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銀髪幼馴染との同居生活がすんごく楽しい  作者: 遍羅


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始業式

「今日から学校かあ」

「ま、すぐにある連休はわかさぎ釣りに行くから楽しみだけどな」

「一泊出来れば楽なんだけどね」

「俺達以外許可されなかったから仕方無いよ」

「だよねー」

 冬休みも終わり、今日から学校だ。姉御先生の話で彩夏が心配だけど、登校時間が近いから一緒には行けないのが少しだけ不安。


「わかさぎ以外の魚が釣れたらどうするの?」

「食べられない魚は生息していないから一緒に食べちゃえばいいよ。ただ、小型魚の一部は飼育すっかもだけど」

「何匹釣れるかな〜?」

「最低100匹は釣りたいよな」

 そんな会話をバス内でしながら校門から昇降口へ向かっていると、3年の先輩で少しピリピリしている雰囲気を出している人がいるので避けるように雪華を誘導しておく。今日は始業式だけなんだから、そんな雰囲気を醸し出すのはヤメてちょうだい。


「内宮君、ちょっといいかしら」

 始業式も終わり、放課後に珍しく下津木さんが話しかけて来た。

「ん?旅行のお土産はこの後渡すから安心して」

「いえ。お土産の話では無くてですね。誰にでも出来る簡単な護身術ってありますか?」

「コツは必要だけどあるよ。どうかしたの?」

「実は冬休みのイべントで腕を掴まれまして、初めてのことで恐怖を覚えたんです。幸い警備の方が近くにいたので何事も無かったのですが」

「なるほど。厳さんちょっといいか?」

 厳さん「どした?」

「掴まれたのってどの辺?」

「手首の上あたりですわ」

「こんな感じ?」

「はい」

 厳さん「待て内宮。技をかけるとか言い出さないよな?」

「そうだけど」

「「そうだけど」じゃねーんだよ!一体何をするつもりだ!」

「下津木さんに軽く見本を、だな」

「その見本も痛いんだよ」

「今は流れを見て貰うだけだから、痛くないよ」

「本当だな?信用すっからな?」

「大丈夫だって。 で、この後の動きなんだけど……」

 相手の手首を掴む必要があることなどを解説しがらゆっくりとした動きで厳さんを床に倒れさせる。

「こんな感じだね。これを早くすれば逃げる隙や助けを求める事が出来るよ」

 下津木「なるほど。相手の手首を掴むのは必要なんですか?」

「怖いとは思うけど必要なんだ」

「うーん」


 厳さんを立ち上がらせて俺と下津木さんがそんな会話をしていると。

「はん。そんなんで倒れるわけねーだろ」

 と他クラスの男子が笑いながら言ってきた。この男子の友人と思われるクラスメイトの男子が「おい、バカ、ヤメとけ」と言っているが俺は笑顔で「体験する?」と言うのだった。


「さっきのを早くするとどうなるか、見ててね」

 下津木「はい」

 厳さんの時とは違い、机を移動させて貰ってスぺースを作る。そんな事をすれば当然、野次馬が発生するんだけどね。


「じゃあ、腕を掴んで貰える?」

「握力には自信があるんだ、オラよ!」

 掴んで貰ったので「いっくよー」と明るい声を出して厳さんにやったのと同じ動きの護身術を俺本来の早さで披露する。その後、折角なので関節をキュッとしてあげると「いだいよママー」と叫んだので解放してあげた。


「こんな感じのなら、今度教えてあげるよ」

「よろしくお願いします!」

 今度、下津木さんに教えるのが決まった。

 後日、鳳来さんによる情報だとこの日以降名前も知らない他クラスの男子はマザコンと呼ばれるようになったらしい。


「最近、護身術を教室以外でする事があるね」

「だな。俺としては教室とは違う人達と出来るからありがたいよ」

 同じ練習相手ばかりだとクセとか知っているから新鮮さが無いし、他の教室との交流も少ないからなあ。雪華は入室してないけど、俺が教えているからお互い手の内は知り尽くしてるし。

「あたしもウズウズしてきちゃった」

「今日はジムの畳部屋は空いてないし、この後はバイトなんだからダメ」

「残念だけど仕方無いか」

「さ、昼飯を食べて気持ちを切り替えていこうぜ!」

「そうだね」


「はー。テレビの影響ってスゴイね」

 バイト終わりの帰路で雪華が少しお疲れモードで言ってくる。

「何かあったの?」

「ひろ君がいつも見ているのとは違う別の夕方の番組でケーキの話題があったらしくてね、食べたくなった人達が買いに来たのよ」

「へー。あの洋菓子店以外だとスーパーかコンビニスイーツだけだもんな、この辺は」

「でしょ。味はみんな知っているから買いやすいしね」

「確かにな。お疲れ様でした」

「頭をナデナデして」

「仰せのままに」

 雪華の頭を軽く撫でるとふんわりと甘い、いいニオイがする。疲れた雪華には悪いけど、俺は気分良く自宅へと戻るのであった。



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