釣りが開催されることになった。サワラ釣りには行きたいと思ってたし、都合が良いぜ!




