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リディアーヌは我儘を言う

拙いと思いますが、生暖かい気持ちでお願いします。





「どうしたんだ?米つきバッタのように謝って」


騎士団長がガミガミいわれている私に声をかける。


「ウウウ……… 団長」


ウルウルお眼目ですがりつく。


「マーベルもどうした?」


「いつものリディアーヌだよ。今ホント忙しいのに、思いつきをやってくれと我儘言い出したんだ」


「でも出来たら絶対役立つから!!」


「それを実現可能に考えるのが大変なの!!」


た、確かに……… 、ウウウ………

判っているけど、話だけでも聞いてくれてもいいじゃない!

でも話聞いて貰ったら、作って貰わないと頭に来るだろう私。

リディアーヌは我儘な悪役令嬢です。

それをわかっているから、マーベルは聞かない。


「仕方ありませんね。じゃあ代わりに私が伺いましょう。ユリウス殿下も多分必要なモノだから、聞くだけ聞こうと言われていました。リディアーヌ嬢聞きますが、出来るかどうかまた別です。わかりますか?」


アンリさんが釘を刺して言っている。

ウウウ……… 今回はこれでガマンするしかないのだわ。


「わかったわ」


私は渋々頷いた。

それを見たマーベルはホッとため息をつく。


「アンリさん話だけなら俺が聞きます。お手数かけてすみません」


そう言って別の部屋へ促すマーベル。

私も騎士団長とアンリさんに謝って付いて行った。



*****************



部屋に入って椅子に座り、話しかけないマーベル。

私は俯いてビクビクしている。

ため息をついてマーベルが私を見た。


「リディアーヌ、怒ってごめんね。わかっているんだ。役立てるモノを考えたんだろうなって……… でも今ホント忙しくて大変なんだ。人も増えたし、いろいろな不安要素が絡み合って、気を許せる状況じゃない。リディアーヌにも一端を背負わせている状態だしね。古の地の話は聞いたよね」


そう言ってマーベルが私を抱きしめた。

私は頷いて返事をする。

私に全ての話は流れてこない。

所詮私は5歳の幼女だし、アイデアは出せても実行力がない。

それに、もしもの時のスペアだと言われている。

今、ボクワイが認識しているのは4人。

もしも陳腐なセリフに加護があるなら、私達は認識されないだろうと。

マリエ夫人が肉体がこちらでも、魔力と魂の親和性でマーベルと二人なら、神道具を動かせるのではないかと言っていた。

血の合わせ技で動かしているからね。ボクワイが………

マーベルと私の方がよほど健全だ。

でもそれぐらい危機意識を持って、取り組んでいる状況なんだ。

もちろん完全勝利を目的としているけれど、保険はかけとくのが基本でしょ!っとマリエ夫人が言う。

よいしょッと言って、膝抱っこに変えられた。

そしてまた抱きしめられた。


「このままリディアーヌが考えた事を話してくれ。」


そう言って話を促すマーベル。

そうした方がイメージが伝わり易いそうだ。

 

呪石探知機

前世日本では金属探知機やガス探知機など、いろいろな探知機があった。

そんなものを応用して、呪石の種らしきものから、地下に眠っている呪石など探知しようと思ったのだ。

そうしないと今回が終わったとしても、第二第三の呪石フィーバーが起こるのだ。

それに地下におっきな呪石何か育ってみろ。

恐ろしい事になりそうで、私は嫌だ。


「魔法でね、探索という魔法を応用すれば大丈夫かなっと思ったんだけど……… 」


「探索ね……… どんなイメージの探索なんだ」


頭に浮かんだのは、ソナーだった。もう一つは電磁誘導法。

電磁波を流す事で磁界を作り、空間を探査したり反応を調べるのだ。


「なるほど……… 電波か音波か。いろいろ考えたんだな、リディアーヌ」


頭を撫でて褒めるマーベル。


「うまく説明できなくてごめんなさい。」


毎回毎回私はいつも遣らかす。

前世教え子の子供達には、深く調べる事も大切です。と言っていた。

でも自分はやっていなかったという現実。ホント反省しきりだ。

そんな私の背中をポンポンと叩いて宥めるマーベル。


「リディアーヌが思う事は判っている。ホントに呪石の種らしきものがあるなら、調べる必要がある。でもねリディアーヌ。そこは母さんに任せてくれないかな?それからでも遅くはないんだよ。」


