わかさぎ釣りの翌日
「モツゴはこのコンテナボックスで飼育するんだ」
「おう。強健種だから、水槽で大切に飼育する必要はありません」
「他との格差がヒドイ」
「でも、一応は春の産卵期には繁殖出来るような環境なんだぜ?」
わかさぎ釣り翌日の日曜の朝食後から、モツゴ飼育の為の作業をしている。飼育部屋とは違い、庭の片隅で飼育するから外での水仕事は寒いっす。雪華も「手伝おうか?」と言ってくれたけど断った。女の子は体を冷やしてはいけません。
「よし!これで、午後から水合わせすれば大丈夫だな。バイト先に行こうぜ」
「うん」
雪華は外出着では無いので一旦部屋に戻って着替えてもらう。俺も温水で手洗いしてから着替えて玄関を出る。
「「おはようございまーす」」
鳳来「おはよー。昨日はお疲れ様」
「遊びに行ったのにお疲れ様は変じゃない?」
「あはは。確かに」
「ところで、ワカサギは食べたの?」
「ううん。今日、天ぷらにするみたい。内宮は食べたの?」
「俺達も今日の晩飯だよ」
「へー。ところで、次の釣りはいつにする?」
「バイト代が入ってからのほうがいいんじゃない?交通費を含めたら遊園地で遊んだ以上の出費だったしさ」
笹嶋さんはバイトしていないみたいだし、参加は嬉しいけど金銭面が心配。陽翔とのデートもあるだろうし。
「確かにねー。でも、うちは大丈夫だから誘ってくれても平気だから」
「わかった。防波堤釣りは交通費だけとはいえ、大丈夫なの?デートの他にも女の人は色々と出費があるのは知ってるし」
「その辺は上手くやり繰りしてるよ」
烏野「おはようございます」
「「おはよう」」
俺と鳳来さんが会話していると、烏野さんが事務所に入ってきた。そして、着替えの為に更衣室に行くと入れ替わりで雪華が出て来たので俺は帰る事にする。
彩夏「おにいちゃん。お昼食べたら遊んで?」
「いいけど、友達とは遊ばないの?」
「うん。出かけていていないんだ」
「おし、それなら一緒に遊んであげる。外に遊びに行くか?」
「寒いから家でゲームしよ?新作のソフトやりたい」
「わかった。ただし、おやつの時間までな?お兄ちゃん、庭でやる事があるから」
「うん!」
彩夏と一緒にゲームをするのは久しぶりだな。愛美と朝輝も一緒に出来るボードゲームとかならやってるけど。
「こっちに行くの?」
「攻略情報によると、その上の扉に入るみたいだな。この後の攻略に必要な重要アイテムがあるらしい」
「わかった」
「ただ、お宝を護る敵と戦うみたいだから回復してから入るんだぞ」
「うん」
プレイしているのは彩夏で、俺はスマホの攻略サイトを見ながらの指示出し。俺がいない時にも彩夏は独りでプレイしていたみたいだけど、自力では無理だったみたい。たまに初見殺しがあるもんな、絵柄は可愛いのにえげつないぜ!
「やったー!ようやくクリアした」
「だけど、まだまだ先は長いみたいだな。お兄ちゃんは作業があるからまた今度な」
「わかった。それじゃセーブしてっと」
「難しいゲームだから、またお兄ちゃんがサポートしてあげるからな。いない時は別のゲームをしてなね」
「うん!続きが楽しみ」
自力では詰んでたからか楽しそうで良かった。ただ、この後に難所があるみたいで、もしかしたら一時的に俺がやる可能性もあるから彩夏が寝た後に予習しとくかな。
愛美「おこのみやき?」
朝輝「ホットケーキだよ」
「お好み焼きやホットケーキじゃないよ。これは天ぷら衣で、今日の晩ご飯は天ぷら」
「「ざんねーん」」
モツゴの水合わせも終わり、飼育容器に移し終えたら晩飯の天ぷらの準備をする。天ぷら衣作りをしていると愛美と朝輝が予想を言ってきた。ま、生地作りは似ているからな。
「近い将来、こんな光景もあるのかな?」
「どしたよ突然」
「結婚して共働きでさ、仕事終わりに天ぷらを食べる光景」
「その光景は休みの日だな。油を使った料理は仕事終わりは面倒です」
「確かにね」
雪華のバイトが終わり、今は俺と雪華の天ぷらを揚げている。俺達以外はすでに晩飯を終えているからな。
「さ、野菜もワカサギも揚げ終わったから食べようぜ」
「うん!」
やっぱ揚げ物は揚げたてが最高だな!と感じながら食べすすめていく。
「あたしの為に揚げてくれてありがとね」
「みんなの分と一緒に揚げれば楽だけど、今回は自分達で釣ったワカサギだからな。揚げたてを食べたいので特別です」
食べ終えたら雪華は食器を洗い、俺は油の処理をしてから風呂の時間まで雪華の部屋でライブ配信の動画を見て過ごす。
今日は珍しく愛美が風呂と寝るのを一緒にしたいと言ってきたので、雪華との就寝前の時間は無いから動画を見つつもイチャイチャしといたよ。




