6日
「おにいちゃん。玉ねぎを切ってどうするの?」
「炒めるんだよ。今晩はカレーだからね」
「やったー」
朝食が終わったのに玉ねぎを刻みはじめた俺に彩夏が質問してきた。朝から仕込めば夜には美味しいカレーが出来上がりってね!
さて、今日は6日。学生組は明日まで冬休みだけど、父さんは仕事だし双子も保育園に登園だ。朝輝は彼女にお土産を持って行こうとしたけど「お迎えの時に渡そうね」って事になっている。「他の子に頂戴を言われたり失くしたりしたら嫌でしょ?」と言って説得したのでグズらなかった。聞き分けが良くて助かるぜ!
「お姉ちゃんのバイト先から帰ってきたら、あやちゃんの友達にお土産を渡しに行くからね」
「はーい」
「お昼のご飯の時間になるから、お土産を渡すだけ。遊ぶ場合はご飯を食べた後でね」
「うん」
「それじゃあ行ってくるから待っててね」
「いってらっしゃーい」
「「おはようございまーす」」
「おはよう」
「姉御先生、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」
「あけましておめでとう。今年もよろしく」
俺の後に雪華も姉御先生と新年の挨拶をしたら旅行のお土産を渡す。
「この漬物は去年も貰ったけど美味しかったのを覚えてるよ」
「通販が無いのが残念と言ってたので、多めに買ってきました。賞味期限も長いですしね」
「ははは。ありがとう」
「それと、これは奏汰君に。音の鳴る積み木です」
「ありがとな。ただ、最近は投げるから困るんだよ」
「見た目は木材ですが、実際には柔らかい素材で出来てますから被害は無いと思いますよ」
「そうなのか?いや、助かるよ」
「経験者ですから」
雪華は着替えに向かい、旅行先の話を姉御先生としていると明槻さんと厳さんの義姉の花穂さんが入ってきたので新年の挨拶をしたら事務所を出る。花穂さんには厳さんにお土産を渡しておくから食べて欲しいと伝えておいた。
その後、スーパーで待ち合わせしていた厳さんと昌史に新年の挨拶とお土産を渡す。
昌史「悪いな。俺は旅行に行って無いのに」
「気にすんなって。今後、義妹ちゃんと旅行に行ったら買ってきてくれよ」
「ああ。そうする」
厳さん「俺は春休みに義姉ちゃんと旅行に行くから買ってくるよ」
昌史「おお!」
「家族旅行?それとも、ふたりだけ?」
厳さん「家族旅行」
「なーんだ」
昌史「ガッカリだぜ」
厳さん「何を期待してたんだよ!」
「ご想像におまかせします」
「くそう!」
昌史と一緒に笑ってからお互い「学校で」と言ってサヨナラをする。
「あやかちゃん、あそべないの?」
帰宅した俺は準備していた彩夏と一緒にお土産を渡しに行く。お昼ご飯が近いのに遊びに誘われて俺を見上げるので「お昼ご飯を食べてからならいいよ」と彩夏に伝えると食べ終わったら遊ぶ約束をしてたよ。他の友達は宿題が終わって無いとか親戚が来るから家に居ないとダメとかで一緒に遊ぶのは無理だったから少し残念そう。
「おじょうさまにも買ってきたけど、お家を知らないんだよね」
「それなら、学校に持って行くのはダメだから、ウチに取りに来て欲しいって伝えてみなよ」
「うん!そうする」
彩夏の友達全員にお土産を配り終えた帰り、あの個性的なお嬢様にもお土産を買ったみたいだ。ただ、自宅を知らないみたいなので始業式に学校で伝えればいい事だろう。母さんならクラスメッセージで連絡出来るだろうけど、個別では無く全体だから無理だしな。
「お土産配りお疲れ様」
「ははは。ありがと」
「午後も配りに行くの?」
「うん。真広を含めて何人かいるよ」
今日の昼飯はネギトロ丼。実はスーパーで厳さんと昌史と会った時に軽く回ったら、タイムセールでお安くなってたから買ったんだよね。お昼は俺と母さんと彩夏の三人だけだし、晩飯はカレーだからお米を追加で研ぐ必要あるしさ。
さて、烏野さんと鳳来さんは明日会えるから笹嶋さんと桃瀬さんに会いに行き、まずは新年の挨拶をしてからお土産を渡す。
笹嶋「始業式の日でいいのに」
「こうして会えない人が何人かいるんだよ。渡せば荷物は減るけど、本来は持っていくのはよろしく無いだろ?」
桃瀬「確かにね〜」
「今年も去年と同じ場所だけど、別のにしたから家族で食べてね」
「「ありがとう」」
桃瀬「今年も猪肉を食べに行ったの?」
「今年は去年工事中だったレジャー施設に行ったんだよ。ただ、プール施設は年齢制限や身長制限で一番下の双子が遊べないから行かなかったけどな」
笹嶋「そうなんだ」
桃瀬「あたしらは楽しめるの?」
「ウォータースライダーは入場料とは別料金だけど高低差と距離があるから楽しめるかな?」
「「へえ〜」」
いつか皆で行ってみたいね、なんて話で盛り上がりバスが来たので「また学校で」と別れて乗車する。バスの車内でふと、皆でとは内宮班でなのかデートでなのかどちらなのかと考えてしまった。だって、親戚が恋人なんだもん。
「はい。お土産ね」
「旅行に行くようになったんだ」
「多人数の場合、送迎バスが自宅近くまで来てくれる旅館なんだよ」
「へー。これは俺からのお土産な」
「父さんの実家との合同旅行だったんだよな」
「うん。母さんは実家に帰省したけど」
「真広、よ〜く覚えとけ?義実家というのは気疲れするものらしいから注意しろよ!」
「広也んとこも?」
「俺のとこは特殊。母さんにとっては娘同然だからな」
「ふ〜ん」
最後に真広とお土産の交換をして帰宅する。飼育部屋で夕方の餌やりとかをしてたら雪華から完売したから閉店すると連絡が来たので迎えに行く。
カレーの魔力で食欲が爆増した雪華を見ながら俺も一緒に食べるのであった。就寝前のキスはお互いカレー味だったよ。