「マリエ夫人に?」


「ああ、何でもキモいロリロリが地下牢に捕まっているらしい。捕まえたのがハンナ達メイドだ(笑)」


底が見えない人達だなあと思っていたけど………


「母さんは矢面に立てないそうだ。匂い認識するらしいからね。リディアーヌも用心した方がいい」


匂い認識……… キモい。

私もヤツを映像で見たが、マジでキモかった。

アレは体内から出て来る、幼虫のような人間だ。そう寄生虫………

えっ、ちょっと待って………

そういえば、あの赤い場所はどこだろう。

ボクワイのどこかなのだろう。

ヤツがいるべき場所があるはず。


「キモロリは以外に偉いヤツだったらしい。イグドラシルに餌を与える者だった」


……… 今何て言った?


「マーベル、イグドラシルって……… 」


「ああ、リディアーヌには世界樹と言った方が判り易いのかな」


という事は、あの赤い世界は世界樹で、神の御座す場所。

ウソ……… ウソでしょ………

ヤツは血のいっぱい入った泉みたいな所で身体を洗って………

手にはぐちゃぐちゃにした肉の何かを弄んで楽しんでいた。

そんなグチャグチャを頬ずりしたり、舐めたりして恍惚な表情でイク~~なんて言ってたけど………

あの場所ってまさか世界樹なの?!


「ウ、ソ……… 」


私は目を大きく開けて、そのまま気絶した。



*****************


【 マーベルside 】



リディアーヌがウソと呟いて………

突然体重の重みがかかる。

リディアーヌの様子が気になり、抱擁を解いて見ると


「何で気絶してるの?!」


どういう訳がリディアーヌが気を失っていた。

サー……… と蒼褪める俺。

何もしていないのに、リディアーヌが気絶した。


”絶対また俺が何かしたと思われる!!”


これはかなりヤバい状況に、陥っているんではないだろうか。

あの時ユリウスから、かなりやられたのだ。

それに加えて、騎士団長に今度やったらギルティなって言われてる。


「俺今日命日になるんじゃないの」


チヨにどんな態度されるかわかったもんじゃない。


「なんで突然気を失うんだよ。揺さぶる?いやダメだ。どうやったら起きるんだ!!」


俺はちゃんと大人な態度で接した。

落ち着いて、頼れる大人な態度で頑張たんだ。

なのに突然気絶って、なんでなんだ?!

多分理由があるはずだ。第一うわ言みたいにウソって言ってたんだよ。

いや待てよ。態度が途中からおかしかったな………

確かキモロリの話辺りからだな。


「イグドラシルを聞き返してたな」


それがよく解ってなさそうだったから、世界樹だって教えたんだけど………


「そういえばキモいロリロリは、リディアーヌから教えて貰ったんだ」


母さんからどことなくユリウス似て、気持ちが悪かったと聞いた時は笑ったけど、


「リディアーヌ、もしかして映像見たのかな……… 」


実際気絶してるじゃないか。


「えっ、一体どんな映像だったんだよ?!」


オイオイ、ただでさえヤツはユリウスに似ている。

そしてその性根は倒錯的思考の持ち主。エロキモいらしい。

それに気がつき、イラっと来る俺。

もしかしてリディアーヌ()()()()()のか?

