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オンラインゲームで知り合った友達が同じ高校のTOP4美少女達だったけど、僕は本当に友達のままでいていいの?  作者: しょぼん(´・ω・`)
第九章:過去、現在、未来

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第25話:嘘告白

『え、えっと、その……優くんにね。あ、あーしの、告白相手になってほしいんだけどー』


 ……え?


「こ、告白相手?」


 そんな戸惑いの声が口を突きそうになった瞬間。


『はーっ!?』


 先に声を上げたのは、目の前で驚愕した顔をしている喜世(きよ)さんだった。


『あ、貴女(あなた)、一体何をする気ですの!?』

『こ、告白相手ということは、その、優汰(ゆうた)君に告白する、ということですよね?』


 通話越しの瑠音(ると)さんや千麻(ちあさ)さんも、はっきりと戸惑ってる。

 でも、確かにそれだけ戸惑うのだってわかるし、僕も同じ質問をしたいくらいだ。


『も、もー。みんな気が早いなー』


 沙和さんが少し恥ずかしそうな声でそう返すと、ゆっくりと説明を始めてくれた。


『も、もち、優くんにー、こ、告白するってのはその、そうなんだけどー。ほ、ほら。優くんのキ、キスと一緒で、練習。練習だかんね』

「こ、告白の練習?」

『そ。あくまで優くんを好きな相手に見立ててー、嘘告白するんの。で、流れでキスまでしちゃうわけ。どーお?』


 こ、告白されるの? 嘘とはいえ!?

 その話を聞いて、僕の鼓動は一際早くなる。

 さ、流石にそれはやりすぎな気もするけど。でも、練習したいってことは……。


「も、もしかして、沙和さんって好きな人がいるの?」


 だから、こういうことじゃないのかな?

 僕が質問をした瞬間、誰も声を上げなくなる。


 僕の耳に届いているのは、ゲーム内のどこか荘厳で落ち着く教会らしいBGMだけ。

 ……え、えっと、もしかして、聞いちゃいけないことだった?

 どうすればいいかわからず困っていると、先に口を開いてくれたのは沙和さんだった。


『え、えっと。その、優くんとおんなじ。そういう時が来た時、ちゃーんと告白できるといいなーって。そ、そう思っただけ』


 恥ずかしそうに口にされた理由は、質問の答えを避けたようにも聞こえる。

 ただ、沙和さんの言葉をそのまま受け取るなら、僕と同じで好きな人ができたときのために、練習しておきたいって話になると思う。


 多分、その部分の答えを濁したってことは、彼女には好きな人がいる可能性が高そうだよね。

 だとしたら、ちゃんと力になってあげるべきかな。僕の嘘に対しても協力するって言ってくれてるんだし、沙和さんが恋しているなら友達としても応援したいし。


 それでも、未来を想像しちゃったせいで、未だ心臓がバクバク言ってる。

 え、えっと。まずは深呼吸して、心を落ち着けて……。


「そ、そっか。ぼ、僕なんかで練習になるっていうなら、か、構わないけど」


 頑張ってそう返事をしたけど、やっぱり緊張が拭えない。

 だって、嘘でも告白されちゃうわけでしょ?


 そんな経験したことないから、どんな雰囲気になるのかも想像つかない。

 わかってることはただひとつ。絶対恥ずかしいってことだけ。


『ほ、ほんと?』

「う、うん」


 おずおずとした感じの声の沙和さんに、思わず現実でも頷きながら答えると、一気に通話が騒がしくなった。


『ゆ、優汰(ゆうた)。そ、それって、お、俺達も練習させえてもらえるってことでいいのか?』

「え? み、みんなも練習したいの?」

『あ、当たり前ですわ! 沙和だけがそのような蠱惑的な経験をするなんて、流石にありえませんもの。千麻(ちあさ)もそう思いますわよね?』

『は、はい。確かに告白は、その、恐ろしく恥ずかしいものですので。れ、練習できるのであれば、それに越したことは、ございませんから。はい……』


 みんなが声だけで緊張しているのがわかる。


「ま、まあ、みんなも練習したいっていうなら、いいけど……」


 みんなから嘘の告白される……。

 可愛くて可憐なTOP4が相手というのもあって、既に顔は真っ赤っ赤。

 僕がこんなことになってるのは、喜世(きよ)さんもとっくに気づいてると思う。

 とはいえ、彼女も信じられないって顔をしながら顔を赤くしてるから、多分恥ずかしいんだろうけど。


『ほ、本当ですのね!』

「う、うん」

『マ、マジかよ……』

『ま、まさか、こ、こんな日が訪れるなんて……』


 三者三様に喜びや驚きの声をあげる中。


『え、えへへっ。やっぱー、あーしって天才じゃーん?』


 なんて、自分を褒める沙和さん。

 彼女もお願いの時は緊張してたけど、こういう時まだ余裕を感じるあたり、やっぱりギャルって凄いんだなぁ。


 そ、そういえば。


「ち、ちなみになんだけど。今日、このまま練習するの?」


 僕がドキドキしながらおずおずと尋ねると。


『え、えっとー、流石にー、明日の夜でもいーい?』


 沙和さんがさっきと違い、ちょっと気まずそうな感じでそう言ってきた。

 あれ? 提案してきたからこのまま流れでってなるのかなって思ってたけど、違うのかな?


「僕は全然いいけど。どうして?」

『そ、そのー。や、やっぱ嘘とはいえ、優くんにドキッとしてもらいたいしー、告白の台詞とか、ちゃんと考えたいなーって』


 理由が気になって尋ねてみると、沙和さんから返ってきたのはこんな言葉。

 これを皮切りに、他のみんなも口を開いた。


『た、確かに。沙和の提案こそ嬉しかったものの、私も急な話故に未だ心の準備もできておりません。できれば、嘘でもしっかりとした告白をしたいのですが……』

『そ、そうですわね。優汰(ゆうた)様の心を鷲掴みにするような言葉をご用意できませんと、本番相当の練習になりませんものね』

『ま、まあな。流石にいきなり告白ってのは、俺達も恥ずかしいしよ』

『だ、だよねー。だからさー。今日は普通に遊んで、明日本番ってことでいーい?』


 練習なのに本番っていうのも変な話。

 だけど、実際僕も急な話で心構えができてないのは一緒。

 少しでも考える時間があれば、もうちょっと落ち着いて対応できるかも……。


「うん。そうしようか」


 渡りに船と言わんばかりにそう返事をした僕だったけど、その後みんなと遊んでいるうちに、ふと気づいたんだ。

 結局、恥ずかしいのを先延ばしにしただけなんじゃって……。

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