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謎が謎を呼ぶ 不思議な事だらけ

拙いと思いますが、生暖かい気持ちでお願いします。


【 マリエside 】





「さて話の続きをすると、古の地の一族はこの世界に置いて、とても重要な役割を持っていたんです。この世界に世界樹がなくなったため、災害が次々に起こっていたらしい。スタンビート何て日常茶飯事だったようで、その地に命懸けの巡礼をし、祈り願っていたそうです。平穏な世を……… そして顕われたのが古の地の一族の元となった、()()()の者達でした。始めは真っ黒だから驚いたそうです。神託がなかったらどうなっていた事か」


「そりゃ学生服は黒系だから仕方ないわ。派手な色を着て、勉学に励むなんてあり得ないわ」


私は学生側に立って意見を言う。

地味で結構、必要な事よ。


「確かに理に適っています」


普段地味な色目を良く着る宰相は納得し頷いている。


「でも何でそんな重要な情報が忽然と、世界中で消えてなくなるんだ?その当時の者なら、皆知っていた事だったんだろう?」


ギルバートが不思議そうに眉をひそめて言う。

確かに重要な事だ。不思議でしょうがない。


「普通だったら可笑しな事なんです。ですがそこで出てくるのが、ボクワイの存在。彼らは記憶を操作や改ざんなど、精神的干渉が得意です。一時期魔獣の被害が酷くなった時期、ちょうど第一教皇ゼルネアスの時代。その当時巡礼をして世界を巡った、という記録があります。たぶんボクワイと記憶改ざんを行っていたのではと推測します。第一この見つかった本は、ゼルネアス以前の教皇の間に隠されていました。代々口頭で、古の地の一族を調べる者が現れたら、見せる様にと言われたそうです。墓守らはそれを代々守ってくれました。」


墓守と言えば最下層も者達だから、目を逃れていたのね。


「しかしなぜそこまで第一教皇ゼルネアスはしたんだろうか。どう考えてもいい事ないのに……… 」

陛下が頭を捻りながら言っているけど

「それこそボクワイの人形状態だったんじゃない……… 」


私は思わず言った。

心に古の地の一族に対する妬み嫉みが合ったのだ。

それはそれは記憶改ざんは容易だっただろう。


「なるほど、確かに可能性があります。そうなると教国も内部調査をした方がいいのでは?ゴキ●の様に入り込んできますぞ」

宰相例えばがヒドイが全くその通りです。


「そうですね。近隣諸国じゃないからと、なぜか安心していました。神の御座すはむしろ、ボクワイの世界樹があった地です。教国の名に躍らされるとは……… 」


ため息ついて大司教はそう言うと、すぐに無線を飛ばす。

事は一刻を争うがもしれないからだ。


「教皇に直接伝えました。極秘で調べると言われています」


大司教はそう言いて、またため息をついた。


「しかしボクワイは何なのでしょうか?どこから湧いて出たのか。第一ボクワイの存在も古の地の一族から始まっています」


確かボクワイは、魔道具を習いに来たのでしたわね。

一体どこから来たのかしら?それも魔力のない一族。

でもそれより不思議な事があるわ。


「それを言ったら、何で世界樹がなくなるの?普通なくならない様に、どうにかするモノじゃないの?そして何で世界樹がないのに、この世界は存続しているのかしら?私はそれがおかしいと思うし、不思議で仕方ないわ」


ファンタジーで世界樹と言ったら、魔法の循環を担当する大樹じゃないの。

存在しないと、とても困るものだと思うけど違うのかしら?


「実はそれが古の地の一族の存在意義だったのです。神は必要としてこの世界に招いた。それだけでもわかるように、古の地の一族は使徒扱いです。」


それなのに、その使徒の一族を滅ぼしたんだ。

というか私がその生き残りか…… 凄いわね………


「マリエ夫人は使徒様だったんですね。なんか雑に扱ってすみません」


ユーリ貴方、ホントいろいろと酷いわよね。

思わずジロリと睨む。


「あのボクワイが、現在使っている神道具イグドラシル。アレこそが、この世界の世界樹なのです。つまり今この世界は、ホントの意味で危機に瀕しています。人の血を世界樹に流し込むなど、何と恐ろしい神への冒涜。ホントは古の地一族の者が少しずつ魔力を流し込み、世界の澱みを魔石にしていくのです。そうやって世界を循環し澱みをなくし、魔獣の発生と災害を減らしたとあります。血はあくまでも、魔道具を作る時に使うもの。神道具の機能を向上させるためにメンテナンスとして、多少血は必要だったとは思いますがそれだけです。」


