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婚約者を交換ですか?いいですよ。ただし返品はできませんので悪しからず……  作者: ゆずこしょう
建国祭。

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集合。

国王陛下とガイア王妃が連れていかれて、部屋に誰もいなくなったのを確認すると、腰が抜けたのか私はその場に座り込んだ。


「メーティア…大丈夫かい?」


「はい…オスト様も大丈夫ですか?」


正直言って、たった一時間足らずの間に色々なことが起きた。


バネッサは医者を呼びに行ったきりまだ戻ってこないし、アルマンも今は指示を出しているところだろうか…


お兄様は私たちにできることをするようにと仰っていた。


私たちができることを考えてみる…


そして一つのことが思い浮かんだ。


「オスト様…」


「あぁ、どうやら同じ考えのようだ。


今回の陛下暗殺未遂には保守派が大きくかかわっているだろう。


そして俺たちにできることは――」


「この建国祭を成功させることですね!」


思わずオスト様の声をさえぎって話してしまう。


強いて言うなら、国王陛下には何もなかった。


いつも通り建国祭を行い、貴族たちにも挨拶をした。という状況を作り出したいところだ。


「そういうことだ。


父上がいないからといって建国祭を中止にすることはない。


それが恐らく保守派の心を揺らぐ一つの要因になると思う。」


オスト様の言う通り、ここで建国祭を中止にするのは敵側の思うつぼだ。


そうならないためにも最後までやりきる必要がある。


2人でこれからのことを色々考えていると、扉をノックする音が聞こえる。


「ヘリーオスト王太子殿下。アレウスに代わり、ニケオスが参りました。」


アルマンが急ぎお父様を誘いに行ったはずだが、捕まらなかったのだろう。


「ニケオスか…入ってくれ。」


オスト様が私の腰に手を回し、ゆっくりと立ち上がらせてくれる。


ニケお兄様が扉を開けると、そこにはバネッサも一緒に立っていた。


どうやら一緒に来たようだ。


「ニケお兄様…」


「メルティ。大丈夫だったか?お兄様が来たからもう安心しなさい…」


何だろう…少し心配なのだけど…。


勿論ニケお兄様がお父様に次いで強いのは知っているんだけれど、いつも危なっかしい…


「ニケお兄様。ありがとうございます。それでお父様は…」


「父上はアルマンに頼まれた仕事の指揮を執っている。


何かやることがあるといってね。


俺には二人のことを頼むとだけ言っていなくなったんだ。」


恐らくニケお兄様は護衛としてだけ呼ばれたのだろう。


まぁ脳が筋肉でできているようなお兄様だ。


ヘルお兄様と違って頭の回転が速いわけでもない。


軍を動かす能力だけはすごい高いけれど…


「メルティ、ニケ。


取りあえず俺も動きたいことがある。


王太子だと気づかれていないからこそ動きやすい。


アポロとアーテリアを探そう。


あとできればヘシオネリアたちの動向も探りたい。」


3人で話していると、ガチャリと扉が開いた。


「お久しぶりですね。ヘリーオスト王太子殿下にメーティア…」


「オルフェウスお祖父様!ヘラお祖母様!!」


そこにはジュアン侯爵領にいるはずの二人が立っていた。


そして二人は私たちの顔を見ると、ついてきなさいと言って廊下を歩きだした。


いつもであればこの時間の王宮は働いている人たちが歩いていることもあり賑やかなのだが、今日はやたらと静かだった。


お祖父様についていくと、簡単に開けることは難しそうな頑丈な扉があった。


ニケお兄様が楽々と扉を開ける。


どうやら地下につながっているらしい。


「ここは…」


「ここは建国してからずっとある場所の一つで、王族用の地下牢じゃ。


知っているのは王族のみ。


ヘシオネリアも知っているはずだが…もう忘れているだろうな…。」


「王族用の地下牢は確かに王族の中に罪人が出た場合、ここに入れられるがそれ以外にも意味があるんだ。


国が他国に攻められたとき、避難できる場所としてある。


火で燃えにくい石畳になっているのはそのせいだ。


扉が重かったのは簡単に開かないようにするため。


普通は引き戸のところを開き戸になっているんだ。」


オスト様がここの地下牢について詳しく教えてくれた。


「そうだったんですね…」


婚約者になったばかりということもあるが、まだまだ知らないことばかりだ。


オスト様の腕に腕を絡めながら、階段を降りていくとそこには見知った顔の面々がたくさん集まっていた。


「やっと来おったか。遅かったな。」


「これでも急いできたんじゃ。許してくれ。」


お祖父様同士で話している中、私は国王様の方を向いた。


先ほどまで撃たれていたはずの国王様は、なんだかピンピンしていた。


それを見たオスト様が「やはり…おかしいと思っていたんだ…」とぼそりと言ったことで、これが元々計画的なものだったということを悟ることができた。


「お母様…」


「私は何も知らなかったのよ。


アレウスが朝からそわそわしていたから問い詰めたの。


そしたら教えてくれたのよ…」


お母様がお父様の方をじろりと睨めつける。


ガイア王妃もお母様と同じようにウラヌス国王陛下を睨めつけていたところを見るに、何も知らされていなかったようだ。


「さて皆揃ったし、話を始めるとするかの…


これからのことについて…今回の反乱時に見たこと…


これは保守派が大きくかかわっているんだ…」

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