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婚約者を交換ですか?いいですよ。ただし返品はできませんので悪しからず……  作者: ゆずこしょう
建国祭。

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何かをするなら計画的に~ヘルメント視点~

「ロキ!早くしないと騎士団が来てしまうから急ぎなさい!」


「承知いたしました。奥様」


少し離れたところで、僕のことを見続けているメルティとオスト。


折角のメルティの晴れ舞台。


ドレス姿は見れないかと思っていたが、見れてよかった。


まぁ、こんな反乱じみたことがなかったら、さらに良かったのだが…


取りあえずガイア王妃と国王陛下のことは僕が連れて行くから安心してほしいと、目で合図を送ると二人ともわかったようで何もせず、行動の一部始終を見ていた。


ガイア王妃もどうやら僕がヘルメントだと気づいたようだ。


小さく息を吐き出して気持ちを落ち着けている。


僕は2人に目配せをしたあと、その場を後にした。


「行くわよ!ロキ!」


「奥様には、地下牢なんて行かせられません。


場所は何となくわかりますし、ここは僕に任せてください。」


それでなくてもドスドスと足音を鳴らしながら歩くのだ。


誰が来たかすぐにわかってしまうし、あれだけ動きが鈍いと捕まるのも時間の問題だろう。


「そ、そう?分かったわ。


私は先にエリス達のところへ戻っているから、あなたはあとから来てちょうだい。


わかった?必ずよ!!」


本当になんでこんなに気に入られているのか…


僕は一言返事をしてから、ガイア王妃と国王陛下を連れて歩き始めた。


先程の部屋から少し離れたところで、二人に声をかける。


「ガイア王妃、ウラヌス国王陛下。大丈夫ですか…?」


「あぁ…助かった、ヘルメント。


撃たれると分かっていても痛いものだな…」


「撃たれると…わかっていた…ですって…?」


この話は僕と父上、あとウラヌス国王陛下、オルフェウスお祖父様、オリオンお祖父様しか知らない。


女性陣に下手に教えてこの計画に巻き込むわけにはいかなかったし、どこから情報が洩れるかわからないからだ。


じゃあニケ兄上や、オストへはなぜ教えなかったのか…


ニケ兄上は単純に顔に出るためである。


こういった極秘任務は似合わないし、真正面から戦いを挑んでしまうような、脳が筋肉でできているようなそんな男だからである。


そのお陰か、やたらと男性人気が高いのはここだけの話だ。


オストへは教えてもよかったのだが、ウラヌス国王陛下から教えるなという命令が下ったからだ。


まぁ先ほどあったことで、何かしら気づいているとは思うが…


国王陛下的には、建国祭に集中してもらいたかったのだろう。


「す、すまない…ガイアよ…これには訳があってだな…」


「へぇ…そう…ではその言い訳はあとでゆっくり聞いて差し上げますわ。


それでヘルメント、この後私たちはどうしたらいいのかしら。」


陛下が助けを乞うような目で見てきたが、敢えて見えないフリをしてガイア王妃を見る。


陛下…申し訳ございません。


…女性を怒らせると怖いのです。


ご武運を祈っております…。


「この後ですが、ヘシオネリア様の言ったとおりにしていただきます。


できればまだこの計画を続けさせて、反乱軍を一網打尽にしたいのです。」


「なるほどね…わかったわ。その話に乗りましょう!」


2人を地下牢に案内すると、そこにはすでにオリオンお祖父様がいらしていた。


***


数日前…


ヘシオネリアのお使いと称して少し外に出ているとき、僕はオルフェウスお祖父様とお会いした。


なんでも僕のことを探していたようだ。


カフェなどに入って話を聞きたいところだったが、潜入中の身。


そして敵陣にいるのは自分だ。


オルフェウスお祖父様も分かっているのか、少し間をあけてついてくる。


少し路地裏に入ると、人がいないのを見計らってお祖父様が出てきた。


「ヘルよ。あまり時間がない。何かわかったか。」


エリス・ジュアン。


アーテリアの母親がダルデンヌ公爵家を訪ねてきたこと。


ヘシオネリアとエリスは旧知の仲だということを簡潔に伝える。


「建国祭で保守派が何かをしようとしています。


恐らく国王暗殺でも企てているのではないかと…」


「わかった。ジュアン国では保守組が集まっておる。


恐らく何かしら起こす気だろうな。


もし国王暗殺を考えているのだとすれば初日だろう。」


「しかし、エリスは最終日だと…」


確かに最終日だと言っていたのを思い出し、オルフェウスお祖父様に伝える。


「あ奴は昔から頭が回る。特に悪い方にだがな…


それで泣いてきた人たちをたくさん見てきた。


もしかしたらお前がコルベール家の子息だと気づいているかもしれん。」


考えないようにはしていたが…


あの時耳元で話してきたことは、僕をコルベール家の息子だと気づいているように見えた。


それに頭が回るというのも何となくわかる。


あの時の笑顔はとても薄気味悪かったくらいだ。


「わ、わかりました…とりあえずヘシオネリアについております。


あとは頼みました。」


「任せておれ。現役を退いたといってもまだまだ若造には負けんよ。


取りあえず計画内容は追って伝える。」


それだけ言うと、深くフードを被ってオルフェウスお祖父様は人込みへ消えていった。


最終日の計画が嘘だとしたら、恐らく初日だろう。


初日であれば民衆の前に国王陛下が顔を出すし、ピストルの音で発砲音も消える。


そのあとのことは何も考えていなさそうだが…


オルフェウスお祖父様がいなくなったのを見計らって、僕も人込みの中に紛れた。

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