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広報活動

拙いと思いますが、生暖かい気持ちでお願いします。




最近私達は紙飛行機遊びに興じている。

遊んでいる所はいつもの庭です。

メンバーは5歳児5人と、兄役ユリウス殿下・ガウェイン殿下・マーベル。

そうこの前のメンバーそのままに集まり、紙飛行機を楽しんでいるという事だ。


「ガウェイン、あの陳腐な加護はいいのか?」


ユリウス殿下が聞いているが、ガウェイン殿下は紙飛行機制作中だった。

その隣にはヨシュア。一緒になって作っている。


「うんうん♪大丈夫だよ。実際この方がいいみたい♪」


ニコニコしながら言うガウェイン殿下。

横にいるヨシュアは何がですか?って聞いている。

遠くではマーベルとチヨちゃんとアレクシス殿下とガーランド。

紙飛行機を飛ばして遊んでいる。


「折れました♪」


ヨシュアが自分専用の紙飛行機が出来上がったようだ。

作ったのはイカ飛行機。


「ヨシュア、イカ飛行機にしたんだ。なんで?」


と私が聞いてみると


「どうやら私は風の素養があるようです。だからこの飛行機が楽しめるんです」


ウキウキとしたヨシュアの返事。


「へえ、それじゃ魔力使ってやってみようって事?」


ああ、ガウェイン殿下好奇心を刺激された。


「それなら羽の所に少し魔石の粉でも振ってみるか?」


さらにユリウス殿下まで興味を示した。


「そうすると、すごく高く飛ぶのかな?」


「つけるとしたら、どの辺がいいのですか?」


もう男の子3人は、紙飛行機から性能の方へシフトした。

ホントこんなことしてていいのかな?と思い、庭の周りを眺めてみる。


するとあちらこちらにいろんな人達がいた。

微笑ましく見ている人、好奇心いっぱいに紙飛行機を見ている人。

そしてチヨちゃんを見ている人とユリウス殿下を睨んでいる人と困惑している人。

つまり釣りは継続中って事ね。


「フフフみんな楽しそうね」


マリエ夫人とギルバート侯爵が来た。

マリエ夫人の手には飲み物がある。

ギルバート侯爵はお菓子の入ったカゴを持っている。


「そろそろ昼時だからな。マリエが、フルーツが沢山入ったパウンドケーキを焼いたんだ。あとハンバーガーもあるぞ」


そう言って軽いウインクをした。

皆が飛び上がらんばかりに喜んだ。

ハンバーガーは、マリエ夫人の専売特許だからだ。

もちろんポテトフライ付きだ。


「リディアーヌ♪ホントはコーラも欲しい所でしょうね」


笑って私を見ているマリエ夫人。


「私アイスコーヒー派なんです。炭酸は苦手だったから」


大口開けてハンバーガーを食べる私。


「リディアーヌ、行儀が悪いと思う」


ヨシュアが指摘する。

どうやらそう思っている人は他にユリウス殿下とガーランドがいた。

ガウェイン殿下とマーベルはニヤニヤしているのみである。

アレクシス殿下はハンバーガーにもう夢中だ。


「ハンバーガーはこう食べるのがマナーなんです。そしてこうじゃないと美味しくない。以上」


そう言ってまた大口を開けて食べる。

ウム、この香味が入ったソースが旨い。やるなマリエ夫人!!