なぜか、とんでもないお仕事があったようです。


「ですからグラッセ侯爵夫妻、今回の事が無事完結出来たましたら、あのボクワイの城のある地をあなた方の領地として頂き、少しでも循環できないかと思っているんです。本当は……… 」


大司教はそう吐露する。

でも周りも皆微妙な反応だった。


「映像に映るあの状態の世界樹を見ては、ホントに使えるのかどうか不安でしかない」


陛下は頭を振り問題外だという感じだわ。


「穢れ過ぎてますからね……… 」


宰相も同じ様だ。私映像を見てないけど、見なくていいわ。

だってスプラッター映画苦手なのよ、私。


「それは上層部も一番の懸念を示し、破棄すべきなのではという意見もあります」


「神の声は聞こえないか……… 」


陛下が痛ましそうに言う。


「ええ、あの世界樹の映像を見てから、もう神は地に墜ちたという者もいるくらいです。実際ガウェインが言った言葉は、半分正しいのではないかと思います。古の地の一族と魂の拠り所が同じ、マリエ夫人とリディアーヌ嬢がいる。それだけで上層部の者が、どれほど心を救われた事か。それにチヨちゃんの存在もです。マーベル君もこの魔道具を作る、古の地の技術者です。私どもはあなた方を、命を懸けてお守りする所存です」


そう言って大司教は、最上位の者に対しての礼を私に尽くした。


「マリエ夫人そういう事で貴方の存在は、この世界の命運を握っているとも言っていい。特にチヨちゃんは黒の聖女です。彼女の力は未知数。絶対渡す訳にはいかない」


安易な行動をするなと、宰相は釘をさす。

自分の存在がそんなすごい事になっているとは、驚き過ぎてびっくりだ。


「マリエ夫人、使徒様以上の存在なんだね。世界の命運て凄いね」


ユーリの茶化しが或る意味ありがたく感じる日が来るとは………

私は思わずユーリの頭を叩く。

おかげで正気に戻れたわ。たまには役に立つものね。


「あのそんな状態でよくこの世界が存続していますわ。滅んでいてもおかしくないですわよね」


イヤ、ホントになんでこの世界まだ機能しているのよ。

魔素の循環とかどうやってしているの?

どこもかしこも、ボクワイみたいに瘴気まみれになると思うのだけど。


「実は私達もそれを知った時、今もこの世界が存続している事が、不思議で仕方ありませんでした。その理由を調べているのです。そこに救いを求めるしかありませんから………」


やっぱり疑問に思ったのね。だって不思議だものね。




*****************


【 ユリウスside 】




今日もアレクシス達とリディアーヌが遊びに来た。

チヨも一緒になって、駆けまわって遊んでいたのだ先程までは………


「ユリウス殿下、あちらの動物どこから迷い込んだのでしょうか?」


またいつかの猫がニャンニャンとチヨと戯れていた。

だが猫だけではない。なぜか犬もいるし、ウサギもいる。

アイツらなんで仲良く一緒にいるんだろうな。

そして何よりもだ。


「あのユリウス殿下、モフモフパラダイスは凄く素敵なんですけど、ちょっと違うかなと思うのが混じっていませんか?」


リディアーヌが涙目で俺に訴えている。

アレクシス達は気にしないで、あのモフモフパラダイスに行っている。

どこからともなく蹄の音がする。

気のせいだろうか?


”バサッ”


