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オンラインゲームで知り合った友達が同じ高校のTOP4美少女達だったけど、僕は本当に友達のままでいていいの?  作者: しょぼん(´・ω・`)
第九章:過去、現在、未来

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第30話:迷う優汰

「うーん……」


 そこまで言われても、僕は躊躇しちゃって返事ができなかった。

 だって、ゲーム内でどんなに有益なバフが貰えるにしても、結婚という言葉はより重い気がしたから。


『流石に、そこまでは嫌か?』


 喜世(きよ)さんが、こっちの様子を窺いながら、少し心配そうに声を掛けてくる。


 正直、嫌かどうかはわからない。

 現実で立って、TOP4と結婚するとか付き合うなんてこと、考えたことがなかったし。

 勿論、今回の話だってゲームのシステムなだけ。実際の夫婦生活をするわけじゃないのはわかってる。わかってるんだけど……。


 ……うーん。

 みんなはこういうのも、ゲームのシステムだって割り切れてるのかな?


「あの。変なことを聞いていい?」

『変なこと、ですか?』

「うん。あの、みんなってゲームとはいえ、結婚とか簡単にできちゃうタイプ?」


 僕の質問に、四人が顔を見合わせる。


『まあ、流石にリアルじゃ無理けどよ。ゲーム内の結婚なんて現実とリンクしてるわけじゃねえし。システム的に有効ってなら、ありはありじゃねえかな』

『あーしもそーかなー。あ、でもー、勿論誰とでも結婚できるわけじゃなくってー。や、やっぱそこは、特別な優くんだからーってのはあるかも。きよっちもそうだよね?』

『あ、ああ。勿論。それは大前提だぜ。その辺の野良パーティーに入って急に結婚しようなんて言われたら、死ぬ気で断るしよ』

『そうですね。私も同じ気持ちです。瑠音(ると)は?』

『言うまでもありませんわ。優汰(ゆうた)様だからこそ、このようなお相手を頼めますわ。言い方を変えれば、他の方相手でしたらお誘いがあってもお断りしますもの』



 僕だからこそ。

 その言葉は嬉しくも感じたけど、同時にちょっと不安にもなった。

 やっぱり、今までの初めてなんかよりより遥かに重い気がしたから。


「ちなみに、みんなは()()()()()()をゲーム内で経験しちゃうのって、あまり気にしない?」

『ま、まあ、全く気にしないと言われれば、嘘になりますわね』

『……何故、そのような疑問を口にされたのですか?』


 千麻(ちあさ)さんの問いかけに、雰囲気を悪くするかもと思いながらも、僕は真面目な顔でこう答えた。


「あくまで僕の考え方なんだけど。キスとか嘘の告白なんかだって、ゲーム内で初めて経験するのは恥ずかしいよ。だけど、それは練習だってわかってるからいいかなって思ってるんだ。みんなの役にも立てそうだし。ただ、これがゲームの中だけとはいえ恋人や夫婦になりたいっていうと、それはなんとなく一線を越えてるっていうか。そういうのはやっぱり、みんなが好きな人と初めてを経験したほうがいいんじゃないかな? って思っちゃうんだよね」


 自分の頭がちょっと硬すぎるのかな。

 そんな気持ちになりながら、僕は言葉を続ける。


「だから、みんながゲームのシステム的に割り切れてて、全然気にしないなら僕も割り切ろうと思うんだけど。そういう関係性を気にするんだったら、お互い無理しないほうがいいのかなって」


 僕の話を聞いて、みんなが神妙な顔をする。

 もしかして、そこまで深く考えてなかったのかな?


 彼女達がお互い顔を見合わせる。でも、中々誰も話そうとしない。

 だとしたら、僕が空気を読めてなかっただけかな……。


「ご、ごめん。なんか変な話をしちゃったけど、みんなが構わないなら僕もいいから」


 気まずい感じに耐えきれず、思わずそう答えると。


『それは、駄目だと思います』


 眼鏡を直し表情を引き締めた千麻(ちあさ)さんは、しっかりとそう口にした。

 みんなの視線が集まる中、彼女は話を続ける。


『私は……いえ。私達は、優汰(ゆうた)君がこういう時の初めてでもいいと思ってます。それだけあなたが特別。その気持ちは変わりませんし、それだけの仲だとも思ってますから。ですが……同時に私達は、優汰(ゆうた)君が嫌だと思うことをしたいわけじゃないんです』

『確かにそうだな』


 それを聞いて、次に口を開いたのは喜世(きよ)さん。


『俺達もちょっと行き過ぎてたかもしれねえ。お前が俺達に必死に気を遣ってるのに甘えてよ。だけど、本当にお前が嫌だけど付き合うって話なら別。俺達はそこまでしてお前に無理をしてほしくねえ』

『そうですわ。優汰(ゆうた)様はお優しいわ。だから特別な友達だとも思えましたけれど。それで優汰(ゆうた)様が思い悩むのであれば、それは本末転倒。そこまでして結婚したいとは思いませんわ』


 瑠音(ると)さんもまた、しっかりとそう口にする。

 みんな、流石に僕がすぐにOKしなかったから、嫌がってるって感じたのかもしれない。


『ちなみになんだけどー』


 そんな中、沙和さんがおずおずと口を開く。


『今日ってお互い意図せずにこんな格好をしちゃったじゃん? 実際に結婚はしないってなった場合でも、この格好で告白の練習はしちゃっていいの?』

「まあ、それは構わないかな。正直、告白の練習にどんな服装がいいかもわかんないし。結婚っぽい雰囲気はでちゃうかもだけど、それは仕方ないと思うから」

『そっか』


 僕の返事を聞いて、沙和さんが他の三人を見る。


『じゃー、結婚の話はなしにしよ。その代わりー、優くんに嘘でも結婚したいって思わせるくらい、真剣に告白する。それでいい?』


 し、真剣に? 練習にそこまで入れ込むの?

 あ。でも、それが普通なのかも。

 この間の岩良(いわよし)さんだって、あれだけ悩んでやっと只野先輩と付き合えたわけだし。


 ちなみに、デートの後に岩良(いわよし)さんにメッセージでどうなったか聞いたんだけど。

 先に告白してくれたのは只野先輩だったみたい。ただ、自分も思いを伝える時に凄く勇気がいったって言ってた。

 そう考えると、それくらい気持ちが入ってないと練習にならないもんね。


『ま、まあ、俺はそれでもいいぜ』

『わ、私もです』

(わたくし)も、か、構いませんわよ』


 沙和さんの言葉にOKをした三人。

 だけど、一気に彼女達が緊張したのが表情でわかる。


『優くんは、それでもいーい?』

「う、うん。わかったよ」

『じゃ、これで決ーまりっ』


 緊張しながら答えると、沙和さんもどこか緊張した感じで小さく微笑むと、また三人に向き直り、ぎゅっと拳を握るエモートと共に気合いの入った顔をする。


『みんなー。今日は頑張るぞー!』

『おー!』


 TOP4のみんなが同時に拳を突き上げるエモートをしたけど、ウェディングドレスがあまりに似つかわしくない。

 端から見たら、結婚に気合を入れてるようにしか見えないよね、これ……。


 とはいえ、流石に今の話通りなら結婚っていう一線は超えずに済んだはず。

 ただ、その分みんなの嘘告白の本気度があがったようにも感じるけど……。


 ま、まあ、昨日だってずっとドキドキしっぱなしだったんだし。

 みんなが真剣に練習できるなら、きっといいはず……だよね?


 妙に気合の入った四人を遠間に見ながら、僕は一気に緊張しだしたのをはっきりと感じていた。

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