私がチラリッとマリエ夫人を見ると、ニヤリッと笑うマリエ夫人。

そんな私を見て、私の様に食べだす男ども。


「うんうん♪これが正解だよ。間違いない」


モグモグと食べるガウェイン殿下。

口いっぱいに入れたマーベルは頷くのみ。

そして私より上品なユリウス殿下とヨシュア。

口が小さかったので、口の周りが赤く汚れた。

それを見たチヨちゃんは、一生懸命口を大きく開けて食べている。

おちょぼ口二人は納得したのか、今度は大口を開けて食べた。

今までどうやって食べたのかと聞けば、フォークとナイフで食べていたんだって。

ハンバーガーをフォークとナイフ。

あり得ない…… 余りな絵面に微妙な顔になる私だった。



さて私は、先程から気になる事がある。

それはギルバート侯爵の振る舞いと態度だ。

私はそれが気になって、さっきからチラリチラリと見ている。

そんな私を面白そうに見ているマリエ夫人とマーベル。

侯爵は少し困った風に笑って、口の前に人差し指を立てた。

黙ってるようにって事らしい。

何か考えがあって、あんな感じになっているのね。

なるほど、なるほど………というかあの感じ何て言ったかな。

私はもう一度ギルバート侯爵を観察する。

前世であんな感じの男性を、何とかって言ったのよね。

何だったかな………

喉元まで出かかってるのに、出ないという気持ち悪さ。

うんうんと考え込んでいると、ユリウス殿下がどうした?と聞いて来る。

私は一言考え中と言ってうんうんと呻く。

そんな私にマリエ夫人が呼ぶ。


「リディアーヌ、どうしたの?」


「いや、ギルバート侯爵のような男性を、前世でなんて言ったかなと思って」


私は素直に答えると、マリエ夫人がああ~!!と手を叩いた。


「それもしかして柳男?いえ男柳??あらどっちだったかしら?」


頭捻って言うマリエ夫人。

でも私が思ったのもそれだったから、マリエ夫人の手を握って


「ありがとう。マリエ夫人それ!それが言いたかったの!!」


おかげでスッキリしたわ。

それを聞いたギルバート侯爵は困惑気味な顔で


「それはどんな男性の意味なんだ?」


と聞かれて、マリエ夫人と私は指を差して


「「貴方みたいな人を言うの♪」」


と笑いながら言った。

皆がもちろん私達に注目する。


だからギルバート侯爵は


「まぁ、かんばってみるさ」


と腕を組んで、気障たらしい表情で笑った。





「いい感じに広報活動が出来ているようよ」


マリエ夫人がニッコリ笑顔で伝えた。

広報活動?なんだソレ??


「ほら兄上が余りにも怠慢で、人物像が破綻してたでしょ。だからイメージアップ活動をしているんだ」


と笑いながら言うガウェイン殿下。

それを聞いて、そう言う事か!と私は納得した。

実際の人物を見せれば、今までの人物像とはかけ離れる。

調整役だった乳母も娘もいないのだ。

するとチヨちゃんを買ったとかいう、訳の解らない噂話も意味がない。

そうなると芋づる式にいろいろな噂は破綻するという事だ!!

考えた人やりよる!確かに目に目を歯には歯をだな♪


「誰が考えたんですか?すごく頭がいいですね!」


私はとてもいいアイデアに素直に称賛した。

だって、ユリウス殿下なんだかんだと面倒見がいい人だったりする。

大体私とガウェイン殿下は紙飛行機を作成。

それにガーランドとヨシュア、そしてマーベルが来たりする。

だからおのずとアレクシス殿下とチヨちゃんの面倒は、ユリウス殿下が見る事になるのだった。

実際今もガウェイン殿下とマーベルが私といるから、5歳児4人を面倒見ている状態だ。

お疲れ様ですユリウス殿下。

それを遠くから見ているギルバート侯爵とマリエ夫人。

それを眺めている使用人たちは、微笑ましそうに、時には憐れんでいる人もいる。

立派な広報活動です。もちろん釣りの二面性も生かしてるし、怪しげな人は何気に捕まっている。


「これを考えたのはね。この前リディアーヌが連れて来たメイドさんだよ。凄いよね。どうやらアマラ親子の事大っ嫌いだったらしく、話したら復讐します。と言って次々に仕掛人を捕まえていってる

んだ。いやーありがとう。リディアーヌ、いい人材派遣してくれて凄く助かっているよ」


えっ、宰相さんに預けてすっかり存在を忘れていた私。

どうやらそれはマーベルも同じだったらしく申し訳なさそうにしている。


「彼女曰く、いてもいなくてもいい存在感は、メイドにとって褒め言葉らしいよ。だから気にしなくていいじゃない」


とガウェイン殿下がフォロー?の言葉をくれた。



でもやっぱりなんか申し訳ない。

ごめんなさい。因縁つけて巻き込んで………

土下座したいくらい案件だった。




******************


【 第三者side 】

  

 