ヤツのその倒錯的思考を知っていて、ついでに()()()とかないよな。

もしそうだったら俺何するか判らねぇ。

イクのイケナイのが口癖らしいが………


「リディアーヌ、お前ヤツがイッてる映像とか見てねぇよな?見てたらマジ何するか俺自信ねぇよ」


気を失っているリディアーヌの頬を甘噛みする。

しかし参ったな………

リディアーヌをしっかりと抱きしめて気を落ち着かせる。

じゃないとマジで俺は冤罪をかけられる。

そう、キレるのは今その時じゃないのだ。

落ち着け俺。言い聞かせながら考える。

とにかく…リディアーヌはヤツの事を知っているのだ。

脅す材料を知っているかも知れない。

それに世界樹に反応していたって事は………


「ハア~~~…… 気を失った意味がわかった」


そりゃあ気を失うだろうな。

俺は映像を見ていないが、ユリウスとガウェインが見ている。

口頭でそれとなく神道具の在り様を聞いて、絶句したのは確かだ。

それが俺達の世界の世界樹だったと聞いたのは昨日。


「リディアーヌ、お前は映像で()()()()()()()んだな」


気を失ったリディアーヌから涙がこぼれ落ちている。


「参ったな……… 」


俺はいろんな意味で参ってしまった。

多分この状況を他者から見られたら、冤罪は免れなさそうだ。

俺は更にリディアーヌを好きになる。

溺愛は止まりそうにない。

そして………


「惚れた弱みだ。作るしかないだろうな……… 」


呪石探知機を早々に作ってあげようと思う俺。

全く、お前の我儘を俺は最終的には聞いちまうんだ。

甘やかしすぎているだろう。

だけど喜ぶ顔が見たいと思う俺。


”さすがマーベル。大好き”


いつもこれで言う事を聞いちまう。

理論と使用方法、イメージと使えそうな魔法………

これだけあれば、大方作れそうな気もする。


「参ったな……… 」


ここでのんびりもしてられない。

俺は冤罪覚悟で抱き上げる。


「お前覚悟しろよ……… 」


「……… さて行きますか…… 」


ニヤリと笑って、覚悟を決めて部屋を出る。


冤罪になっても頑張れる勇気を、しっかりとリディアーヌから頂いた。




*****************



気付くとまたチヨちゃんの部屋で寝ていた。

慌てて起きる私。


”しまった~~!!マーベル大丈夫かしら?!”


この前の事があるのだ。怒られた可能性がある。

ちゃんと理由を皆に説明して、マーベルにも謝らなきゃ!

とことんまで迷惑をかけた私。

そのうち捨てられるんじゃなかろうか………

自分でも思う。

こんな我儘で面倒な女はいらないだろう。

迷惑かけまくりだからな………


「ウウウ……… 」


捨てられる想像をしたら、思った以上に悲しくなって………


”ガチャ…… !!”


「どうしたんだ?!怖い夢でも見たのか?」


マーベルが私の元に飛んできて心配そうにしている。

落ち着かせる様に抱きしめて、いつもの様に背中をポンポン。

段々と落ち着いていく私。

抱き締めた腕を解いて、笑ってマーベルは言った。


「目が覚めたね。ちょうど水を持って来たんだ。飲むといい」


そう言って冷たい水をくれた。

でも私はマーベルに一言言わないといけない。


「あのねマーベル。好きなの。大好きだから私を捨てないでね。」。


涙が溢れる目を拭き拭き言い募る私。

グスグスしながらマーベルからの返事を待つ。

なのに何の返事もなく、アクションもない。


”私やっぱり呆れて捨てられる?!”


ダーー…… と涙が溢れだす。


「リディアーヌ、泣かなくていい。捨てるなんてないから」


ベットに座り、落ち着くように頭を撫でる。


「ほら、とにかく…水を飲むんだ。そんなに泣いたら干からびるぞ」


ウクウクと飲みながらマーベルを見る。

すこし頬が赤くなり、目はとても甘い眼差しだった。

すると、私は先程言った自分のセリフを認識して


”わ、私ったらなんてことを言ったのかしら?!”//


余りの恥ずかしさに顔が見られなくなって………

チビチビと水を飲む。視線はコップに固定………

その間もマーベルから、甘ったるい視線を凄く感じます。


「あのね。マーベル……… 」


「うん、何かなリディアーヌ」


頭を優しくゆっくりと撫でる。

チラッと目線を上がると、慈しむよう目で私を見て頭に軽くキスをした。


「私気絶しちゃったけど、マーベルのせいじゃないのよ」


「うん、わかってるよ。世界樹のせいなんだね」


凄いマーベル。気絶の理由わかったんだ。


「うん、マーベル怒られなかった?ごめんなさい。」


しょぼんとして私は謝った。


「皆には俺から説明してるから大丈夫だよ」


更に説明も済ませてる、マーベル凄い。


「ホントに、よかった」


安心したわ。ホッ


「それにね………」


耳元に口を寄せて囁いた。その内容は………


「………… //」


「だから別に怒られても良かったんだ。愛しているよ。リディアーヌ」


そう言って頬にキスをした。




それから数日後、マーベルは呪石探知機を2種類完成させた。


「考えたら水中もありえそうだからね」


そう言って2種類を持ち、騎士団長達の遠征の日は決まった。





読んでくれて、ありがとうございます(*´ω`*)

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