頭の上に何かが止まった。


「アワワワワ……… 殿下、重くないですか?」


リディアーヌが両目を大きくし、身体を震わせて聞いてくる。


「殿下、あのポニーは殿下が手配したモノでしょうか?」


蹄の音はポニーだったようだ。

ハンナが不思議そうに俺に聞くが知る訳がない。

今だ頭の上に寛ぐ謎の鳥。

俺はムズッと掴んで降ろし、ハンナに渡す。


「ここ最近特に増えてきましたね。」


クローが呆れた様に言っている。

どこから迷い込んでいるのか、始めは猫だった。

それが段々と徐々に増えていく。

城の巡回を担当している番犬も混ざっている。

空を自由に飛ぶはずの鳥も次々とやって来る。

何故か馬小屋にいるべき俺の馬までも、勝手にやって来て寛いでいる。

そして極めつけが………


「あのユリウス殿下、あのままでいいのでしょうか?」


そう先程から、モフモフパラダイスに行けないリディアーヌ。

チヨの首に寛いでいる蛇。

俺は時々、チヨがわからなくなる時がある。

ハフハフ……… 白い犬が俺の方へやって来た。

何かを期待している。

俺は手に持った魔道具の蓋を試しに投げる。


「おお、フライングディスク♪」


リディアーヌが何かを言った。


「凄い。上手に取りました♪」


ハンナも犬の妙技に喜んでいる。

しかし俺は眉間にシワを寄せる。

犬は加えて、また俺の所に戻ってきたのだ。


「殿下、ほらまた投げてと言ってますよ。」


「殿下、今度はもう少し高めにしてみませんか?」


好き勝手に言う女二人と、キラキラお眼目の催促犬。

仕方なく俺また投げてる。

そしてまた持ってくる犬。

俺はいつまで付き合えばいいのだろうか………

ポニーはガーランドが乗って喜んでいる。

番犬どもと遊ぶヨシュア。

アレクシスはチヨと遊んでいた。

時々、蛇が首をもたげるのを、楽しんで見ている様だ。

横ではリディアーヌが犬を思いっきり褒めている。

ホントこいつらどこから来たのだろうか。

鳥はショウエイの肩に止まり寛いでいた。


俺は深く考えるのを止め、チヨを呼ぶ事にした。


「チヨ、そろそろ始めるか?」


最近チヨは皆に内緒で()()()をしている。

トテトテとやって来るチヨ。

今だ蛇は首で寛いでいる。


「チヨ、料理中に蛇がいては危ない。外しなさい」


そう言うと、チヨは蛇をアレクシスに渡す。

アレクシスは預かり首に巻いた。


「………………」


どうしてそうなるんだろうな


俺とハンナは一室で、チヨと料理を作り始める。

今日はお団子を作る。

お月見だし、簡単だからだ。

ハンナとチヨと三人で作業を開始。

そして起こる謎現象。

皆に内緒で作るのは、これが原因だ。

チヨが混ぜると、黒き謎物体が出来上がるのだ。


「今日はこれか。」


たぶんチヨには、壊滅的料理センスがないのだろう。

だが稀に奇跡が起きる。

だから俺達もそれが楽しくて、やめられないのだ。


「大丈夫だチヨ。だいぶ練習したから、時々食べれる物が出来上がるだろう」


そうほほ笑んで、また一から作り直す。

フスッと気合を入れ直すチヨ。

棒で混ぜたからダメなのだろうか………


「チヨ、手で混ぜてもいいのだぞ」


そう言ってやって見せる俺。

混ぜて丸めて出来上がり。

チヨもウンショウンショと混ぜている。

ヨシヨシ♪いい感じに出来上がるようだ。

さっきはこの時点で黒くなったからな。

そして丸々としたお団子が出来たようだ。


「チヨ、出来たな。」


「チヨ様お上手ですよ」


そして見せて貰った、まんまるお団子。

それはなぜかとてもきれいな透明な魔石。


「「…………………」」


今度は奇跡が起きたようだ。

ホントなんでなんだろうな………


俺とハンナは遠い目をする。不思議過ぎて………


チヨも頭を捻り次々と作っていく。

次々と出来上がる透明な魔石。

怒り出したチヨ。

気合を入れて混ぜれば、また黒い物体が出来上がった。


「今日は無理そうですわ。ユリウス殿下」


「どうやらその様だな……… 」


料理を作っているはずが、もう調理室とは言えない状態になっていた。



さて出来上がった物をどうしたのか気になるだろう。

黒き謎物体は余りにも不気味で、ショウエイ達にお願いし森へ捨てる事にした。

すると魔獣たちが、喜んで食べてくれるそうだ。

綺麗に食べて、森の木の実をお礼にくれたらしい。

狐につままれた様子で話すショウエイ達。

あのチヨ魔石も、いつのまにやら減っている。

ホント不思議で面白い。

今度俺は魔道具で、試しに使ってみようと思う。

あのまんまる魔石、考え中の魔道具に使ったら面白い事になるかもしれない。

チヨにいろいろと驚かされ、それを楽しいと思う俺だった。


さて今日も外は賑やかだ。


「ユリウス殿下、牛が来ましたので乳しぼりをしました。これで生クリームなど如何でしょう?」


ハンナはまだあきらめていない様だ。

今日のチヨは、まともな生クリームが出来るだろうか?


結果が楽しみで仕方がない(笑)







読んでくれて、ありがとうございます(*´ω`*)

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