ちょうどユリウス殿下の敷地内の庭で、王宮にいる子供達が紙飛行機で遊んでいた。

ガウェイン殿下もアレクシス殿下も屈託のない笑顔で走り回っている。

側近になる予定の子達も一緒になって飛ばして遊んでいる。

とても可愛くて、ほのぼのとした空間が広がっている。

その中にはユリウス殿下やグラッセ侯爵の令息もいた。

一緒に遊んだり、面倒見たりと大変そうだ。


「ねぇ、ユリウス殿下って真面目よね」


一緒に見ていたメイド仲間が、眺めながら言う。


「そうね。ガウェイン殿下もグラッセ侯爵令息も要領いいから、一番元気なアレクシス殿下とグラッセ侯爵令嬢の面倒を見ているわね。」


「まあ……でもグラッセ侯爵令嬢はユリウス殿下がずっと面倒みているんでしょ?」


といいタイミングで、グラッセ侯爵令嬢の話が来た。


「なんでもしつこい誘拐犯がいるんですって。それもグラッセ領の隣の国らしいわよ」


さて、この話がどう効果を出すかしらw。


「それホント?!じゃあ売ったとか買ったって噂何よ?」


「それって隣国の仕業だったりしない?」


ほら、城勤めが長い者ほど敏いし賢い。


「ああ~!なるほど!!そうすればお城から出てくるかもしれないものね。てことは隣国のスパイがお城に入り込んでいるって事!!」


「だから騎士の人達もバタバタしているんじゃないの?」


私が添えなくても、周りがドンドンと話を積み重ね真実に近づいていく。


「ねぇ、ちょっとアレ怪しくない?」


ヒソッと呟かれ皆でコソッと言われた方を見る。

木の陰に隠れユリウス殿下達を見ている。

特にグラッセ侯爵令嬢にくぎ付けだった。

あっちこっち動く度に、ねちっこい視線も動く。

そうなると気持ち悪くなるのが女の心情。

あんな可愛い幼子に何するつもりだと、途轍もない怒りが湧いてくる。

可愛いは正義の感情と、母性本能も加味されて、女達は戦士となる。


「シバきます…… 」


「潰しますw」


「殺っちゃいましょう♪」


「生きる意味なし!!」


その後どうなったかって?

もちろんご退場頂いて、地下牢に押し込んでやったわw

メイド舐めると痛い目見るのよ。

それ以来、仲間が仲間を呼び、あの癒し空間を維持する使用人の組織がひっそりと結成された。




今日もひっそりと使用人による巡回活動をしている。

ハァ~…… 今日もお子様達は元気ね。

そうよ。平和で平穏な一日が一番いいのよ。

絶対邪魔なんかさせないんだから。




******************


【 騎士団長アーサーside 】



「オイオイ、どういう事だよ!使用人どもに遅れ取ってるじゃねぇか!!」


あり得ない事が起こっている。

今我が国は最大級の災害に見舞われ状態らしい。

近いうち隣国ボクワイからの攻撃もあるだろう。

実際そう言ってたからなw(盗聴越しに)

だから何かと警戒にあたっているのだが、どういう事だろう。

次々に使用人による捕り物が行われ、次々に騎士団の方へ流されて来るのだった。

だから俺達上層部はその処理に大わらわだ。

そして捕まってるヤツら、意外と直接隣国と関わっているヤツラが多かった。


「クソ、だから事情聴取も気が抜けねぇ~!それにだ。メイソンに嫌味言われてマジ腹立つ!!」


「まあ団長、ある意味温存出来ていいじゃないですか?だってアチラさん確実に来る予定なんでしょ?しっかり罠を仕掛けて、接待してあげましょうよ。ね?ストーリーでは俺達をそんな風に料理してくれちゃったんでしょ?」


補佐の副団長ユーリがニコニコしながら言っている。

もうそっちをメインで殺っちゃいましょう♪てな感じだ。

少しずつ蔓延していた噂も今では下火になっている。

それどころか、アマラ親子の悪い噂が広がっている。

だからだろうか。

それに何か思い当たり、確認して事実が発覚する事さえある。

例えば猫だ。ユリウス殿下が残虐に殺したとされたあの話。


たまたま護衛中に若い騎士が話を聞いたらしい。


その日、何故か庭に見知らぬ猫がいたそうだ。

それをグラッセ侯爵令嬢が抱っこして引きずっていた。(令嬢は小さいから仕方ないんです)

だからユリウス殿下が代わって抱っこし、令嬢はまた遊びに行った。

そんな時ガウェイン殿下が猫を見て、ドラノア侯爵の猫を以前欲しがった話をされた。

ドラノア侯爵の屋敷で、猫達が無残に殺された。

ユリウス殿下はドラノア侯爵があれ以来変わったと言っていた。

そこで思うのだ。

アレ?ユリウス殿下が無残に殺したって言う猫はドラノア侯爵のじゃなかったかと。

でも殺された場所はドラノア侯爵の屋敷だ。

ガウェイン殿下が兄上当時幾つだっけと聞くと、5歳くらいじゃないか?と言う。

イヤ…… 5歳じゃ猫そんな殺せないし皮を剥げない。

それに屋敷に行く事もなかったはずだけど?


それからだ。若い騎士のその話がきっかけで、いろいろな噂や憶測などありとあらゆる話が話し合われたのはな。

そして使用人たちが言った。

噂を広める奴らの特徴的セリフが ”変な力を使って”

これが魔力の事を意味するのなら………

 

俺達自身も他の人々も変な力を使っているという事になる。

ボクワイの人間にとってはそうだ。

自分たちが異分子であることを受け入れず、自分たち以外を異分子扱いにして好き勝手している。


多分魔力がないのも理由があるのだろう。

それはこの世界が決めた事。

実際持ってなくても寄生してんだからな。

つまりそう言う事なのだろう。


神々の采配だった。






読んでくれて、ありがとうございます(*´ω`*)

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