31日
「午前中にやる作業は年末年始とか関係無いもんね」
「だな」
俺と雪華は朝食後に飼育部屋にいる。飼育している生き物や植物には年末年始なんて無いからな。きちんと管理してあげないとね。
「結局、飼育部屋でキュウリも育てる事になっちゃったね」
「雪華がキュウリの味噌汁が好きだからな。ま、ここら辺は部屋の設計上デッドスぺースだから問題無いよ」
「でも、最初は飼育用品のストック置き場だったじゃん。それに、わざわざ植物育成用のライトまで取り付けてあるし」
「気にするなって。植物育成用のライトはコレ以外にも使っているし、この部屋は完全に自家発電の電気使用だから電気代を気にする必要も無いからな」
「ありがとね、ひろ君」
「おうよ。叶えられるワガママなら、いつでも歓迎だ!」
「んもう。大好き」
室内には俺達だけ、というのもあって首に腕を回してのキスをしてくれるので、それならばと俺は軽くおムネ様をサワサワと触らせてもらう。キスを終えた雪華から「んもう。えっち」と抗議を受けるも若干嬉しそうだ。
雪華とのイチャラブを終えて飼育部屋を出てリビングに行くと彩夏が勉強をしていた。
「あやちゃんの宿題は終わるのかな?」
「うん。これでおしまいだよ」
そう言って漢字ドリルを見せてくれる。ぺラぺラとめくって確認するけど大丈夫みたいだな。
「明日からのお正月は宿題はしなくて大丈夫みたいだな。終わらせてエライぞ」
そう言って頭を撫でてあげると「えへへ」と笑って嬉しそうだ。
「タラバ(ガニ)はいつ食べるの?」
「明日の晩飯だよ」
解凍する為に冷凍室から生ズワイガニとエビを取り出していると昼飯の準備を手伝ってくれている雪華から質問された。
「これは今晩の年越しそばの天ぷらの具材だからさ」
「カニの天ぷらなんて贅沢だね」
「だよなー。カニとエビ両方あるなんてな。ただし!1本ずつだからな」
「わかってますって。お好み焼きの生地出来たよ」
「よし!次はホットケーキの生地を頼むよ。俺は山芋をすりおろすから」
「はーい。今日は焼きそばは無いんだね」
「昨日も食べたし、夜はそばだろ?だから無いんだよ。その代わり、妹弟の希望でホットケーキを作るってわけよ」
「それじゃあ、ひっくり返すのはあやちゃんお願いね」
「まかせて!」
彩夏も来年4年生になる。年に数回、調理実習が授業であるみたいなので出来る範囲の事はやらせる方針にするみたいだ。ま、学年としてピーラーを含めた刃物類の使用は許可されていないし、調理室はIHクッキングヒーターみたいだけど、やけどには注意が必要だから男子の悪ふざけが心配だ。でも、一番の心配はお泊まり学習があることだよ!俺みたいにスマホの所持が認められていないから、直接の連絡手段が無くて俺は不安だらけ。幼稚園や保育園のお泊まり会とは違うんですよ!
「おにいちゃん?やけたよ?」
「おお、ありがとう。ソースとマヨネーズ、それとかつお節と青のりのトッピングをお願いしまーす」
「はーい」
彩夏の学校行事について考えていたら完成したようだ。
愛美「おねえちゃん、おいしー」
「ホットケーキもやるからね」
朝輝「わーい」
「あやちゃん、お母さんが代わるから食べなさい。ホットケーキの時には代わるから」
「はーい」
◇◇◇
「今年も終わりだね」
「来年はいよいよ最終学年か、長いようで短かったな」
「ねー」
ワイワイと賑やかな昼飯と豪勢な年越しそばを食べ終えて、現在は雪華の部屋のテレビでライブ動画を見ている。内容はRPGのRTAで、ダンジョンの推奨レべルよりも当然低いレべルだから苦戦していて敵グループが出現するたびに「くあー!エンカウトが多くてしんどい」と叫んでいる。ま、コメント欄が盛り上がっていてそれを読むのも楽しいんだけどね。
「明日はどこか出かけるの?」
「天気は晴れになるみたいだけど、出かける予定は無いよ。去年は新年の挨拶に出かけたけど、両家ともに旅行に行っているしね。向こうが帰れば俺達が旅行だから新年の挨拶は当分先になるし、雪華もバイトだから挨拶に関する心配もしなくて平気だから」
「うん。なら、明日は何するの?」
「妹弟達とゲームする予定だけど出かけたり、やりたい事があれば言って欲しい。ただ、2日は翌日からの旅行に備えて家にいたいからよろしくな」
「sain sen。考えてみるね」
RTA配信者は0時になっても相変わらず攻略を続けている。俺達が寝たのはそれから約1時間後でエンディングが流れ終わった後になる。この配信者さんは、次の作品を引き続きプレイするみたいだ。
俺と雪華は眠いので寝ます。おやすみなさい。




